若返った

もうじき術後3年を迎える方

「なんだかずいぶん元気になってきて
手術前よりずっと元気なんだよね
10年若返った感じだよ」

手術という
体を傷つける治療法を行うものとして
なるべく気力体力を損なわないようにと心がけているので
手術前より元気になったなんて言われると
よかったなぁと思う

とにかく体にかかる負担を少なくして
あとはその人の持つ
気力　体力　回復力頼み　ですからね

同じ

「最近嫁さんに頭の検査をしろと言われるんですよ・・・」

定期的に受診される方がおっしゃる
理由は物忘れがひどいとのこと
特に飲酒後

飲んだ後に嫁さんにしゃべったいろいろなことを
一晩眠れば
しゃべったこと自体を忘れているらしい
どういうふうに帰宅したかも忘れるとのこと

「昔は飲んで記憶が飛ぶなんてこと信じられなかったけど
最近は本当に飛ぶんですよねぇ・・・」

「・・・わたしも同様の症状です・・・」

「・・・」

雑

雑にやるから雑用になるんだよ

と聞いたことがある
これ　いいな　と思って
ちょくちょく思い出す

ちゃちゃっとやっちゃおう
と思ってしまう時
いかんいかん
丁寧に　慎重に　大切に
と思い直してことを進める

でも雑談はちょっと違う
お互い好き放題しゃべっている中かで
いろいろなことを思い浮かべる
これなんか
特にいいやつだなぁと思っている輩と
あれこれしゃべると
実に楽しい
真面目にひとつのテーマに沿って話をするより
余程身になることも多い

風邪

病院にやってくる方というのは
大体体調に異変があってやってくる
当然　風邪やインフルエンザの人もやってくる

そんな中で揉まれていると
免疫機構が鍛えられて
少々の感染症にやられなくなる　…　かというと
そうでもない

風邪などをもらってしまった時というのは
あっ　きちまった
というように分かることもしばしば
なんとかしようと
解熱鎮痛剤なんか服用したところで
体調を崩すときにはどうしようもない
熱燗でなんとかごまかそうとしても
お酒も美味しくない

やれやれ
おとなしく寝ますかね
明日休むわけにもいかないからね

体に良い事

○○は体にいいと聞けば
すぐに実行しようとする人がいます

しかしどんなことも
多面性を持っているわけなので
いいところもあればそうでないところもあるでしょう

なんとか良いと言われたことをやっていこうと頑張るのもいいけれど
ただでさえ制約の多いこの浮世を生きていく中で
さらに自分を縛り付けるようなこと
無理にしなくてもいいような気がします

どこの国だったか忘れましたが
面白い統計を見たことがあります
同じような年齢の方を集めて半分に分ける
片方はきっちり健康管理（健康にいいということ）をしてもらう
残る半分は好きにやってもらう
そうすると好き勝手やるほうが病気の発生率も死亡率も低かったということ
その論文自体を読んだわけではないので詳しくはわかりませんが
さもありなんという印象です

至福

金曜日に当直をすると
土曜にの午前中に帰ってくる
なんとなく時を過ごしているうちに
ちょいと一杯したくなる
あてを何にするかはその時の気分だが
揚げたものが欲しくなることがある
今日がそんな日

そういう時は
呑みながら自分で揚げるのがなかなか良い

レンコンの素揚げ
ししとう　エンドウ　椎茸の天ぷら
なんてものを揚げながら
熱燗をちびちび

自分の好みの揚げ具合で取り出し
油を切った後に
熱々を食べながら　また　ちびちび

至福の時間です

家族も喜ぶしね

インフルエンザ

インフルエンザの季節
当直をしていても
インフルエンザを気にする
発熱の患者さんが来られる

昔だと
インフルエンザと分かっても
対症療法をするしかなかったので
通常の風邪に対してできることとそれほど変わらなかった

しかし今は
全てに効くというわけにはいかないにしろ
抗インフルエンザ薬が出来たおかげで
発症初期だとすっと良くなることも少なくない

インフルエンザを発症してから
体が有効な抗体を作り始めるまで
一週間近く体調が戻らなかった頃を考えると
夢のようなことである

隕石？

ロシアの広い範囲に多数の隕石が落ちたとの報道

先日少し話題にした　⇒　http://blog.goo.ne.jp/hanamegane_2006/d/20130207
惑星の接近と関係があるのでしょうか

その惑星は地球へ衝突の可能性なしとの話だったけど
実は衝突を防ぐために知らないところで大騒ぎしていて
なんとか大規模な衝突だけは避けようと
ミサイルで惑星を爆発させたため
そのかけらがロシア降り注いだ

なんてことは無いですよね

感情

気分がいいとか　悪いとか
機嫌がいいとか　悪いとか

自分が今どんなふうなのか
少し気をつけて眺めてみると
短い時間の間に
感情が随分変化していることに気付く

気分や機嫌が悪くなったなと思うとき
その原因を探ってみると
自分が思ったこと　期待したこと　当たり前と思っていること
などから僅かにずれたことが起こっているときであることが多い

結局目の前の事実に感情が引きずられているのだ

それもどうということもない事実に

そこに気付くだけで
不機嫌になることがかなり減ったように思う

あいだ

生まれた日のことは知らない

病院で生まれたのか
産婆さんが取り上げてくれたのか
どんな天気だったのか
誰がそばにいたのか
どれくらいの時間がかかったのか
すぐに産声をあげたのか
…

親に聞いたことがあるような気もするが
それも忘れてしまった

そしてきっと
旅立つ日　その瞬間のことはわからない

産まれた日と　旅立つ日

その間を
一日　一日
ありがたく
積み重ねるのみだ

30代

若い人に癌が見つかる時というのは
進行してしまっているということがよくある

体力があり
仕事などで毎日を充実して送り
家庭を大切にし
まさか大病患うなどと思っていない年代

体調を崩しても
そのうち良くなるだろう
と時を過ごしているうちに
病は体を蝕んでいる

30代で消化器癌が見つかった方
病棟でも元気いっぱい
さっさと手術を済ませて
やっつけちゃいましょう
という感じ

でも
既に腹膜に広く広がってしまっており
根治はまず難しい

もっと早く見つかれば
と思うが
時計を逆回しすることはできない

タバコのほうが・・・

　最近、中国の大気汚染に関する報道をよく聞きます。

　中国では有害物質をたっぷり含んだ濃霧が発生しており、それが人体に与える影響が中国から報告され始めている。

　◎肺がん患者は１０年で６０％増加した
　◎全人口の５割弱の約６億人がこの汚染の影響を受けている
　◎北京大の専門家は、２０３３年に中国の肺がん患者は１８００万人に達すると予測
　◎北京大公共衛生学院は、直径２・５マイクロメートル以下の微小粒子状物質「ＰＭ２・５」が原因で健康を損ない死亡した人は計８５７２人で、経済損失は６８億２千万元（約１０２０億円）に上ったと推計
　◎大気汚染により毎年全国で４０万人が早死にし、７５００万人が喘息（ぜんそく）の発作を起こしている

　などなど、情報が表に出にくいであろう中国において、続々とその健康被害が報告されている。その汚染物質が、日本にも流れ着くということで、日本のメディアは競って中国の大気汚染のことを伝えている。

　それはそれで重要なことではあるが、現在の日本では、中国からたどり着いた汚染物質より、タバコによる健康被害のほうがはるかにひどいはず。そこのところをあまり伝えないメディアを見ていると、JTから資金が流れ込んでいるのだろうなと勘ぐりたくなる。

　タバコに関する恐ろしいデータを報告する論文は、かなり出ているのにほとんどメディアでは取り上げられませんからね。

季節

太陽が顔を出していると
つい暖かいと思ってしまう

そんなときちょっと遠回りをして帰宅する
バイクを走らせ始めたときはいいのだが
徐々に熱が奪われ
手が冷たくなってくる

暖かい季節は　
もう少し先みたいです

鏡視下手術

通常の開腹手術でも
お腹の中の状況によって
手術の難易度は大きく変わるが
腹腔鏡下手術はさらに難易度の差が大きい

それでも
むつかしい症例で腹腔鏡下手術を完遂して
術後の回復が早く順調であれば
ああ
頑張って良かったと思う

ただし
開腹していれば起こさなかったような合併症を
鏡視下故に起こしてしまったりすれば本末転倒

頑張りすぎないように
引き際が肝心である

土管

ジャイアンが歌うときによくステージとして使う土管
昔は工事現場近くの道端や広場によく置かれていました

ところでこの土管
トポロジー的に見れば
人の体と同じ
人の場合口からお尻の穴まで空洞が続いている

ドカンの中にのび太くんがいても
のび太くんは土管ではない
のと同じように
消化管の中にあるものは
人自身ではない
つまり非自己の世界

消化管に妙なものがやってくると
自己の世界に入れてなるものかと免疫の力などが働き
場合によっては大量の水で洗い流すような反応を起こす
下痢である

そんな時消化管の壁は
大切な大切な防御壁
必要なものは取り入れるけれど
害をなすものは断固拒否するのだ

頼りになる存在ですね