姫先生のおめめ

25年間の養護教諭の経験と脳科学、波動理論から引き出すレジリエンス向上について書いています。

ビリーフが緩み、自己成長に役立つ表現と視点の切り替え方

2023年07月28日 | 保健室コーチング

(一社)ハートマッスルトレーニングジム代表
主体的人生を構築する人材育成トレーナー
桑原朱美です。


今日のテーマは
「ビリーフが緩み、自己成長に役立つ表現と視点の切り替え方」 です。


言葉ってすごいなと思うのが、ちょっと表現を変えるだけで
ストンと腑に落ちたり、出来事へのラベルの意味が変わること。
それだけでなく、それによって囚われから解放されたりということがあります。
今日はそのことについてお伝えしますね。

 

言葉の力:表現を変えることで解放される 


①ベクトルを相手から自分に向ける
例えば、信じていた友人・先輩・師匠になんだか裏切られたような気持になった時
「あんな人だとは思わなかった」「私は騙された、裏切られた」と表現すると
ベクトルは相手に向かい、自分は被害者という立場を選択したことになります。

ちょっとだけ、表現を変えてみるとまた違った感覚になります。
「自分が勝手に〇〇だと信じていただけ。そうではない部分もあった」
「すべて正しいことを言っていると信じたのは自分。そうではない部分をちゃんと見ていなかった」


このように表現を変えると、ベクトルは自分に向かいます。
相手の問題ではなく、自分がそうすることを選択したのだと考えることができます。
焦点は「自分が選択した」という点にあたります。

「こんなに長い時間待たされた」という言い方をしていたら
「自分が長い時間待つということを選択した。早くしてと言わなかった」と言い換える

「こんなひどいことを言われた」という言い方を
「自分が、相手のその行動を引き出してしまった」に変えてみる

②自分を責めるのではなく「行動」を考えるきっかけにする

ただし、気をつけてほしいことがあります。
「ベクトルや焦点を自分に向ける」とは、「自分が悪いと考え、自分を責めることではない」ということです。
ここを間違えると、『かわいそうな自分』『ダメな私』という被害者意識に戻ってしまいます。
必要なのは、「で、次は、どう行動する?」と具体的な行動を考えること
 


「受け容れる」へのこだわりを手放す 

①受容という言葉の罠に注意する「受け容れる」の難しさについても、無料コンサルでよく相談を受けます。
 

・どうしても受け容れられない人がいる
・これが受け容れている状態だと確信できない
・学んだことが頭でわかっていても、これが本当に受け容れた状態か疑問に思う


なんだか、多くの人が「受け容れなければ病」になってしまっているのかもしれません。

「受容」「受け容れる」という言葉を学ぶと
いつしかそれが、「受け容れることが正しい」「嫌うことは悪い」「受け容れてかかわるべき」というビリーフ(価値観)に変わってしまうことがあります。こうしたビリーフが「受け容れていないあの人はダメ、自分はダメ」という価値判断につながり、マイナス感情を感じる結果を引き出していることもあるかと思います。


こうしたことが、
学びによって「分かる」ことが世界を「分断させる」ことになる典型
かなとも感じています。

勝手に、そのビリーフ(価値観)に良い悪いつけ、わかった気になる。

学んだ気になる。
そして、今度は、「これはダメ」悪いものというレッテルを貼ったビリーフを
180度裏返そうとする
この思考サイクルこそが、新たな苦しみの思考をしてしまうのです。

悪い、これはダメと決めたものを、変えようとするのだから
こんな苦しいことはありません。


②相手の尊重が人とのかかわりの基本:ペーシングの重要性

自分のビリーフに気づき、それを緩めていくことは大切なことです。
波動脳科学セルフアクセプトコースでは、まさにこれをあつかっています。
しかし、ビリーフは概念的なことです。こうした抽象度の高いことをどれだけいじくりまわしても、すぐに現実が変わるわけではありません。

概念ばかり扱いたがる人は、変化しません。
もっと具体的な、現実の泥臭いこともちゃんとやっていく必要があります。

先日の無料コンサルでも、『受け容れるが分からない』というお話をいただいた方には、次のようにお話しました。

『受け容れる』という表現を『相手を尊重してかかわる』という言葉に言い換えてみる
『相手を尊重してかかわる』の具体的な方法は、『ペーシングです』

スキルとしての「ペーシング」ではなく、
相手の無意識レベルが安心安全を感じることができるペーシングです。

もし、どうしても受け容れられない人の場合でも、
そう感じている自分を認めたうえで
「尊重してかかわる」という「行動」はできるのです。

 

「受け容れるにこだわるより、
 相手を尊重してかかわるという対人支援の基本に戻る」
 

という具体的な行動がわかることで、その方の表情がパッと明るくなりました。

 

「行動レベル」から「価値観」が変わることもある
 


ニューロロジカルレベルの理論では、「価値観(ビリーフ)」は上位概念であり、
そこが変わることで、下位概念(能力、行動、環境)は変化します。

考え方を変えることで、能力の発揮や行動も変化し、新しい現実を手に入れることができます。

このことを学んだ人は、何とかして「価値観(ビリーフ)」そのものを何とかしようと、やっきになります。
でも、それは、きれいごとで終わってしまう危険性もあります。

しかし、現実的には、「行動を変える」ことで、現実の変化を目の当たりにし、
そこから価値観(ビリーフ)が変化していくことは、大いにあり得るのです。

 

「あの人は、私のことを嫌っている」と感じ、今までできるだけ関わらないようにしていた相手に対し、
ちゃんと話をしようと決めて、話をしたところ、相手がとても誠実に対応してくれた

という体験があれば、瞬時にして相手への認識は変わります。

行動が変わることで、相手に対する認識が変わったり
思い込みが緩むことはたくさんあります。

思い込みに気づくことも大事。でも、それ以上に大事なのは、行動すること。

自分の思い込みをこのように変えよう、こう考えようとすることも、もちろん大切です。

しかし、いつも頭の中だけで完結させ、行動が伴わない人と
具体的な行動から、新しい視点を得ていこうとする人では、やはり、成長や変化のスピードに違いが起きます。

 

どちらが正解かではなく、両方がバランスよくあることが大事ですね。
 

それでは、今日も素敵な1日を!

 

 

この記事は、メルマガ「可能性をあきらめたくない女性のための時間と思考の使い方」

2023年7月20日号で紹介した内容に加筆修正した内容です。

 

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