施餓鬼会とは、「・・・餓鬼に食べ物などの施しをして、先祖供養をするとともに、自らも餓鬼の心を起こさないように自戒する機会です。」とある。昨日のとあるフィリピンパブのサヨナラはまさに施餓鬼会そのものであった。・・・誰もいない店。二人の愛を確かめたくって・・と南沙織が歌ったかどうかは定かでないが、件のフヌケ君は昨日のリベンジに破れ本当にやけになって13本のバラを買いお店にむかった。同時に、誰もいないよと私に電話が入る。お布施を持って供養に行くとテーブルには西友の店先で仏壇用の花として売られていたと思われる白い菊が飾られてある。
「よかったね。シモシモ。君の買った赤いバラは役に立ったよ。いくらなんでも白い菊の花束を渡されたんじゃかわいそう過ぎる。似合わないバラの花束はきっと彼女を浄土に導いたよ」
「よかったね。シモシモ。君の買った赤いバラは役に立ったよ。いくらなんでも白い菊の花束を渡されたんじゃかわいそう過ぎる。似合わないバラの花束はきっと彼女を浄土に導いたよ」