人は60兆個の細胞から構成されていると言われます。心臓というポンプで送り出される血液は、その多くの細胞のすべてに栄養と酸素を送り届けるとともに、老廃物を取り払います。
血管が狭くなったり、血のかたまりが血管の中に出来たりすると、この血液の流れが悪くなったり、途絶えてしまったりします。そして、そこから先の臓器には十分な酸素などが供給されなくなり障害が起きます。
心臓へ行く血管が問題であれば、狭心症や心筋梗塞となり、脳へ行く血管に問題が起これば一過性脳虚血発作や脳梗塞が起きます。
大腸へ行く血液の流れが障害されれば、虚血性大腸炎を起こします。突然の腹痛とともに下痢や下血が症状としては起こりやすいことです。半数以上の方は、一時的な症状のみで、合併症無く治癒しますが、急性期を過ぎた後に腸管が狭くなってしまい手術が必要となる場合もあります。最も重症なのは、腸管が壊死してしまう場合です。緊急手術で腸を切除する必要があります。壊死した上に破れてしまうと、重症腹膜炎となり、敗血症からショック、他臓器不全となり、死に至ることもあります。
元内閣総理大臣の橋元龍太郎さんが亡くなられたとの新聞報道を見ました。原因はこの虚血性大腸炎とされていましたが、事実ならば急速に重症化してしまうタイプのものだったのでしょう。テレビでもよく紫煙をくゆらせる姿を見せていた方ですから、もともと血管も傷んでいたのかもしれませんね。
ご冥福をお祈り致します。
血管が狭くなったり、血のかたまりが血管の中に出来たりすると、この血液の流れが悪くなったり、途絶えてしまったりします。そして、そこから先の臓器には十分な酸素などが供給されなくなり障害が起きます。
心臓へ行く血管が問題であれば、狭心症や心筋梗塞となり、脳へ行く血管に問題が起これば一過性脳虚血発作や脳梗塞が起きます。
大腸へ行く血液の流れが障害されれば、虚血性大腸炎を起こします。突然の腹痛とともに下痢や下血が症状としては起こりやすいことです。半数以上の方は、一時的な症状のみで、合併症無く治癒しますが、急性期を過ぎた後に腸管が狭くなってしまい手術が必要となる場合もあります。最も重症なのは、腸管が壊死してしまう場合です。緊急手術で腸を切除する必要があります。壊死した上に破れてしまうと、重症腹膜炎となり、敗血症からショック、他臓器不全となり、死に至ることもあります。
元内閣総理大臣の橋元龍太郎さんが亡くなられたとの新聞報道を見ました。原因はこの虚血性大腸炎とされていましたが、事実ならば急速に重症化してしまうタイプのものだったのでしょう。テレビでもよく紫煙をくゆらせる姿を見せていた方ですから、もともと血管も傷んでいたのかもしれませんね。
ご冥福をお祈り致します。