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自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ヒラタアブの成長(19)

2014-04-14 | ヒラタアブ

昨日の記事で,透明感のあるヒラタアブのからだについて取り上げました。その後,さらに体内が透き通ったように見える写真が撮れました。顕微鏡写真ではありませんが,わたしには驚きの一コマなので,ご紹介しましょう。

葉の表で,じっとしている個体を見かけました。体長は4mm程度です。からだの後尾は,ホトケノザの種子に乗っかっていました。太陽光はレンズの向こう側から射しています。つまり,撮影環境からすれば逆光です。それで,体内がよく見えるというわけです。 

 
部分拡大をすると,いろんな器官が複雑に絡み合うようにして配置されているのが理解できます。からだを貫く太い管は消化管でしょう。各節には,気門から取り入れた空気を運ぶと思われる管,あるいは体内に栄養分を運ぶと思われる管が,バネのようになって納まっています。肛門には二つの,円い粒が付いています。

 
やや後ろ側から写したのが下写真です。


拡大してみましょう。じつに鮮やかな色合いです。管が入り乱れた感じがします。 

 
真後ろからも撮りました。

 


肛門付近にある,粒状の器官がはっきり確認できます。からだの幅は1mm。ふつうのカメラで覗ける極小世界に,巧妙なしくみが準備されています。 

 

 
こうだから,いのちの観察はやめられません。 

 


飛行するシロスジヒゲナガハナバチ

2014-04-14 | 昆虫

道の脇に,水田への侵入路があります。そこは緩やかな坂になっていて,背の低い草が生えています。

たまたまそこを通りかかったとき,ハチらしいものが何匹か盛んに低空飛行を繰り返す姿がありました。羽音が響くので,「おやっ?」と感じて立ち止まったのです。

ミツバチにしてはおかしな飛び方です。地面すれすれに飛び続けるので,正体がはっきりわかりません。しばらく,観察して,葉にでもとまった瞬間に確認しておこうと思いました。それでも,飛び続けてなかなか休憩しそうにありません。

もしかすると,肉食性昆虫で,小さな昆虫を狙っているのかもしれないなあと感じました。一瞬とまったとき,見ると,ミツバチではなく,めったに見かけないハチ類だとわかりました。しかし,カメラを準備しているうちにまた飛び立ちました。

さらにしばらく待ち続けました。たまたまヨモギの葉にとまったときに撮った写真が下のものです。 胸の毛は褐色,はっきりとした吹腹部の縞模様,それに長めの触覚。

帰って調べたら,どうもシロスジヒゲナガハナバチではないかという感じがしてきました。しかし,ちがっているかもしれません。

もしそれだとすると,餌は花の蜜なので,このときの飛行姿はいったいなにだったのでしょうか。巣穴が近くにあるのでしょうか。恋の相手でも探していたのでしょうか。それとも? 謎が深まります。