自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ヒラタアブの成長(13)

2014-04-08 | ヒラタアブ

3月26日(水)。雨。勤務のない日。“自然となかよしおじさん”としては,お蔭さまでハッピーデイになりました。それについて書きましょう。

先日,ヒラタアブの孵化の瞬間をどうしても見たくて,わたしなりの作戦を立てました。たくさんの卵を採集してきて,適宜,継続観察を続けるというものです。ずっと目を向けておくというのは,労力がかかり過ぎます。

10割の確率で目撃するなんて,そんな話は夢物語ですし,それを望むことは実際には無理というものです。マア,3割なら上出来じゃないかと思って始めました。

この日までに,「読みが外れたー!」「あー,立ち会えなかったなあ」とがっかりしたこともあります。ところが,26日はなんとも幸運! 誕生場面をばっちり見届けることができたのです。その報告をします。

「中に薄い黄色と黒っぽい色が見える。ははーん,これは孵化近しだな」と直感。度々確認して見逃さないようにしていました。それで,ちょっと外に出て作業をしてから,また確認すると,ちょうど出ていたのです。


じつにゆっくりとした動きで,もうすぐ出終わるという格好で,そのままじっとしてました。そして10分以上が経ったでしょう。


からだを大きく動かして,完全に出ようとし始めました。


するするっと出ると,からだを尺取虫ふうに曲げて,殻から離れました。


そのまますこし歩いて,今度は反対側に向き直って,そのまま殻から離れていきました。殻には見向きもせずに。


これまで,幼虫が殻を食べる場面を見たことがありません。たぶん,食べる習性はないのでしょう。なにしろ,大好物のアブラムシがたくさんいるところで生まれ,育つわけです。種として自然淘汰された結果,アブラムシを食べる形質のみが遺伝子情報として保存されてきたと思われます。これはわたしの勝手な解釈です。

こんなわけで,目の前で「ほほーっ!」のドラマが展開していったのです。お蔭で,この日は気分上々で締めくくることができました。 

 


キアゲハ,優雅!

2014-04-08 | キアゲハ

キハゲハの色彩は,やはり超一流だと思います。自然のままの色合いで,こんなにストレートに鮮やかなのに魅了されます。 

 
コイル状になった口吻が伸びて,しきりにピクピクッと震えるを見ると,感度のよさが伝わってきます。

 
口吻の二重構造は,からだの“ふしぎ”の典型です。縞模様になった毛の並び方も,ふしぎの一つです。

 
脚でしっかりものをつかんで,からだを固定します。鉤状の爪が威力を発揮しているのでしょう。


グッと近寄って撮りました。どこもかも毛だらけ,といった感じです。 

 
触覚はたいせつな感覚器官。スマートに伸びています。


色彩は鮮やかでくっきりしています。「優雅」の一言に尽きます。慣れっこになった色合いなのでそれほど意識しないのでしょうが,「ほほーっ!」の世界です。 

 


マンサクと昆虫(44)

2014-04-08 | マンサク

植木鉢を彩ったマンサクが,開花を終えようとしています。花弁がどんどん散っていきます。散った花弁が地面に均等に落ち,それが萎れて,適当にいい雰囲気を醸し出しています。 

ここでも名残りの蜜を求めて訪れた昆虫を発見。比較的大きめのからだで,かたちはムシヒキアブを連想させます。確かに,蜜を求めている行動をとりました。

 
歩いて,ゆっくり,花から花へ移動していきました。


 蜜と認めると,上半身をグーッと花に入れます。しかし,花の底が浅いので,ほとんどが外に出たまま。

 

 
飛んで,横にある露地植えのマンサクに移っていきました。斜め後ろから見ると,脚に花粉がわずかに付いていました。 

 


よく考えると,体形からは肉食性昆虫のように見えます。長めの脚は昆虫を抱きかかえるのにぴったりです。花を訪れているのは,花にいる昆虫を探し回るためなのかもしれません。

さて,実際はどうなのでしょう。