浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

恩師の歌集「愛」より

五十路過ぎ振り返り見ば
我が人生罪と恥との
積み重ねなり

「心行の解説」より。

2014-04-13 02:46:39 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

※ お写真は霊鷲山山頂への登山道で途中でバテてしまった我らの恩師。
   恩師は何度もこの霊鷲山を登山しておられますが、この時は初回の登山でした。


        ~ 恩師の「心行の解説」より ~


先の続き・・・

お釈迦様が説かれた幸せへの道、「八正道」を行じることが、
人間として最も魂が完成される道筋です。
自分を大事にして、自分の心を苦しめないようにして下さい。
大変なお人好しのおじいちゃんがいて、
この人は他人のために一生懸命尽くし、
「ちょっとお金を貸してほしい」と言われたら、
自分に持ち合わせがない時は人から借りてでも貸すのです。
人が好いから請求することを知らず、貸しっ放しにしています。
ところが、返してくれないとおばあちゃんが集金に行くのです。
「借りる時の恵比須顔、返す時の閻魔顔」とは凡夫誰しも同じことで、
借りる時はニコニコ顔で頼みに来ますが、
お金を返す時は閻魔様のように恐い顔です。
ましてや返してくれない時はもっと恐い顔ですから、
おばあちゃんは腹を立てます。

おじいちゃんはいつもご機嫌ですが、
おばあちゃんは内職をして借りたお金を返さなくてはいけません。
この世的に見ると、おじいちゃんは罪が深く、
おばあちゃんは一生懸命苦労を重ねて可哀そうです。
人の好いおじいちゃんと、
借金を返すために苦労して腹を立てているおばあちゃんとは
それぞれ死後どんな所へ行ったかといいますと、
おじいちゃんのほうは、綺麗な方が紫の
雲の上に乗ってお迎えにきてくれて、
「有難いなあ、結構だなあ」と言って死んでいかれたのですが、
おばあちゃんは「わあ、恐ろしい奴がいっぱい来る」と言って
虚空をかきむしって死んだのです。
この実際にあった話を通して、
なぜ苦労させられたおばあちゃんが地獄へ行き、
苦労させたおじいちゃんが極楽へ行ったのかと、
この世的な矛盾があります。

その理由はおじいちゃんは自分の心を苦しめることはなく
おばあちゃんは自分の心を苦しめたから、
こういう結果になってしまったのです。
自分の心を苦しめるということはこの世だけでなく、
あの世まで続くということですから、
心を苦しめないためにいろいろなことを知り、
苦しめない方法を学ぶことです。
思い方を変えること、
つまり大難を小難に切り替えていく思い方を身につけることです。
現在、どんなに苦しくても、
もっともっと苦しい方もたくさんおられるというように
思い方を変えた時、自分の心が苦しまないはずです。
心を苦しめない生活を日々に行いますと、常に心が軽く、
光明を頂くことができます。


          ~ 感謝・合掌 ~




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする