セツブンソウは春を告げるといわれる植物の一つ。隣市にこのセツブンソウが自生している地区が複数あります。そこでは,むらをあげて保存に取り組んでいるとのこと。貴重な取組です。過去,マスコミ報道もずいぶん盛り上がってきました。そこは痛し痒しで,本来なら知る人ぞ知る程度がよいと思うのですが,むらおこしやら報道の事情やらでひっそりとは収まらないようです。
わたしは一度も訪れたことがないので,「今年はチャンス!」と思って訪ねてみました。ところが寒波の影響で,全体的に開花が遅れているようでした。斜面にどっさり咲くはずのセツブンソウは,あちらにポツン,そちらにポツンといった状態。
雪がまだ残る斜面に,やっと咲いたといった姿。これから花を咲かせる株もあります。立っていると,微風が肌に触れ続けました。心地よい冷ややかさと目にやさしい周りの風景は山里ならではのものです。
数本かたまって咲いているところが一カ所だけありました。青空に向かって咲く姿が映えます。セツブンソウの花ことばは「ほほえみ」「高貴」なのだそうです。そのとおり,なんだか気品が漂っていそう。
同じ花を横向きで撮りました。
だれもいない,静かなひととき。観察と撮影をゆっくりたのしみました。でも,また出直そうかな。もしかすると,訪花昆虫と出合えるかも。