ジョンソン政権は昨年3月、こんな施策を打ち出した。
今後10年間の外交や安全保障等の政策を定めた「統合レビュー」を公表。
インド太平洋地域への関与強化を明記した。
同年には、最新鋭空母「クイーン・エリザベス」を核とする空母打撃群。
これをインド太平洋に向けて派遣。
日本にも寄港し、日英の防衛協力の進展に繋がったのは、記憶に新しい。
また、昨年6月には、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)加入に向けた交渉も開始。
更には、ロシア軍の侵攻を受けたウクライナへの兵器支援や・・・。
ロシア内部の情報収集でも存在感を発揮した。
しかし一方、国内の経済政策の評価は芳しくなかったようだ。
EU離脱後、移民受け入れを制限したことで労働力が不足し経済が低迷。
また、ウクライナ危機に伴うガソリンや食料の価格高騰。
これらの抜本的な対策が取れなかった。
そうした中、ジョンソン首相は、国民や議員に対して度重なる噓をつき通したようだ。
結果、自身の信頼を地に落とす景色になった・・・。
英国の首相官邸で新型コロナウイルス対策の行動規制下にあった時期に・・・。
パーティー開催の不祥事では、自身も参加していた。
それにも関わらず議会では、「コロナ規制は守って来た」等と発言し顰蹙を買った。
また、保守党の院内副幹事長が今年6月末、男性への痴漢行為を報じられ、辞任した不祥事劇。
これを巡っては、院内副幹事長が過去にも同様の問題を起こしたことを把握しながら・・・。
知らないふりをし、官邸も説明を二転三転させてしまう大チョンボ。
これらの不誠実な対応姿勢は、保守党全体の信頼低下に繋がり・・・。
5月の統一地方選では保守党の議席が大幅に減少。
6月下旬の議会下院の補欠選挙でも議席を失った。
出来る男のようだが、軽率さが招いた辞任劇だなぁ。
とまれ、ジョンソン首相の退任後。
国際社会の結束は、どうなるんだろうなぁ?・・・。