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自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

マンサクと昆虫(38)

2014-04-02 | マンサク

3月10日(月)。『マンサクと昆虫(34)』で取り上げたのと同種のハエを,同じアカバナマンサクで見かけました。一つの花にからだをすっぽりと入れて,一所懸命に栄養分を補給していました。

 


このハエのことで,これまでちょっと気になっていたことがあります。同じような体型をしているのに,かたち・色合いが微妙に,そしてはっきり異なる二つの種類があることです。今回は前とは別のもの。既にご紹介した写真でも登場したタイプです。

観察していてわかってきたのは,オスとメスの違いだったという点です。 

まず頭部が違っています。二つの複眼がドームのように頭を包んで接している,複眼がはっきり離れているという点。離れているのがメスでしょう。これは他のハエにも共通していえることです。


次に,腹の大きさ。今回のものは多少大きく膨らんでいます。オスと思われる個体のそれは,もっとスマートに伸びています。

 


三つめは,色。青みがかった節が,メスにはありません。

雌雄がそれぞれ相手を識別するのに,色はかなり重要な目印になっているはずです。このハエの正体がまだわからないのです。先送りです。

 


アマガエルさん,こんにちは

2014-04-02 | 生物

ポパポカして,陽気な昼前。道端の草地からアマガエルが飛び出しました。一匹かと思うと,また一匹。さらにもう一匹。

アマガエルが春を感じて出てきたのです。 草は冬の間に燃やされ,そこにツクシと,オオイヌノフグリが生えてきています。それで,カエルの動きがとてもよくわかります。出てきて間もないような,ゆっくりした動きは目覚めたばかりのそれを表しています。

 
土に似通った褐色肌をしたアマガエル。手でそっとツクシに置いてやりました。足を伸ばして,遠くを見定めるような格好をしました。青空の下,なかなかの風景です。


両足を揃えて,なにやら考えているような。これからのことを思っているような。それとも,綿を散りばめたような雲でも眺めて,うっとりしているのでしょうか。

 
春は,いろんな生きものに息吹きをプレゼントしてくれます。上等のプレゼントです。

 


ヒラタアブの成長(7)

2014-04-02 | ヒラタアブ

ヒラタアブの幼虫が増えてきました。あちこちに卵を産み付けているのですから,次々と孵化してくるのは当然です。いくつも幼虫を見ていると, 捕食行動も目に付きやすくなります。

こんなにアブラムシがいるのに,関心がないのかなあと思っていたら,どんでもありません。アブラムシは,幼虫の危険性を学習していないので,我関せずといった様子です。


ところが,犠牲者が出てきます。どういうわけか,もがいたりしません。幼虫は時間をじっくりかけて飲み込んでいきます。あっ気ないいのちの終章です。

 
卵が産み付けられた位置にアブラムシがいっぱいいたら,餌を探し回る労力が省けます。


自分の体重ぐらいのアブラムシを,ときにはグッと持ち上げながら飲み込んでいきます。口の先にアブラムシの脚だけが残る状態になった頃,改めて,幼虫の獰猛さにびっくりさせられます。 

 
小さなアブラムシがまばらにしかいなければ,それなりに獲物にしていきます。


小さければ,軽々と持ち上げられます。いつの間に口の中に消えていくのだろうと思うほど,時間をかけます。そうして,うまく食べ尽くすのです。 


いのちのかかわりというものには,様々な模様があるものです。