臨時墓参（１）＋血圧物語

子供に子供が出来る。
まあ、恥かきっ子のたぐい
日頃は神様も仏様も蹴飛ばして通るような人間でも、 都合
の良い時は信仰心むき出しとなる。
急におばあちゃんの墓参りに行きたいと言い出した。
幸い天気もいいから行って来るか



骨になった人には見えないが、 こんな景色の所に入れてもらい
たいと思う。
どこから来たのか、生けたばかりの菊の花に、もう蜂が蜜をあさ
りに飛んできた



あきれるほど広い墓地なんですよ
そんなに遠くまで臭いがするのかなあ
女どうし、ぺちゃくちゃ喋りながら拝んだり、 報告をしたりしてい
るので辺りを散策。
まだ未使用の区画も結構ある



ここは購入後、３年以内に墓標を建てなければならない決ま
りになっている。
迦陵塔（かろうとう）の中は無人でも差し支えないと言う。
迦陵塔、言葉は知っていたが漢字は調べて初めて分かった。
骨つぼを入れる石室を備えた墓標の事だと言う。
明日になれば忘れちゃうだろうが・・・



〈血圧物語〉１５０
やっと順番が来て診察室へ、 担当は若い女医さんで、首か
ら下げた名札を見せながら挨拶をされた。
あらかじめ測っておいた血圧の記録紙を渡すと・・・
すぐに治療が必要ですね、と自信を持って言われた。

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