梅雨空 2020年01月05日 | 春を呼ぶ朝 大村正次著「春を呼ぶ朝」 ―稱名瀧― 梅雨空 降つても降つても晴れあがらぬ 梅雨空。 ずぶぬれの子が庭の隅で泣いてる。 湿つぽい感情の空気が 部屋を閉ぢこめ、 握りこぶしが汗おとす 鬱憤の日だ。 誰か あの灰色の雲を突き破つて 太陽のやうに 哄笑するものは居ないか。