Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

無影燈

2007-05-16 | 想い・雑感
 手術のとき、術野を照らすのが無影燈です。野球場や競技場でナイターが行われる際に、四方八方からライトを照らすのと同じように、いくつかのライトを術野に向けて照らすようになっています。つまりそれぞれのライトの影を他のライトが打ち消すような具合になっているのです。明るい光の下で、血管や神経その他をきちっと確認しながら、手術は進められていきます。

 無影燈は、手術台の上の天井に取り付けられており、いろいろな方向から光を入れることができるように、位置や高さを変えることができます。そのために、無影燈を低くしていることを忘れて、思い切り頭をぶつけて目から火花が出ることもあったりします。
 
 直腸癌の手術の際に肛門側からの操作は椅子に座って行います。今日、操作が終わって立ち上がろうとしたときに、低い位置から照らしていた無影燈にごつんとやってしまいました。安全に手術を勧める為のものが、外科医や看護士にとっては凶器となりうるのです。

 無影燈にもいろいろなものがありますが、写真はその一例です。これには10個のライトがついています。やや古い型です。