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自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

キバラモクメキリガの幼虫

2014-05-13 | 昆虫

キバラモクメキリガはヤガ科の蛾です。たぶん,これからご紹介する昆虫はそれでしょう。

調べていてわかったのは,すこぶる多食性の昆虫であるということです。たくさん食べるという意味での多食,たくさんの種類の植物を餌とするという意味での多食,この両方が当てはまります。それだけ,環境への適応性が大きくて,たくましいというわけです。

食草・食樹として例示されていたのは次のものです。

 エノキ,ナシ,サクラ,エンドウ,エニシダ,タケニグサ,イタドリ,ギシギシ,ゴボウ,キクイモ,タバコ,クヌギ,……

この幼虫を見たのは,我が家のスダチの木でした。柑橘類も食べる!

鮮やかな緑のからだで,頭から肛門に向かって,白い線がくっきりと走っています。下の葉に,大きめの糞が3粒載っていました。


翌朝見ると,そこから移動して,すぐ近くの葉でからだを曲げてじっとしていました。これから活動開始というところでしょうか。 

 


先日ジャコウアゲハの棲息地を管理していて,たまたま同じ種の幼虫がウマノスズクサの葉を食べているのを見かけました。これまでも,緑色の幼虫がこの草を食べるのを目撃していたのですが,あれはキハラモクメキリガだったのでしょうか。


ふしぎというか,おもしろいなあと思うのは,ウマノスズクサに含まれる有毒成分アリストロキア酸に影響をまったく受けないのか,という点です。ぐいぐい食べていることから見ると,どうやら大丈夫なようです。ジャコウアゲハ以外にも,好物(?)にする虫がいるのですね。

この辺りもたくましさの表れなのかもしれません。大したものです。 

 


孵化,それと若齢幼虫

2014-05-13 | アゲハ(ナミアゲハ)

スガチの枝先に新芽が伸びて,さあアゲハの季節だなと思いつつ,幼虫を探してみると,いました。若葉の表面でじっとしていました。 


もういないかなと思い,探していきました。今度は,古い葉にいました。色合いや大きさがずいぶん違ってきています。2齢幼虫でしょう。 

 
卵はないかなと思って,探してみることにしました。あちこち見ていくと,やっと一個見つかりました。若い葉の先の方にありました。偶然なのですが,孵化近い卵でした。中が透き通っていて,幼虫の姿が一部確認できました。


昼に見つけて,それから孵化をたのしみに待ちました。しかし,夜中になっても一向に生まれ出る気配がありませんでした。それで,眠気に負けて就寝。

翌朝,起きて確認。もう孵化して,殻をすっかり食べ尽くしたあとでした。わたしが寝て間もなく,こんなふうに大変化が起こっていたというわけです。 

 


12時間以上辛抱強く待ってもダメ。ところが,その後の寝ていている6時間の間に,すべてが完了していたとは! この例でも,見事に肩透かしを喰らいました。

いのちの流れは,厳密になかなか見通せるものではありません。お産の予定日がずれたり早まったりするのと同じように。