『ホシノヒトミと昆虫たち(6)』でご紹介した卵のことがはっきりわかりました。
偶然,あるいは思いがけないというのは,ほんとうに運のいい話です。農道をウォーキングしているときのこと。たまたま,路傍を覆うホシノヒトミ群落を見たとき,上を飛ぶホソヒラタアブが目にとまりました。キョロキョロして歩いているわけではないのですが,向こうからついつい飛び込んできたといった感じです。
いつものように吸蜜行動だろうなと思いつつ,とりあえず歩行を止めて観察していました。1,2分の間だったと思います。アブはホバリングを繰り返しているうちに,着地点を見つけたようで,花が散り落ちた後の萼に降り立ちました。
わたしは,休憩するんだなとてっきり思いました。ところが,すぐに腹を曲げて産卵の姿勢に入ったのです。そして,産卵が終わったと見えて,パッと消え去りました。アブがいたところを見ると,なんと卵が一つ! びっくり仰天。
それで茎ごと採集して持ち帰りました。そして撮影したのが下写真です。
次の写真はテレコンバーターを付けて拡大撮影したものです。
アブは確かな定位置だと判断して,萼に卵を産付したのでしょう。前に見た花弁の例は,やはり位置がずれていたとしかいいようがありません。
今回は,産み親がホソヒラタアブとわかりました。産卵日時もはっきりしています。できたら孵化までの日数を確認してみようと思います。