Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

みつめる

2007-05-03 | 想い・雑感
私たちは
身の回りの様々なことを
理解しようとする
理解するために調べたり 考えたり 議論したり

ところが解ったと自分で思ったときから
それ以上考えなくなってしまうところがある
自分なりに結論を出してしまって
安心してしまうのだ

病気の診断をするときも
同様の事が起こりうる

診断がついたと思った瞬間から
治療のことに頭が向かってしまうのだ
当然治療のことを考えるのは必要なことなのだが
平行して診断が確かかどうかを確認していくことも大切だ
また診断が正しい場合も
他の疾患が隠れていないかも注意していく必要がある

昔々
恋人のことを更に深く知りたい 解りたい
と思った情熱を 持っておく必要があるのかも知れない

もう記憶の彼方となってしまったパッションではあるが

戻れる?

2007-05-03 | 想い・雑感
人は毎日様々な選択をして生きている
その決断の積み重ねが現在の自分である
そして今の決断がこれからの自分を作り上げていく

ある決心をして進んで行った場合
気が変わってやり直せることもあるが
やり直した事実も自分の中にきっちり積み上げられ
それが血となり肉となる

一方
point of no return
を過ぎるとやり直せなくなる

医療などというのは
これを過ぎると引き返せないぞ
もとの状態には戻れないぞ
という分岐点の連続という面がある

ある薬剤をつかったところ
滅多に起こらないアレルギー反応からショックになり死に到ったりすると
その薬剤をつかう前には戻れない

手術で器官の一部を切除してしまえば
切除前の状態には戻らない

そういうリスクを常に孕んでいるのが医療行為であることを
医療者 医療を受ける者 双方がしっかり認識しておく必要がある