そういえば2月にこんなのを見に行きました。閉館90分前の滑り込み見学。
森羅万象を探求した生物学者という印象をもっていたのですが、今回の展示では、「情報提供者」としての業績を全面に押し出した展示となっていました。
様々な文献から得た情報を凄まじい勢いで書き写していた「抜書」は、コンピュータのなかった時代におけるデータバンクそのもの
一行書くべきところに二行ずつぎっしりと書かれたノートが山積み。
そして、それらを記憶に留めることにも長けていた熊楠氏の脳そのものが巨大なコンピュータだったようです。
そして、集めたデータをアウトプットする作業。
熊楠氏の著書「十二支考」の執筆のメモ書きの展示
まさに彼の頭の中を表したような、こんなメモ書きが何枚もあったようです。
これを分析している研究者がいるというのも驚き。元々メモ書きなうえ、消えかけて読みづらい文字を丁寧に読み取ったものがこちら↓
で、こんな様々な文献から得た情報をもとに書き上げた最終原稿がこちら↓
一つのことを色々な角度から知ること、そんな知的好奇心が彼の原動力だったのかなぁ…
集め続け、まとめ続けるってすごい情熱!
会場内には彼が集めた文献だけでなく、フィールドでの収集記録も多数展示されていました
こんな採集グッズをもって野山を歩いていたようです。
でこれらはその収集品
会場内で上映されていた熊楠氏について、識者が語るビデオの中では、彼の観察記録について「けしてうまいといえない絵」と言われていた彼の観察画
そうなの?これって生物学的にはよろしくないの?
素人目には質の良し悪しは全くわからなかったのですが、それでも膨大な量の観察記録は大きな財産になるということだけは事実。
なんでも、やり続けると大きな宝になるということか…。
もっとも熊楠氏のような桁外れの情熱と労力が必要だということは言うまでもないことですが…。
わたしにとって謎の生物学者であった南方熊楠氏。生誕150年目にして、ようやくどういう人であったのかを理解するに至りました。展示タイトル通り、生まれる時代が100年早かったのかもしれない智の人。
もしも彼が今の時代に生まれていたらいったいどのような活躍をしていたのか???
抜書にかかった労力は、コピペを使ってかなり軽減されるだろうし…、デジカメなどの機器も充実化ているし…。
でも、自分で書き写すことや自分の目と手で記録することに大きな価値があったのかも…と思ったりもします。
南方熊楠氏という人を知ると同時に、便利になった現代社会が文明として発展しているのか、それとも衰退しているのかという疑問が頭をよぎる時間でした。
よかったらポチッとお願いします↓
にほんブログ村
にほんブログ村
ーーーーーーーーーーーーーーーー
ヾ(@⌒ー⌒@)ノ
適当でのん気な管理人がお届けしている
ブログです。→初めましての方はこちら
たまに内容に誤りがあったり、頻繁に誤
字脱字があったりします。そのようなこ
とがないよう努力はしてますが、どうぞ
ご容赦ください。ご意見、ご感想、お気軽にコメントください。
ーーーーーーーーーーーーーーーー