井上泰(靖)日本海詩人5-1号投稿詩・「みかん」 2020年01月31日 | 大村正次 緑岳頂上付近 「井上泰(靖)」は昭和30年、講演会で旭川に来た際、「大村正次」と二十数年振りに再会した。きっと懐旧談に時を忘れる程であったろう。 摂津国の怪人 「井上泰」日本海詩人13篇投稿中の一詩「みかん」を紹介したい。 みかん これはまた何とすなほな黄いろいいのち。 カチリ どこでか、石英のぶつかる音がこぼれて りょうりょうと、十月のそらは済ましてゐる。 みかんよ なぜ、ぽっかりとはぢけないのだ。 そのすっぱい液汁をかっとばして 十月の蒼空へ お前のまるいいのちをぶつけてやらないのだ。