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キヤノン「G3 X」 vs ソニー「RX10 II」

2015年06月18日 | カメラ

キヤノンが、レンズ一体型のコンパクトカメラ「G3 X」 を6月25日に発売すると発表しました。

2月の「CP+ 2015」や、その後のイベントで参考展示していたもの。(キヤノンのニュースリリース

     「PowerShot G3 X」(キヤノンのニュースリリースより)

プレミアムコンパクトカメラ「Gシリーズ」の3番目のモデルで、大きめの1型センサーによる高画質に加え、35mm判換算で 24 - 600mm という広範囲な焦点距離をカバーする高倍率ズームが特長。

 

ソニーとの比較

キヤノンの「Gシリーズ」は、1.5 型センサー搭載の「G1 X Mark II」は独特のプレミアムカメラなのでこれは別として、1 型センサーについてはソニーを追いかけている印象があります。

たとえば「G7 X」は、ソニー「RX100」シリーズそっくり。

初代「RX100」がヒットした後、ソニーは、同じ1 型センサー画質で望遠域までカバーする「RX10」(35mm判換算で24-200mm、ズーム全域F2.8 )を発売。今回のキヤノン「G3 X」は、その「RX10」とよく似たコンセプトのカメラです。

そしてソニーはこのたび、「RX10」の後継で4K 動画が撮れる「RX10 II 」を海外で発表。一気に引き離しにかかっている、というところ。

 

というわけで、「“望遠が撮れる”1 型センサーコンパクトカメラ」は、キヤノンとソニーのどちらがいいのか、「G3 X」と「RX10 II 」を簡単に比較してみました。(「RX10 II 」がいずれ国内販売されるという前提で…)

 

ボディー

キャノン「G3 X」。(3月21日、「5Ds/5DsR 」などの体験イベント「CANON GRAND PRESENTATION 2015」(3/21記事)で参考出品されていたのを撮影。実際の製品と微妙に違っているところがあるかも知れません。)

 

コンパクトカメラとしてはレンズが大きく、何となく武骨。「こういうカメラ、売れるのかな~」という印象でしたが…

大きさ(幅・高さ・奥行き)は、123.3×76.5×105.3mm 。重さ約733g(バッテリー、カード含む)。

 

一方のソニー「RX10 II 」。写真は海外のソニーサイトから引用。

 

RX10」が出たころから、ソニーの人が冗談で「レンズのお化け」と言っていたように、異様にレンズがデカい外観。

大きさ(幅・高さ・奥行き)は、129.0×88.1×102.2 mm 。重さ約813 g(バッテリー、カード含む)。

ソニー「RX10 II 」の方が80g 重いです。

 

また、キヤノンはアウトドアでの使用を想定して、防塵・防滴仕様(短時間の小雨程度)。

 

レンズ性能

キヤノン「G3 X」は、35mm判換算で24-600mm、F2.8 - 5.6。

ソニー「RX10 II 」は、同24-200mm、ズーム全域F2.8

 

キヤノンの方が望遠端が長く、超望遠の領域までカバー。さらに、電子ズーム「プログレッシブファインズーム」を使用することで、高解像感を保ったまま50倍(35mm判換算1,200mm相当)までズームできます。

35mm判換算で1,000mm以上となると、野鳥の撮影にも十分。一方で最短撮影距離が、ワイド端5cm ~ テレ端85cmとマクロ撮影にも対応しているので、マクロから超望遠まで対応できます。

これはなかなかすごい。

 

その代りソニーは、ズーム全域でF2.8 という非常に明るいツァイスブランドのレンズ。最短撮影距離もワイド端3cm、望遠端25cmと、キヤノンより寄れます。

 

両機種とも非球面レンズ、色収差補正用のレンズを使用して光学性能にこだわっているので、高品質な描写が期待できそう。

 

シャッター性能

キヤノン「G3 X」は、バルブ~1/2,000秒。連写は5.9コマ/秒。

ソニー「RX10 II 」は、メカニカルシャッターの場合、バルブ~1/3,200秒。電子シャッター(ローリングシャッター歪みを極力補正)で最高1/32,000秒。連写は14コマ/秒。

 

これは、はっきり言ってソニー優位。

 

液晶・ファインダー

キヤノン「G3 X」は、背面液晶(チルト式・タッチパネル)3.2型約162万ドット。電子ビューファインダー(EVF)は外付けで約236万ドット。

ソニー「RX10 II 」は、背面液晶(チルト式)3.0型約123万ドット。電子ビューファインダー(EVF)は内蔵、約236万ドット。

 

キヤノンは、背面液晶が大きくて見やすそう。電子ビューファインダーの性能はほぼ同じ。電子ビューファインダーを多用する場合は、内蔵しているソニーの方が便利ですね。

 

感度

キヤノン「G3 X」は、ISO 125~12,800。

ソニー「RX10 II 」は、ISO 100~12,800。

 

動画

キヤノン「G3 X」は、フルハイビジョン:1,920×1,080。

ソニー「RX10 II 」は、4K動画(3,840×2,160)をカメラ単体で記録、29分まで(米国の場合)録画が可能。最大40倍(960fps)のスーパースローモーション動画も。

 

ソニーの完勝! 4K動画のアピール度は大きいでしょうね。センサーの裏にメモリー(DRAM)を直接張り付け、データ読み出し速度をアップさせた新しい積層型センサーを開発したそうです。すごい技術力…

 

Wi-Fi/NFC

両機種とも対応。

 

結論は…

4Kなど動画を重視するならソニー、超望遠を優先するならキヤノン、といったところでしょうか。

なかなかいい勝負だと思います。

 

*1型センサーで超望遠が可能なのは、レンズ交換式のニコン1 シリーズ + 1 NIKKOR VR 70-300mm f/4.5-5.6(35mm判換算で189-810mm相当)もあります。これも選択肢に入るでしょうね。

 

下はキヤノン「G3 X」の公式ムービーです。

 

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