(写真はイメージです)
昨日は例によって実家で母親のケアだったが、そこで思わぬとばっちりを受けた。
母親が「カーペットを洗いたい」と言うので、近くのコインランドリーに連れて行った。
私がクルマを停めている間に、母親は洗濯機を開けて洗濯済みの他人の洗濯物を外のカゴに出した。
私がコインランドリー店内に入ると、なんと母親が青年にからまれている。
からんだ青年は、母親がよけた洗濯物の主だ。
「人の洗濯物に、勝手に触るなババァ!」
と、えらい剣幕。
その青年は、見た瞬間に
「コイツと、関わらない方がいい…」
と思わせる風貌だったので、私はとにかくその場を穏便に済まそうと母親になり代わって平謝りした。
ここで、もしガチの口論になると暴力沙汰に発展し、私が新聞を賑わせかねないと思うととにかくやり過ごすしかなかった。
青年は
「(オレの洗濯物を洗濯槽に)戻せ!」。
私は
「とにかく戻そう!」
と母親を促し、洗濯物を洗濯槽に戻した。
その青年、風貌はともかく全ての洗濯物をいくつものネットに分けて入れており、意外に律儀であった。
青年の作業が終わるまで私は店内の狭い通路に立っていたのだが、あろう事か青年は私を目がけて洗濯物をはたき出した。
いや、はたくのは干す時でえぇんちゃうん?
青年は
「そこに居たら邪魔やねん!」
と私に言う。
私は「イヤミなぐらい謝ってやろう」と思い、深々と詫びた。
すると青年は
「いや、別にオレの店ちゃうねんから、そこまで謝らんでも…」
と、急に恐縮し出した。
青年がよほどのアホでなければ、謝っているこの人は自分の洗濯物を勝手にどけた老婆の息子であり、この人は母親の代わりに必死に謝っているのだと分かるであろう。
青年が全ての作業を終わりかけた時、常連の女性が来て我々に
「あの人、いつも洗濯物をほったらかしで何時間もそのままやねん。私やったらガツン!と言うけどな」
と、我々の味方になってくれたのが救いだった。
青年よ。
貴方はまだ若く、親御さんもご健在だろう。
しかし、老いた親がした行いで貴方が詫びねばならない状況は、必ず訪れる。
もし貴方にそういった状況が訪れたら、あの時コインランドリーで怒鳴った自分は間違いだった、と反省してほしい…