とっても残念なニュースです。
黙ってはいられないので、お店のブログ「正林堂店長の雑記帖」に書いた内容同文をこちらにも転載します。
「季刊銀花」が2月26日発売の4月号で休刊になります。
最近相次ぐ雑誌の休刊は、時代の流れで、その多くは避けられないものです。
しかし、この「季刊銀花」に限っては、そうした時代だからこそ、ネット情報にはない紙の媒体のすぐれた表現力をもつものとして、大半の情報がネットに移行していくなかで、こうした雑誌だけは生き残る価値があるのだと立証するためにも、是非、存在し続けて欲しかった雑誌です。
そもそも、このような密度の濃い情報を提供してくれる雑誌が今まで生き延びてくれたこと自体が、雑誌出版業界からすると異例のことだったのかもしれません。
それはおそらく、この文化出版局というところが、純粋な出版社というよりは、学校法人文化学園の事業として位置づけられた特殊性によるものだったのでしょう。
ピーク時には9万部を発行していたものが、直近の平均発行部数は2万5000部だったといいます。
同社では、休刊の理由を、「情報ソースの多様化や市場環境の変化により、学校法人として新年度の予算を編成するなかで、2誌(「ハイファッション」と「銀花」)の売上げとコストのバランスを保つことが、将来的に見込めなかったため」と説明していますが、あれだけポリシーあるすぐれた雑誌を刊行し続けてきた組織の言葉とは思えません。
「銀花」は、すぐれた編集者に支えられていたことは間違いないのですが、その刊行を続けてきた文化学園にも、それだけの十分な意義を持った位置づけがされていたからこそ出来たことだと思うのですが、内部の詳しい事情まではわからないので、ただ残念としか言えません。
でも本誌に限っては、多くの読者から「はい、そうですか」とは引き下がれない、なんらかの次の動きが出てくるのではないでしょうか。
青山ブックセンターが、店の経営問題以外の会社事情で危機に瀕したときのように、
多くの熱烈なファンからの声が、これから文化出版局に届くことと思います。
一企業の経営判断として、決して軽いものではありませんが、
この雑誌の存続は、出版業界全体の流れにとっても、
また日本文化をどのように守り育てていくのかといった観点でも、
とても大きな問題だと思います。
ちょいと代々木まで一読者として、また一販売書店の立場として、一言伝えに行ってきましょうか。
確かに今まで通りのやり方で存続することは、難しい時代です。
だからこそ、この雑誌の特徴を活かしながらも、もっと売り方、伝え方を変える努力をしてみてから判断しても良いのではないでしょうか。
これからこのようなケースが続くことも予想されるだけに、
ネットか紙かの選択肢ではなく、
数千から2万人程度の市場規模の顧客で採算ととっていくビジネスモデルというものを真剣に考えていきたいと思うのです。
黙ってはいられないので、お店のブログ「正林堂店長の雑記帖」に書いた内容同文をこちらにも転載します。
「季刊銀花」が2月26日発売の4月号で休刊になります。
最近相次ぐ雑誌の休刊は、時代の流れで、その多くは避けられないものです。
しかし、この「季刊銀花」に限っては、そうした時代だからこそ、ネット情報にはない紙の媒体のすぐれた表現力をもつものとして、大半の情報がネットに移行していくなかで、こうした雑誌だけは生き残る価値があるのだと立証するためにも、是非、存在し続けて欲しかった雑誌です。
そもそも、このような密度の濃い情報を提供してくれる雑誌が今まで生き延びてくれたこと自体が、雑誌出版業界からすると異例のことだったのかもしれません。
それはおそらく、この文化出版局というところが、純粋な出版社というよりは、学校法人文化学園の事業として位置づけられた特殊性によるものだったのでしょう。
ピーク時には9万部を発行していたものが、直近の平均発行部数は2万5000部だったといいます。
同社では、休刊の理由を、「情報ソースの多様化や市場環境の変化により、学校法人として新年度の予算を編成するなかで、2誌(「ハイファッション」と「銀花」)の売上げとコストのバランスを保つことが、将来的に見込めなかったため」と説明していますが、あれだけポリシーあるすぐれた雑誌を刊行し続けてきた組織の言葉とは思えません。
「銀花」は、すぐれた編集者に支えられていたことは間違いないのですが、その刊行を続けてきた文化学園にも、それだけの十分な意義を持った位置づけがされていたからこそ出来たことだと思うのですが、内部の詳しい事情まではわからないので、ただ残念としか言えません。
でも本誌に限っては、多くの読者から「はい、そうですか」とは引き下がれない、なんらかの次の動きが出てくるのではないでしょうか。
青山ブックセンターが、店の経営問題以外の会社事情で危機に瀕したときのように、
多くの熱烈なファンからの声が、これから文化出版局に届くことと思います。
一企業の経営判断として、決して軽いものではありませんが、
この雑誌の存続は、出版業界全体の流れにとっても、
また日本文化をどのように守り育てていくのかといった観点でも、
とても大きな問題だと思います。
ちょいと代々木まで一読者として、また一販売書店の立場として、一言伝えに行ってきましょうか。
確かに今まで通りのやり方で存続することは、難しい時代です。
だからこそ、この雑誌の特徴を活かしながらも、もっと売り方、伝え方を変える努力をしてみてから判断しても良いのではないでしょうか。
これからこのようなケースが続くことも予想されるだけに、
ネットか紙かの選択肢ではなく、
数千から2万人程度の市場規模の顧客で採算ととっていくビジネスモデルというものを真剣に考えていきたいと思うのです。