姫先生のおめめ

25年間の養護教諭の経験と脳科学、波動理論から引き出すレジリエンス向上について書いています。

気づくだけで現実は変わる 保健室コーチングの仮説と検証

2012年11月21日 | 保健室コーチング

【2012年の記事】

 この秋は 名古屋 長野 千葉の3つの会場で 保健室コーチングベーシックコースを開催しています。

 いよいよ、今週末は 名古屋会場が最終稿を迎えます。遠くは北海道や山口から参加してくださる方もあり本当に感謝です!

 それぞれの会場の受講生さんが学んでいらっしゃるわけですが 

 自分が受講している会場の日程が合わない方が 他の会場に補講でいらっしゃる場合もあり、おもしろい交流ができています。

 養護教諭さんは、本当に熱心にいろいろなことを学ばれる方が多く、救急法から心理学、カウンセリング、コーチング、心理療法、授業法・・・と、幅広くしかも深く・・・


 保健室という場はそれくらい 切羽詰まった場でもあり 多方面にわたって様々な要求を受ける場なのです。

 保健室の先生方の現場に役立つ手法や技術 概念は 保健室という独自の場を知っている、経験していることが必要です。

 保健室コーチングでは 子どもたちの問題を解決するためのスキルを学ぶのではなく、「思い込み」に気づかせ 「次につながる行動化」「人生を通して生きる知恵となる気づきやものの見方」という教育的視点を大切にしています。

 初期のころの保健室コーチングベーシックコースに比べるとお伝えするスキルの数は減っていますが、非常に本質的なスキルと状態管理を徹底的にトレーニングさせていただいておりますので 現場で起きる子どもたちの変化や養護教諭さんを取りまく周囲の状況の変化が大きくなります。

 というのも この5年間 保健室コーチングのコースや講座で 多くの養護教諭さんに出会う中で、すでにいろいろなことを学んでいるのに、どうもうまくいかない方やとても力量の高い方なのに なぜかうまく回らないという方に何人か出会いました。

 その答えは ただ「状態管理」にあることがわかってきたのは2年ほど前からです。

 以来、スキルが機能するための内的状態に焦点をあて、これができている時とできていない時の違いを徹底的に検証し、さらにセミナーの中で受講生が自分の状態を認識し、瞬時に変化させる方法を仮説検証しました。

 →支援する側の「内的状態」が クライアントにどのような影響をもたらすのか?

 →「内的状態」を決定づける条件は 何か?

 →支援する側の「内的状態」を セミナーの中で「見える化」して 受講生の内的状態管理をするための手掛かりやヒントになる方法はないか?

 →深いレベルの「状態管理」を 瞬時に起こすために何が必要か?

 →支援する側の状態管理の条件を変えることで、クライアントにどのような変化・影響がおきるか?


 この検証の結果が、ここ1年ほどの保健室コーチングのバージョンアップにつながっています。

 それぞれの受講生さんの状態について おひとりおひとりの中で 今 何が起きているのかを見るというワークをすることで 受講生さん自身が「自分自身のパターンや内的プログラム」にまで気づかれるようになりました。

 この状態管理をとりいれたことで 想定外の(つまり思った以上の)成果が出ることが実際に現場にもどって子どもたちに対応された受講生さんのシェアから見えてきました。

◎養護教諭の状態管理ができているときは 相手が負の思考スパイラルから自分で抜け出してくる

◎セミナーの中で「深い気づき」が起きただけで、現実が変化した。(具体的には苦手だった相手との関係が急速に変化した、保健室に来る生徒が抱える問題が一変した、自分の家族との関係が変わった、相手の話に同一化しなくなったら相手の思い込みがはっきり見えてきて的確なアプローチができた・・など)

◎洞察力が深まってきた。子どものことばに直観的に必要な質問が出てくる。傾聴しながら確認質問するだけで短時間で教室へ戻るようになった。

・・・・・・・

 人間と人間がかかわるとき 必ず 目に見えない「想い」の情報交換が起きます。

 どんな想いで相手にかかわるのか、ということも相手との関係性やスキルの効果を決め重要なポイントとなります。つまり無意識に 自分がどんな「想い」に瞬間的になっているのかを「見える化」して体験しなければ 形だけの状態管理をしても無駄ということになります。

 現在の保健室コーチングベーシックコースでは こうした意味から 受講生さんの能力発揮のストッパーになっている内的プログラムを意識に引き上げるワークを取り入れています。

 人間は自分しか体験できないのですから 自分を通してしか人間を理解することではできません。



 だから自分を知ること=人間を知ること

 自分とむきあうことなしに スキルばかりを学んでも それは本当の意味で機能しない

 そしてそのことが 実は 現場での能力発揮に一番重要なことであるということが検証されたと実感しています。気づくだけで変化が起きていたという感想を2名の方からいただきました。(前回の記事でも紹介したものです)

 千葉会場 第2講を終えた受講生Hさんの感想
 → http://nagoya-nlp-edu.jp/1335

 長野会場 第2講を終えた受講生Mさんの感想(Mさんは育児休暇中の参加)
 →  http://nagoya-nlp-edu.jp/1331

 

保健室コーチングは単にスキルを学ぶのではなく、

 『解決ではなく 気づきを起こす』


 『解決ではなく 内的変化を起こす』


 『支援者自身が 自分を通して人間を理解する』 
ということを大切にしてます。



 

  

 


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