老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

 冬も愁います

2019-12-05 18:08:26 | 俳句

 

ポツポツと家に灯が入る。

今日も寒かった。気温だけでなく、心も寒かった。

家で一日中パッチワークをする。

何をやっても中途半端で、人間性そのものが中途半端だから、キルトの針目にも性格が出てくる。針目が長かったり短かったり、歪んだりし、途中で嫌になる。投げ出すにも、今日までの努力が惜しくなり、ぼつぼつと続けたが、厭になる。愛情のわかぬバックが仕上がるだろうが、、、

 

老人サロンにリメイクの服を着て行く。それを見た人が、リメイクを教えてと言う。

それでまあ私がお役にたてばと1~2回リメイクの講座?を開いたが、自分はあくまで本を見てああでもない、こうでもないとの積み重ねた結果の作品作りだから、いざ教えるとなると、本格的な勉強はやっていないのが諸に出てき、途中で往生をする。

右往左往をし、いい加減な事は通せないし。

彼女達が考えていたのは、リメイクではなく、洋裁だったみたいだ。洋裁なら私だって洋裁教室に通いたい。

それなら、今までブログに載せた、リメイクの服はどうだったのか?自分のお目出度さ加減で判断を誤っていたのだ。

自分では失敗をすれば上手に隠し、身体を失敗作に合わせて取り繕った。

人さまに教えるとなると、そうはゆかない。完全な洋服に仕上がらなければ。教えるなぞと、全く中途半端な性格が災いを生んだみたいだ。

 

そうこう考えると、窓の外の冬の景色が身に沁みてくる。

心の中に澱が沈泥していて気が晴れぬ一日だった。

 

それに気がついて今日は老人体操も欠席をした。

 

屋島は櫨や漆の種類の紅葉が少なく、雑木紅葉だった。それなりに秋色にはなったけれど、もう冬紅葉の気配。

ケーブルカーがあった時は今の時間だと灯を点したケーブルカーが静かに山頂から降りて来る。それを見るのが好きだった。無い無いねだりをしても。しかし懐かしいな~。

 

          一日中ラジオ流れる蜜柑山

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  冬籠もり

2019-12-04 19:30:48 | 俳句

寒かった。

今朝は蒲団から出ることができず、10時までラジオを聴いていた。

なんとふしだらな生活。自分でも呆れている。

連れ合いは病院へ定期健診に。

「昼のご飯は用意をしておきます。気をつけて行って来て」とベッドから声をかけた。

言い訳になるが、昨夜は喉が痛く、風邪薬を飲んだ。それが良く効いたのかも?いつもこんなに、ふしだらではない。弁解じみているが、ブログは日記がわり。後から読んで、こんな朝もあったと顧みることもあろう。

正直には、私はふしだら、そして極楽トンボ。

 

     

 

 連れ合いは向うの家に猫の餌を持って行く。

定期検査は可もなく不可もなく、心臓も落ち着いている。次回は胃カメラの検査だと。老夫婦の会話は病気と食べる事と向うの家の野良のナナメが会話の中心だ。

 

おもい立って手芸にとりかかる。

薬を入れる袋を作った。集めている布の中から配色の良いのを選び10センチくらいの薬入れ。バックの中に入れておく。軟膏と絆創膏といつも飲んでいる10種の丸薬。ああ、、、年寄りは、こんな物も持ち歩かなければならぬ。情けない。

笑え、笑え、今に皆、遅かれ早かれ私のようになるから。

 

          着ぶくれて二つ三つ四つ足もつれ

          ああ寒し優劣のある句会報

          猫と犬のアルバムを繰る冬こもり   

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   冬銀河

2019-12-03 23:42:53 | 俳句

 

スマホから写真を撮り出す方法がわかって、今まで撮りたまっていた写真を見る。

 

以前ハンセンのしま大島をたずねた時の写真を見つけた。

海を隔てて八栗山が見える。手が届きそうな距離だ。

この海を泳いで渡ってハンセンの療養所のあるこの島から脱出を試みた人が何人もいたそうだ。多い夜は十人も越えていたと言う。

その後どうなったかは、聞いてはいない。

   

      

 

島の小高い山の中腹にこのような手作りの地図が立っていた。

少し歩くと、

 

 

このような立札がある。

今は草に覆われて海に多分突き出た場所があるのであろうが歩くことはできない。

反対の東に「東の遠吠」と書いた立札がある。

想像をするに、西の先、東の先の海に向かって、故郷の方向に向かい思いのたけを叫んだに違いない。

その心を想うと自然にこみ上げてくる涙。彼等ハンセン病に罹りこの島に(閉じ込められた)と思っている胸の内の哀しみが手にとるように理解ができる。

 

居住区と反対側にある岬(島が小さいから、島全体が岬のよう)の遊歩洞は若い患者達が先導をして自分達で作った径だと聞く。

高松の港が見える。庵治の街が見える。

今は冬銀河が煌めいていることだろう。近くて遠い島で星を見、月を仰ぎ父母を恋、故郷に思いを馳せ、故郷の地を踏む事なくこの地で果てた方々がいた事を写真は語ってくれる。

 

最近は国が続けた「らい予防法」の隔離政策の誤りにより、患者家族たちも差別偏見を受けたとして家族訴訟をおこした。

解決の方向に進んでいる事は国民の誰もが知るところである。

大島は瀬戸芸の開催の島として、どなたでも訪ねてハンセン病の隔離政策としての島の歴史と理解を深めることができる。

首相な「桜を見る会」は疑獄事件になろうとしている。長い政権でピーヒャラと浮かれた安倍さんや、幼い子供を巻き込む大人達の事件を見ていると、陰で偏見と差別をされた一生を過ごした人のことも一度考えて欲しいと思った。

 

     ✶    冬銀河近くて遠い故郷の灯

     ✶    海渡る猪にニュースのおたおたと (今夜のニュース)   

 

       

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    巾着ができた

2019-12-02 23:04:38 | 俳句

         

 

巾着を縫った。

先日に見た手芸展の作品に触発されて急に縫う気になった。思ったより素敵?に仕上がった。

プレゼントをする人が決まっている。少し年齢的に地味と思うが、どうしても自分のすきな色目になってしまう。もらってもらう。気にいってくれればよいが、、、、。

 

スマホで撮った写真がパソコンに取り込めなかった。スマホの店に行って、教えてもらったのがこの巾着の写真。

編集が出来ない。それを又教えてもらわなければ。まあ記念の写真だ。

 

ネットの選があった。いつも一週間ちかくかかる選が今回は二日で行われていた。

最近の私の生きがいって、はてさて何だろう。

以前のように俳句に夢中にもなれない。いつも意識として心の奥底にはあるみたいだが。

選をするのも人間。好き嫌いもあるだろうし、贔屓の引き倒しみたいなのを感じることが往々にしてあるみたいで、私としては少し師に対する人間性が面白くもあり、なんだ普通の結社がやっている代表者、投句者の名前を見て選をする人同じではないかと、尊敬の念も薄れた。それが、人間性の弱みを持っていた唯の人だったと反対に興味がわいた。

他の地方の人は知らぬ。自分が他人の評価をできる人間だは無いと判っていても、我々が属していた句会を潰し、空中分解をさせた、、、そんな、、、

これ以上は口に蓋!

ボチボチと我が句も選にやっと引っかかってはいる。

 

 

4~5日前、いつもの散歩の途中に撮った。白鳥だと思うのだが。この街に白鳥が?

これもスマホに収まっていた写真。前に北海道の湖で白鳥の群を見たことがあった。凄まじい鳴き声に驚いた。たった一羽の白鳥は群からはずれたのか、静かに鴨に混じって餌を探していた。まだいるかしら?

 

チクチクお裁縫は無我になれるから楽しい。材料に事かかない。

 

          煮凝に針のやうなる柚子の皮

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  あたたかい初冬

2019-12-01 00:06:26 | 俳句

  

 

屋島へ帰って丸一年がたった。

屋島の山麓にある趣味の店から案内状が届いた。素人の人が趣味で製作をした手芸作品を展示即売をしている。それを見に行った。

ベテランさんの作った小物の作品はどれも皆素敵だ。丁寧な製法で値札を見て驚く。安価だ。京都の土産屋で買えば、三分の一にもならぬ値がついている。

作品を見てゐる人に思わず声をかけた。

私も作ったことのある猫ちゃんのメモはさみ。使用方法は判らず手に取って可愛いと見ている。横からそれは「中に洗濯鋏が入っていて、このように使うんですよ」と教えてあげた。「あら そうなんだ。可愛い、どれがいいですか?」

丁寧に仕上げている。自分の作ったのと比べると雲泥の差がある。勿論、展示されている作品の素晴らしいこと。

思わず見ている人にすすめてしまったのだ。一丁お買い上げ!

出展をした人は知らないだろうが、なぜか、すがすがしかった。

 

 

茨の実だろうか? 

靑空に映えて綺麗だった。

久しぶりの屋島の散歩。張り切って散策をしたのは良かったけれど、さあ家に帰ってからのぼろ布のように疲れて身体はよれよれに。体力の落ち方はすざましい。

夕飯の支度、買物にも行く気力が無い。連れ合いにお弁当でも買って来てと頼む。

困ったことだ。

次からは食事の支度を済ませてから散策に行くことにする。

 

               

 

          山麓や木瓜と躑躅の帰り花

 

      

 

          呼べば来る祠にゐつくかじけ猫

この猫ちゃん。私を見ると足元に寄って来て コロン と横になる。まあ可愛いこと。

 

 

コメント (2)
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