今年の元日に放送されたTV番組といえば例の「ジョブチューン・コンビニおにぎり試食拒否事件」が大ニュウスとなり未だに余波が続いているが、私がたまたまTVをつけた瞬間にやっていたコレは「ジョブチューン」以上にアカン!と思っていたもので、ようやくその問題が顕在化したようだ。
これはMBSテレビ(TBS系列)の、東野幸治とブラックマヨネーズがMCを務めるトークバラエティ番組で吉村大阪市長・松井大阪府知事・現在は政治評論家の橋下徹を招いてざっくばらんなトークをしていた。
ざっくばらんなトークは番組全2時間のうち40分にも及んだそうだが、この座組が「維新ヨイショ」である事は一目瞭然であり、不偏不党の原則を守らねばならない民間放送においては誤解を招いても仕方ない構成だ。
本件が問題となり、MBSホールディングスの社長は
「あってはならない事」
と苦言を呈し、MBSテレビ社長は社内調査を命じたとの事だそうな。
まだ百歩譲って、現職の市長と知事なのだから市民・府民に施策を訴えて何が問題なのだ?というご指摘は理解出来る。
そこではなく、問題はそこに現在は政治家でもなんでもない橋下徹を入れて
「吉村さんを総理に!」
などと露骨な維新ヨイショをしていた、その内容そのものである。
マスコミは、何のためにあるのか?
言うまでもなく、大衆の利益保護のためにある。
すなわち、マスコミとは権力のチェック機能であり、為政者の考えや行いが大衆の利益を損ねている、と判断出来る場合は権力を叩かねばならない。もっともこの目的と手段が完全に逆転した、批判する事が目的と思われる意味のない権力叩きも散見する。
かつて安倍首相時代は、NHK・民放問わずその放送内容に何度も苦言を呈していた。これを放送局は「権力の介入だ」と批判したが、大衆のためだと思うのなら胸を張って権力と闘えばよい。
どちらが正しいかは、大衆が判断する。
今回の放送は、チェックどころか露骨に「大阪維新の会」に媚びているように見受けられても仕方がない。
この放送局の自浄能力を信じて、社内検証の結果を待ちたいものである…