himadawaが作ったキャンピングカーで美しい星空を求めて

暇つぶしと老後の楽しみにと、DIYで製作するキャンピングカーの過程と運用、天体写真撮影のblogです。

超強力レーザービーム

2019年10月06日 | 天体写真

謎の超強力レーザービームは、海上保安庁の下里水路観測所から発せられていることがわかりました。

himadawaが撮影していた”平見台”から直線で約1km離れた場所にあります。

netで調べてみると、レーザー光を用いた人工衛星レーザー測距観測(SLR:Satellite Laser Ranging)を行っているようです。

この観測所に世界測地系の日本における基準原点があるそうです。

ちょっむつかしいのですが、引用すると。(下里観測所 技報からお借りしました)

下里の基準原点は海上保安庁水路部が刊行している「海図」の測量原点の役割を担っています。また、国際的な測地学の分野においても「simosato」は、下里水路観測所を指す国際語になっています。

世界測地系に基づく海図の原点維持のため,1982 年から下里水路観測所において,測地衛星「あじさい」 ,「ラジオスⅠ」及び「ラジオスⅡ」等の人工衛 星レーザー測距 (SLR: Satellite Laser Ranging) 観測を行っている. 取得したデータは,国際レーザー測距事業 (ILRS) の枠組みの中で,国際データセンターに提供 するとともに,世界中の SLR 局で取得されたデータと合わせて解析することにより,地球の重心に 対する下里の位置を決定している.

さらに調べていると、人工衛星レーザー測距装置の諸元がありました。

口径750mm の”カセグレン”で主鏡の焦点距離は1500mm、F2です。

合成焦点距離は7470mm 約F10です。

この諸元は、大きさは違いますが、EdgeHD800とF値は全く同じです。

構造図もありました。

レーザーのパルスエネルギーは60mjだそうで、たぶん平均出力は数百Wではないかと思います。

レーザー照射中の写真もありました。

探照灯のように、直径750mmのレーザービームの束が鏡筒から発信されています。

謎は解けました。でも天候の悪い時は測距観測できないと思います。

なので、天候の良かった昨晩は、長時間稼働していたのかな?、と勝手に思っています。