姫先生のおめめ

25年間の養護教諭の経験と脳科学、波動理論から引き出すレジリエンス向上について書いています。

【講座の感想】今まで逃げていた授業に出席できるようになった!

2022年11月24日 | 保健室コーチング

(一社)ハートマッスルトレーニングジム代表
主体的人生を構築する人材育成トレーナー
桑原朱美です。

今日のテーマは
「【講座の感想】嫌なことから逃げていた生徒が自ら考え行動できるようになった」です。

 

保健室コーチングアドバンスコースオンライン 第5講の感想その1をアップしました。

 

第5講では、脳科学傾聴と言語生成理論を中心にお伝えしました。
冒頭に、保健室コーチングのアプローチの構造を、より深くお伝えしました。
学んだワークは数多くあれど、その相談者に、なぜそのワークをするのかという意図が明確でなければ、相手の気づきや変化が起きることはありません。

 

その基本となる「構造」を、より深くお伝えしました。
ワークの手順ややり方を、どれだけ正確に知っていても(正確な手順などあまり意味はないですが‥)ワークをする支援者が、あてずっぽうだったり、使いやすいからということで使っているレベルでは、それは、支援者の自己満足です。

 

新しいワークを知ったから、やってみたいというレベルでは、何より、目の前の相談者に対して失礼なことなのです。

 

ベーシックコースを終え、アドバンスも中盤になってきたからこそ、どんな意図をもって、そのワークをその相談者にするのかの基本となる考え方をしっかりと理解しておく必要があります。さらには、手順ややり方より、そのワークの本質を理解している必要があります。

 

スキルを使うことを目的にしてはいけないのです。スキルを使っている自分に酔いしれてしまっては意味がないのです。

 

第5講でお伝えした一番大切な視点を、深く理解され、日ごろの自分のアプローチの甘さを実感し、さっそく、それを実践されたK先生の実践に、心から感服しました。

第5講ではものすごく印象に残ったことがありました。それは「ワークはそれぞれの溝にかける架け橋」だということ。

私は普段、生徒の話を聞きながら、「この子にはこのアプローチをすると前に進めるかなぁ」と漠然と(又は野生のカンで)ワークをしたり、カードや教材を使ったりしていたなぁ、と猛省しました。だから、生徒がそのワーク等を行っても表情がいまいちスッキリしていないことがあったのだと。

5講が終わって数日後、高3の生徒が来室しました。
その生徒は苦手な授業、まだできていない課題、責任ある仕事を任されると、よく保健室に逃げ込んできては授業に出なかったり、課題の提出期限を遅らせてもらったりと、当時高校生を担当していた元相方の先生が対応に苦慮していた生徒でした。
今年度から私が高校生の担当になり、その生徒に、どうすればその課題を終えられるか、苦手の授業に逃げずに受けられるか何度も一緒に作戦を練ってき
 
 今回の来室で、私は「今まで彼女が嫌なことから逃げることが問題と捉えていたけど、本当はもっと違うところに引っかかっているのではないか、もしかすると本人は気づいていても気づかないふりをしているのかも・・・」と思い、彼女が高3で登校期間はあと2か月、卒業すればもっと広く厳しい世界に出る、その前に「逃げる」ことの後ろにあるものと向き合うことが必要ではないかと考え、「ふみふみリフレーミング」を行いました。

 彼女が最初に言った「問題」は「嫌なことから逃げてしまうこと」でした。でも、2周目、3周目になるうちにだんだん言葉にするのに時間がかかるようになり、4周目には泣きながら
「自分は一生懸命やるのが怖い、一生懸命やって失敗したら立ち直れないのではないかと思うと怖い」
「小学校までは失敗したことがなかった」
「母親に強く言われると、何も言い返せなくなる、うまく話せなくなる」

と話しました。
それが本来彼女が向き合う部分だったのかなと感じました。

4周目の後半には、自分がどうしたいか、まず何をするか、自分で考えることができました。現在、これまで逃げてきていた授業は出席するようになり、体調が悪くて保健室で休む時も「授業の前半だけ休ませてください」と言うようになりました。

生徒がどこに引っかかっているのか、向き合うところはどこなのか見極めた上で、必要な架け橋をかける。このことを理解して、意図をもってワーク等を行うと結果がまるで違うのだと、実際に目の前で起こった状況に胸が震えました。

 

 



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