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WEDGEWOODが・・・

2009年01月06日 | work
WEDGEWOODが・・・



今朝の朝刊で英国で250年も続く老舗ブランド
<WEDGEWOOD>が経営破たんしたニュースを知る。

・・・えっ、本当ですか・・・




WEDGEWOODのテーブルセッティング



何を隠そう、私は
大学卒業後、Waterford Wedgewood Japan株式会社にて
テーブルコーディネーターとして勤務していたのだ


WEDGEWOODは母の大好きなブランドでもあった。

高校時代、Regent Stのお店で
母のコレクションしていた”Gren Mist”の
Tea Potなどをお小遣いで買って
母にプレゼントした。

母はとても喜んでくれた。

そんな思い出から
私は就職先に迷わずWEDGEWOODを選んだ。


いわゆる私の世代は<バブルでGO>の時代で
一番いいご時勢に育った。

就職が決まってすぐにアルバイトとして
学生時代からWEDGEWOODで働いた。

当時は、売れて売れて売れて・・・

とにかく、日本中の人が必ず
洋食器を求めるなら、まず<WEDGEWOOD>から、というような
風潮さえあった。

Wild StrawberryやPeter Rabbitは
必ず皆さんの食器棚に一つはあるだろう。


研修先の横浜高島屋で
午前10時から午後6時まで
包装の場所が無いため、ゴミ捨て場の隣に板を置いて
ひたすらに商品を包装し続けたこともあった。


一応、<お嬢様>として育てられた私は
泣きながらゴミ捨て場の隣で
一人で作業をしていたことは、会社ではかなり有名になっていた。


研修が終わった後は
日本の北は北海道から南は沖縄までの出張続きの日々だった。
1週間のうち、3~4日は東京以外の場所にいた。


全国で売るために

<王室とWEDGEWOOD展>やら
<ジョサイヤ・ウェッジウッドと10reign(王朝世代)展>など

さまざまな展示会を開き
そのテーブルセッティングの準備で24時間働いたことも、ある。


若さと旅好きもあって
出張は楽しかったし、その土地の美味しいものを頂く喜びもあった。

外資系で私より一回りくらい上の先輩に囲まれた
職場ではあったけれど
お互いに食材を持ち寄って、お昼休みに<手巻き寿司パーティー>を
開いたこともあった。


今となっては、本当にキラキラ光る思い出の日々だ。








家庭の事情で、WEDGEWOODを辞めて
家業に入らなくてはならなくなった。

実はその時は悩んで悩んで、

毎日<銀座でランチ>していたにも関わらず
7kgも痩せてしまった。


しかし、私が辞めたと同時に
会社の事務所も移転し、

社長もイギリス人ではなく、
フランス人やドイツ人などに代わっていき・・・


暫くすると、

私が大好きだったクラシカルなシリーズが殆どなくなり

どこにでもありがちな、HOMEWAREなどを扱うようになっていった。


ワクワクドキドキするような、
夢をみているような美しい、

足を踏み入れると緊張感さえ覚えるShopから
カジュアルラインのShopに変わっていった。


そして、昨年5月
10数年ぶりに訪れたLondonのReget Stのお店は
まるで
アウトレットのように、商品が積み重なっており、

高級感も、緊張感も、何も無い店になってしまっていた。







それでも、私はクラシカルなWEDGEWOODのシリーズが大好き。

今でも母が選んだ<Colombia Sagegreen>のシリーズを
仕事場のフレンチレストランでは使用している。



そんなにアメリカや日本で大量に売ることを考えずに

品質の良い
伝統的なしっかりとした商品を大切に扱っていれば
もしかしたら
今回のような経営破たんにはならなかったかもしれない、と思った。



しかしこれは、WEDGEWOODだけに限ったことではなく、

”売り上げ至上主義”の全ての分野で今、
経験している挫折でもある。





私の大好きだった、ロンドンの町並みの一角




”スピード。今まで経験したことのないスピードで世界が動きます。
今年は変化が生まれた物はいち早くハンドルを切りよい方向性を持たなくては成りません。もたもたできません。

このハンドルの切り方、時期如何によっては
今まで考えても見なかった良い方向で動き出します、

良かれと見える選択肢が沢山用意されます。
ここで、一番初めのボタンの掛け違いに注意が必要です。”



アマノコトネさんが年頭にあたって書かれた文章。


私も会社の年頭の挨拶で
わかりやすく砕いた表現でこの事を社員に伝えた。

(大多数の社員は、きょとん、としていたけれど・・・



自分で社員の皆に言っておきながら、

何だか今日のWEDGEWOODの経営破たんのニュースを考えながら

しっかり足元固めながら行かなくては、と襟を正す思いがした。







・・・会社に着くやいなや・・・

早速、電話やら、何やら・・・重要なことが立て続けに降ってきて・・・

確かに、スピードが速すぎる。


自身の処理能力を超えた
物事のスピードに、


まるで、人間が想像している宇宙人のように
頭が膨張していくような気さえ、した

世の中が正月休みから完全に目覚めた日、であった。