常念が見える部屋から

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季節の移ろいに写真を添えて発信します。

獅子土手

2009年05月14日 | 季節の便り
鹿除けネット

昔昔 山から出て里の農地を荒らす野生動物を封じ込める為、山裾に長い長い土塁を築いた、万里の長城のミニチュア版である。
その名残りが今でも山麓にあるゴルフ場の真ん中を突っ切る形で続いており、猪土手と呼ばれている。
しかし 4、50センチ土を盛り上げただけの土手が、動物の行動を遮断したとは到底思えない。
多分土塁の上に更に木製の柵を巡らせたのであろう。
膨大な費用と労力を費やさねければならないほどの、野生動物による甚大な被害が発生していたものと思われる。
集落を捨てるか自衛するか、住民は重大な決断を迫られた。
村人の血と汗を注ぎ込んで完成した獅子土手が完全無欠であった保証はない、長き年月にわたって動物との攻防が繰り広げられたに違いない。
現在は鹿の食害を防ぐため、自衛のネットを張っている。
もしネットを破られても集落を捨てるつもりはない、生活の基盤は別にあり、しかも野菜作りを趣味と位置づけている住人も多いからである。


コメント
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