自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

マンサクと昆虫(45)

2014-04-09 | マンサク

3月17日(月)。夕方近く,露地植えのマンサクの花に,珍しい昆虫が来ていました。ハチらしいからだつきをしています。わたしは初めて見ました。

マンサクは花弁が萎れたり,落ちたりしているところです。とっくに花は盛りを過ぎ,結実に向けた変化が進んでいます。名残りの栄養分を口にするためか,あるいはそこにいる虫を探してやって来たのか,それはわかりません。

くっきりとした触覚と赤い複眼,それに胸部の背の窪み紋様は,一度見たら忘れられません。体長は5mm程度と小型の昆虫なので,手元の図鑑には記載がありません。 


しばらく花の中にいて,やがて出てきて花弁を歩き出しました。 


写真で見ると,艶があるようで光っています。翅は透明感があります。腹部先に突き出した棒状のものは産卵管かもしれません。

正体は不明ということで,同定は先送りです。それにしてもふしぎな発見がよくあるものです。

  


ヒラタアブの成長(14)

2014-04-09 | ヒラタアブ

ヒラタアブの幼虫の執念のようなものを見ました。

誕生後それほど時間が経っていないと思われる初齢幼虫が,アブラムシを捕えて,軽々と持ち上げていました。自分の体重ほどの獲物を,こんなふうに扱うのですから,もう大した力持ちです。アブラムシはゆっくり脚を動かしていました。まだ生きているのです。 

 
幼虫は尖った口を獲物の体内に刺し入れている様子です。アブラムシの体表に皺が見えるところからすると,体液を吸っているのでしょうか。

 
6時間ほど経って見ると,まだその姿勢のままでした。これまでに見てきた捕食パターンは,口の中に入れるというものでした。今回は,どうやら体内から密度の濃い栄養分を得ている様子です。小さな幼虫には,これほど大きなアブラムシを食べるのはたいへんなのでしょう。


いやはや,アブラムシ一匹を食べるのになんと苦労のいること! 

さらに,さらに。上の写真を撮って1時間後,別のアブラムシを口にしていたのです。一匹目は放っておいて。たぶん,そこを通りかかって捕えられたものと思われます。こんな調子ですから,幼虫のからだはなんだかプクプクと太ったように見えます。

 


そこを,また別のアブラムシが通っていきました。


ともかく,この日のに見た貪欲さにはマイリマシタ。