一銭店という雑貨屋さんで、夏になると店の奥にテーブルを置いてカキ氷を商った。
ある夏の夕刻 嫁いだ長姉に連れられて、その店にカキ氷を食べにいったことがある。
氷柱を器械に挟んでハンドルを廻すと、歯切れの良い音がして、ガラスの器に雪のような氷片が盛り上がっていった。
削り終えると、小さなひしゃくで紅いシロップを掛ける、目が覚める様な色彩が広がって幸せだった。
石楠花の蕾に積もった雪が、日中の暖気に水を含み、カキ氷のようだ。
そうだ あの頃はカキ氷といわず「コウリスイ(氷水)」といった。
一銭店という雑貨屋さんで、夏になると店の奥にテーブルを置いてカキ氷を商った。
ある夏の夕刻 嫁いだ長姉に連れられて、その店にカキ氷を食べにいったことがある。
氷柱を器械に挟んでハンドルを廻すと、歯切れの良い音がして、ガラスの器に雪のような氷片が盛り上がっていった。
削り終えると、小さなひしゃくで紅いシロップを掛ける、目が覚める様な色彩が広がって幸せだった。
石楠花の蕾に積もった雪が、日中の暖気に水を含み、カキ氷のようだ。
そうだ あの頃はカキ氷といわず「コウリスイ(氷水)」といった。