老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

感謝知らずの老女が「ありがとう」と話した・・・・

2020-05-05 04:30:10 | 老いの光影 第6章 「老い」と「生い」


1532;感謝知らずの老女が「ありがとう」と話した・・・

96歳の真代婆さん(要介護2、物忘れあり)は、感謝知らずの老女(おんな)である、と書いた(ブログ1520)。
7年余り週3回利用されていた定員30名のデイサービスの利用を止め、
民家活用の小規模デイサービス(定員10名)に利用を変更した(週5回の利用)。

真代婆さんから、「いまのままでいい。デイサービスは変えたくない」の抵抗もなく
すんなりと新しい桜デイサービスに馴染み、今日で利用3日目。

7年余り通ったデイサービスを止めたのか。
・血圧が高く180~200の数値があり、デイサービスの利用ができないので今日は休み、と言われ
 ここ二か月間、月利用の半分は「休み」となり
 真代婆さんは隠居宅で「寝たきり」暮らしであった。
・高血圧症の薬は服用したりしなかったりで、残薬がある。
・隠居宅でごろごろ寝ている姑がいると
 長男嫁はお昼の用意をすることが増えたりして、ストレスが増えてきたこと。
・昨年12月から女性ケアマネジャー(同僚)が担当になったが、長男嫁との信頼関係がうまくいかず
 以前担当していた自分に戻して欲しい、と長男嫁から要望があり5月1日から担当になり、
 ケアプランを思い切って見直しをした。

96年生きてきた真代婆さんは、2枚も3枚も上手である。
人間観察はスタッフ以上のものであり
自分にとって、誰が味方であり味方ではないか
誰を手なずけるか、様子を伺っている・・・・。

25、6名のいる要介護老人たちのなかで、
自分がいちばん可哀そうな婆さんであることを知ってもらうには
躰の不調を訴えること・・・・
「目がみえない」「歩けない」「嫁は何もしてくれない」などと

桜デイサービスでは、針に糸をとおしてもらってはいるが、雑巾縫いをしている。
誰の手を借りることなくひとりで歩いている(桜デイの前は、二人の介護員が腕を抱え歩行介助をしていた)。
大好物のカレーライスがでて大満足(事前にカレーライスが好きであることを把握済み)
家庭浴槽に入り、上り際、入浴介助職員に「ありがとう」と話され、予期せぬ言葉にビックリ。

問題は180前後の高血圧の数値である。
高血圧の数値を安定させるためにも デイが迎えに行ったときに服用させることにした。
桜デイサービス利用7日間の血圧測定を実施し、主治医と相談を行う。
塩分の高いカップラーメンなどが買い物袋にあったことも起因しているのでは・・・・。

血圧が高いから休みではなく
どうして血圧が高いのか、真代婆さんの生活からも探っていく必要がある。

真代婆さんの「ありがとう」の言葉は素直に受けとめながらも
彼女なりに自分を受け入れてくれるスタッフを探っているのかもしれない。