ほしちゃんの「続・なるようにしか、ならん」。

安くてウマいもんと料理と旅行と音楽と競馬が好きなサラリーマンの暮らしを、ありのままに綴ります。

「はね駒」、意外に面白かった。

2020-09-19 20:00:00 | エンタメ

NHK朝ドラ「エール」も放映が無事再開され、今週は音の妹・梅(森七菜)のターンであった。
裕一の弟子になりたいと飛び込んできた五郎(岡部大)に当初は嫌悪感を覚えつつも徐々にその優しさに心惹かれるようになり、自分には才能がないと古山家を去る事になった五郎を梅が大胆にも故郷の豊橋へ連れて帰り、関内家の跡取りにしたのが今週だった。

さてその「エール」を私はBSプレミアムで7:30から観ているのだが、その直前に1986年上期の朝ドラ「はね駒(こんま)」の再放送をやっており、今朝がその最終回だった。
ヒロイン・りんを演じる斉藤由貴は放映された当時はアイドルとして絶頂期で、「はね駒」も最高視聴率49%をマークしたそうな。

しかし今改めて観ると、つくづくこのドラマはりんの父・弘次郎役の小林稔侍と、母・やえ役の樹木希林の演技力が全てだった、と言っても過言ではない。

寡黙だが、りんに誰より深い愛情を注ぐ弘次郎を演じた小林稔侍の好演ぶりは、放送当時「主役を食った男」と評されるほどだったそうな。りんの女学校行きにあれだけ反対しておきながら船が出発する時には陰で見送り、りんが帰省すると聞いた時にはそわそわしながら風呂を焚いていた(笑)。

母・やえ役の樹木希林はとにかくよく動き、よく気がつき、りんの考えている事は全てお見通しの理想の母だった。よく「下手な役者は、手が遊んでいる」と云われるが、樹木希林は絶えず何かの作業をしながらのセリフが絶妙で、その演技が評価され芸術選奨文部大臣賞を受賞したのもうなずける。

叔父・彌七(ガッツ石松)の元で働き、のちにりんの伴侶となった源造を演じた若かりし渡辺謙はまだギラついた若者の風情だが、翌年の大河ドラマ「独眼竜政宗」で主演しその地位を不動のものにする。

「はね駒」の再放送の前はあの「おしん」を1年間ずっと放送しており、さすがに「おしん」の後は何をぶつけられても見劣りするだろうと思われていたが、役者が揃っていただけに見応えがあった。
りんの兄・嘉助は柳沢慎吾が演じ、西洋かぶれで次々と新しい商売に手を出しては借金を抱え弘次郎らの怒りを買っていたが、ついにみどり(美保純)と結婚し「日露戦争のドキュメント映画を撮りたい」と海を渡り非業の死を迎えてしまう。
遺品となったフィルムに映った嘉助の姿に、というか柳沢慎吾に朝から泣かされるとは思わなかった(笑)。

直前までやっていただけについ「おしん」と比較してしまうが、放映当時は「おしん」からまだ3年だっただけに隅々に「おしんテイスト」が散りばめられている。
りんの船の出発の父の見送りは、完全に「おしん」の作造(伊東四朗)。
「おしん」では姉・はるが製糸工場で肺結核を患い死んでしまうが、「はね駒」では妹・みつが嫁ぎ先で身重にもかかわらず炎天下の農作業を強いられ、ひどい脚気の末に出産するも肥立ちが悪く亡くなってしまう。
笑ってしまったのは、今朝の最終回のラスト。
「おしん」ではナレーターを務めた奈良岡朋子が犬の散歩をしていて、おしん夫妻に
「お幸せそうですね」
と声をかけるが、「はね駒」ではやはりナレーターだった細川俊之がりんとすれ違い 
「なんだ?あのはね駒…」
とつぶやくのだ(笑)。

来週からの再放送は、なんとあの沢口靖子の出世作「澪つくし」だそうな。
朝からコーヒー飲みながらルヴァン食べなくっちゃ(笑)…


最新の画像もっと見る

コメントを投稿