うらうらと小春の陽気に誘われて玉藻城に行く。
ここも、ずいぶんと久しぶりだ。
玉藻はさぬきの、まくら言葉だ。
高松城は、万葉集で柿本人麻呂が「玉藻よし、、」と詠んだことから愛着のある美しい名前で親しまれている。
江戸時代前期から幕末まで、城主を務めたのは、徳川御三家の一つ水戸家の分家である。
初代当主の頼重は、水戸黄門で有名な光圀の兄である。
城の北側は海に面し、海水を引き入れて堀とした。
水城城とも呼ばれる所以である。
堀に住んでいる魚は先ずは鯛。そしてヒラメなど海の魚が泳いでいる。
久しく行っていなかったから、桜御門は初めて潜った。
1945年の米軍による高松空襲で焼失し、昨年77年ぶりに復元をされた。
白い麻地に紺色の桜紋が風を誘っている。
菊花展が催されていた。
菊づくりの趣味の方が丹精を込めた菊の展示をしている。見事に花を咲かせている。
菊の世話が趣味な方々。そこで考えた。私はおろそかになっている俳句が趣味だった。
趣味も色々。
庭園を散策していると、松の根方で見つけた。
これは何ぞ?
春の土筆のような、、、、
にょきにょきと地面から首を出している。
多分?松? 面白い植物だ。
俳句から遠ざかってはいるけれど
「小春凪」「小六月」「立冬」「冬の鵙」「冬の蝶」、、、「木の実落ちる」と季語が浮かんでくる。
哀しい性みたいだ。
@ 鯛跳ねる掘色変へぬ松の影
@ 松の芯から芯へ秋の蝶」