大阪水曜ほっと集談会一世です。
リスキーシフトとは、社会心理学の用語で、集団の合意形成の過程においては、極端な言動が注目されやすいことにより、危険度が高いアイディアが賛同を得られやすくなることをいうそうです。
「集団思考」として知られている現象のひとつとされています。
極端な例ですが、経済危機や戦争になると独裁者が生まれやすいのは、このようなことも一因かもしれません。
さて社会問題を語ることがこのブログの目的ではありません。
集談会の世話役活動の中で、1980~1990年代またはそれ以前に活動の中心であった一部の方の中には、自らの経験に頼り、未だに実践・行動ありきの森田を推奨されているケースが見られます。
私もその時代に世話役をしていたひとりです。
当時世話役の中心は20代~40代の若者でした。
スローガン的に実践課題を設けてそれを達成・克服しようとする動きですね。
それが社会の変化、時代とともに若者世代の求めるものが変化してきたことも発見会離れの要因の一つであるかもしれません。
森田療法の本質はそうではありません。
行動のすべてが悪いわけではありませんが、どちらかというと仕事や家事など行動をしすぎた結果、さらなる思想の矛盾に陥り、とらわれや心の苦しみから解放されない方が多いと感じます。
集談会に参加し森田を学ぶことにより行動しすぎの方は抑制し、逃げてばかりの方は最低限、生活のことに手をだし、自分もできるという小さな自信につながることもあります。
遅かれ、早かれそこには自然と調和が働き、生き生きとした感覚を取り戻されることでしょう。
自助グループには世間以上に多様な意見を受けとめ、育む土壌が必要であると感じている一世です。
2023.6.9 一世