残り柿 間もなく山から野鳥の群れがやってくる
毎日雪が降って寒い小猿は、梢の残り柿を暖かい火種と間違えて、枯れ枝を集めて火起こしを始めた。
顔を真っ赤にしてフウフウ吹いても、一向に燃え上がらない。
そのうち小猿の額に汗が出てきた、やれやれやっと暖かくなってきたと小猿は喜んで、残り柿に手をかざした。
雪の冠 ツルウメモドキ
黄色いガクと紅い液果に夜来の雪が載っている、老舗和菓子屋さんが喜びそうだ
しんしんと 雪降り積む集落 人の棲まなくなった家の雪解けは遅い
枯れ木に花が咲いても、春爛漫はまだ遠い
冬至が過ぎて寒の峠を越して米一粒づつ日が長くなる、