自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

トライブ “やまなみハイウェイ(復路)”

2022-12-11 | 旅行

帰りは長者原付近でゆっくりしました。ここの風景はまことに雄大。三俣山がどっかーんと座っています。右奥の硫黄山がわずかに白煙を上げています。眺めているとこころが洗われてきます。山男・山女の気持ちが伝わって来そう。

「坊がつる讃歌」の発祥の地の碑に出会いました。裏側には説明を記した銘板が埋め込まれていました。トレッキングはここから出発して,三俣山の向こうをぐるっと回り,戻って来るコースだとか。歩程6時間。もし若かったらもちろん歩いてみたいと思ったはず。

 

この風景は圧巻です。

 

タデ原が広がります。

 

人影がなくなって,じつに厳かな雰囲気が漂い始めました。

 

木の影が伸びます。影までが生き生き。

 

ここはよく知られた撮影スポット。走って来た方向を振り返って撮ったコマです。

 

すこし脇の丘に登って撮りました。

 

この風景を見たら,人混みに戻りたくない気持ちがしてきます。この後は湯布院(ここも人混み)にちょっとだけ立ち寄って,別府に無事到着。予定通りの午後5時でした。走行距離は160㎞。

 

天気はばっちり。この行程は期待どおりでした。旅の無事に感謝。

 


トライブ “やまなみハイウェイ(往路)”

2022-12-10 | 旅行

高校の修学旅行は北九州を訪れました。そのときにバスで走ったのが"やまなみハイウェイ"です。そのときに車窓から見た景色が忘れられないものですから,再びハイウェイを走ることにしました。今回はレンタカーの旅です。別府の出発を8時30分,帰着を午後5時に設定。できるだけ遠くに行って往復します。目標地点はレストハウス湯の本。

幸い,日の出はこの日がとてもハッピーな一日になるのを物語っているようでした。写真は別府から大分市方面を撮ったものです。右端の山影は高崎山です。

 

"やまなみハイウェイ"は県道11号線の愛称です。景観のよさからずっとそう呼ばれ続け,多くの人の目を魅了してきました。鶴見岳脇を抜けると狭霧台展望台があります。そこからの湯布院方面の眺望は申し分なし。

 

途中,大吊橋に寄り道。この橋,「天空の散歩道 九重"夢"大吊橋」と呼ばれているとか。駐車場のスピーカーからは,「坊がつる讃歌」が芹洋子さんの澄み切った歌声と共に流れていました。そういえば,このまち発祥の歌だとか。

 

渡り終わって,展望台から振り返りました。解説によると,標高777m,高さ173m(日本一),長さ390m,総工費19億2,200万円ということです。渡る際は,十分な安全策が講じられているので安心できますよ。

 

足元でこんなカラフルでゆかいなマンホール蓋を見かけました。

 

真っ青な空をジェット機が飛んで行きました。

 

谷底まで173m!

 

またハイウェイに戻りました。まもなく牧の戸峠。駐車場にはマイカーがたくさん。登山者がたくさん訪れているのです。いいなあ。下写真は黒岩山展望台からの眺めです。来た方向を振り返って一枚。くじゅう連山が遠望できます。雄大な風景が広がります。

 

反対側熊本県側を見ています。阿蘇のすがたがチラッと見えます。

 

峠を越すとすぐに熊本との県境。ここまで来ると阿蘇五岳の輪郭がはっきりしてきました。中央が高岳・中岳です。

 

ここから10分足らずで目標地点の瀬の本レストハウス。ここで買ったお土産はこれ! 芋焼酎です。

 

往路は快適そのものでした。

 


'22 昆虫の頭・顔 ~クロバエ~

2022-12-09 | 昆虫

畑のダイコンの葉に,大きなハエがとまってじっとしていました。寒さでからだが動きにくいようです。クロバエのなかまでしょうか。

 

それで,葉ごと室内の持ち込んで顔写真を撮ることにしました。できるだけ動きが止まる夜間を待ちました。それでも,さすがにいのちの危険を予感したようで,多少は動き回りました。こちらとしては,わたしの気配を感じとられないように慎重に撮るほかありませんでした。

 

からだの金属光沢,からだを覆う剛毛,それらがこの種のハエではとても目立ちます。

 

見上げるようにすると,口元が大きく写り込みます。

 

ところどころに花粉が付着しています。

 

羽毛のかたちをした触覚がうまく写り込みました。

 

真正面からも。

 

ハエの顔を写すときは,いつも仮面ライダーと重なって見えます。

 

このクロバエはすてきなモデルになってくれました。感謝。

 


ドウダンツツジのある古刹

2022-12-08 | 植物

過日,ドウダンツツジが真っ赤に燃えていた頃の話です。

この葉の赤は華やかに見えますが,葉がチリチリッとしているので,落ち着いた趣きがあります。華美に走りすぎることなく,いくぶん抑え気味に見える風情がいかにも秋にふさわしく思え,好感が持てます。

そんな赤い葉が醸し出す風景を見に,古刹を訪ねました。

この古刹は山間部にあります。報道などでよく知られているので,たくさんの人が訪れていました。

だれが撮っても同じような写真は個性が感じられません。鑑賞者に目を向けることにしました。そうしながら雰囲気だけは残しておきたいと思い,写したのが次の写真です。

まず外から。

 

畳の上で。

 

これも畳の上で撮影。

 

ドウダンツツジでちょっと気になったことがあります。いちばん下には鉢に植わった木が並べられていました。やはり木を地面に直植えにして,自然な効果を醸し出していただきたいところ。贅沢かもしれませんが……。

 

それともう一つ。こういう風景はじっくりと,こころを落ち着かせて鑑賞したいと思うのですが,その場を整理する人の妙な接遇姿勢が印象に残りました。あれは檀家の方が協力なさっていたのでしょうか。仏間にいながら,鑑賞とはかけ離れた饒舌な無駄話。そこは厳かな空間。ものごとは度を越したらダメですね。おもてなしのこころから見事に外れていました。

 

注文を書いてゴメンナサイ。

 


交尾 ~オンブバッタ(緑色型・褐色型)~

2022-12-07 | 昆虫

畑にて。

オンブバッタの交尾を目撃。めずらしくはありませんが,緑色型と褐色型のカップルというのはちょっとめずらしいと思います。

 

単に背中にオスが乗っているというのでなく,交尾の最中です。

 

写真に収めようとしたら,どうも邪魔者が入ったという感じで遠ざかろうとしました。「申し訳ない」。

 

それでも追いながら撮影。メスの翅先が傷んでいるのはこれまで無事に生きて来た印です。

 

この姿は神々しくさえ見えます。

 

世代交代の季節です。

 


'22 昆虫の頭・顔(コンデジ版) ~コカマキリ~

2022-12-06 | 昆虫

12月。寒いのに,まだコカマキリが! いたのは野菜を覆うネットの内部。

 

寒さのため,さすがに動きは鈍そう。そこでコンデジで頭・顔を撮りました。写真はすべて,コカマキリがネットにぶら下がった状態で撮影。からだを指で支えるといったことはしませんでした。ご紹介するコマはトリミングなしです。

 

攻撃的な昆虫らしく,口元は複雑です。

 

わたしたちの食道にあたる器官が口元からチューブのようにつながっています。

 

うんと近づいて個眼を撮影しました。

 

三角頭が輝きます。

 

ぶら下がったところを口先方向から撮りました。食道部分がよくわかります。

 

三角頭を真正面から撮りました。

 

逆に裏方向から覗いてみました。複眼の裏側の様子がわかります。

 

やっぱり,攻撃的な昆虫の口元らしい強さ,たくましさが感じとれます。

 

こうして撮ってみると,寒い時期はじっくり撮影できるなあと改めて思います。活動する昆虫の数が少ない分,じっくり撮れるのがなによりです。

 


あるヒメバチの狩り

2022-12-05 | 昆虫

ヒメバチの一種と思われる狩りバチを,レモンの実で見かけました。ヒメバチはなかまが多いので今は同定できません。そのヒメバチが,色づいたレモンで,表面をやたらと気にしほとんど動こうとしません。触覚を曲げたり伸ばしたり,広げたり狭めたり。

「ははーん,何かわけがあるな」と思い,写真を撮り始めました。

 

しばらくしてからわかったのですが,すでに初めの頃,獲物を口にしていたのでした。表面を気にしていたのは,表皮に食い込むようにして餌になる昆虫がいたからだったのです。特徴ある行動はしっかり記録しておくに越したことはない,あとでそのことを痛感。

 

時に動くので,何をしているのか,そのときはわかりませんでした。

 

何かを引っ張り出そうとしているのです。

 

大顎が獲物をくわえています。

 

この後,すぐ傍の葉に歩いて移動。そしてその葉でも虫を引っ張り出し始めました。

 

こんなところに獲物になる虫がいるだなんて。この虫がどんなものなのか,まったくわかりませんでした。

 

顎先で引きちぎるような感じで,辛抱強く食べていました。

 

ふつうならカメラを近づけたら逃げるでしょうが,逃げないほどの魅力がその場にはあったのでしょう。

それにしても,ささやかながら,びっくりするほどの目撃話になりました。

 


'22 昆虫の頭・顔(コンデジ版) ~フタホシヒラタアブ~

2022-12-04 | 昆虫

畑の野菜をネットで覆っています。これは害虫対策です。しかし,これとて完全でなく,隙間から虫たちが侵入して来ます。侵入して外で出られなくなったら,どうしようもありません。今のように寒くなると,中でネットにつかまって夜を越すものもいます。

その一つがヒラタアブです。ヒラタアブはダイコンやカブの葉にいるアブラムシを目当てに飛来したもので,これは益虫。今朝見かけたのがフタホシヒラタアブです。さっそくコンデジで顔写真を撮っておきました。

からだには露がたくさん付着しています。

 

この虫が生きて行くうえで視覚がどれほど重要か,それが伝わってくるコマです。無数に生えた毛が,水分がからだの表面に直接触れるのを防いでいます。体温の低下を極力和らげているのです。もし毛がなくて,からだに付いた水分が凍ったらどうなることでしょう。

 

撮っているうちに,わずかに動き出しました。そして草の上に落下。

 

まもなくそこで顔の掃除。

 

とにかく感覚を研ぎ澄ますためには丹念な手入れを怠ってはならない,といったふうな掃除風景。活動態勢に入れなくても,これだけには余念がないといった様子。

 

このとき,頭が180度近く回りました。前脚を動かすだけでなく,頭部の回転もまた手入れに機能的に役立っているのです。

 

畑の物語はまだまだいっぱいあります。冬も続くのではないでしょうか。

 


'22秋 虫の目レンズは友 ~紅葉(続)~

2022-12-03 | 植物

前回と同じ構図で,すっきりと晴れ渡った日にもう一度と訪れました。

今度は瓦にもくっきりとシルエットが。散策する人が中景に写り込みました。モミジの見頃は過ぎて,人影はまばら。

 

秋を名残惜しむかのようなシルエットに見えました。

 

足元の溝に入って見上げながら撮りました。葉を落とした枝や,まだ付いている葉が複雑な絡み模様を映し出しています。

 

この日の落ち葉は,もう枯れているのがほとんど。秋の終わりを感じました。

 


'22 昆虫の頭・顔 ~ホソミイトトンボ(冬型)~

2022-12-02 | 昆虫

11月末のこと。前栽で作業をしていると,突然目の前に現れたのが小さな小さなイトトンボ。オスです。こんな時期にいるのはめずらしいと思い,枝にとまったところを素手で捕まえました。

後で調べると,ホソミイトトンボの越冬型らしいのです。同定がややこしいトンボのことなので,あくまで“らしい”としかいえません。もっとも,越冬するイトトンボは極めてまれであり,胸部の縞模様が似通っているので,たぶんそうだろうと思っています。体色は枯れ枝に似ています。枝にとまっていれば枝色に擬態しているように見えるはず。まるで枝に擬態するシャクガの幼虫そっくり。

これを白い紙の上に置いて顔写真を撮ることにしました。二日間かけて夜間に撮影。寒くなってきたので,動きは緩慢です。油断していて一度だけ舞い上がってしまい,行方を探しました。

腹部の基部第2,3節が膨らんでいます。腹性器と呼ばれているもので,ここからオスと判別できます。

 

 

頭部に生える毛をくっきり見たくて,背景を黒にしました。

 

じっとしてくれていて,感謝。

 

真正面からも。

 

トリミングしました。

 

背景を黒っぽくしました。

 

この個体は夏の終わりに羽化。このまま冬を越し,来春,産卵にかかわって後いのちを終えます。