また北海道へ行ってきました。
昨年から通算すると5回目。
今回は仕事がメインではなく、観光を優先した旅(いつもどっちが優先かはわからないか?)なので、とてもゆったりと楽しむことができました。
知床のホエールウォッチングで感動の体験をしてから、昨年は雪で通過できなかった知床峠を超えて知床五湖へ。翌日、通過してきた熊の湯をパスしてきたことがどうも心残りだったので、再度戻る行程になるが朝早めに出て行くことにしました。
まだ時間も早いので、きっとすいているだろうとの期待をしたのですが、土曜日とあってか既に数台の車が止まっていました。
ところが、橋を渡って熊の湯に近づくと、そこにいたのはおじいさんがひとりだけ。
これはいいぞ。
さっと服を脱ぎ捨て、すぐに湯に入ろうとしたら、先にいたお爺さんに、
「ちゃんとそこの桶で湯をなんどもかけてから入れ!そこの説明を先に読め!」
と、注意された。
あらためて、試しにお湯をざっとかけると、熱いのなんのって・・・
「さっき水を入れて手前は少しぬるくなっているから」
と、また怖いおじいさんが説明してくれた。
確かにこの熱さ、半端じゃない。
写真手前のホースで、好きなように水を入れることができるようになっている。
何度かお湯をかぶっていると肌が引き締まるような感じがしてくる。気持ちいい。
覚悟を決めて湯に入ると、熱いことよりも、満足感が芯から込み上げてくる。
これは熱いけど、ほんとにいい湯だ。
いろいろ教えてくれたちょっと怖いおじいさんに「地元の方ですか?」と聞くと、
「仕事でいつも来ているんだ」
といったようなことを、ちょっと聞き取り難かったが応えてくれた。
はじめは地元の漁師さんかなと思って、昨日見たクジラのことでも聞こうかと思ったけど、簡単に会話できるような雰囲気ではなかった。
それでも、ふたりだけの空間で、ゆったりといい湯を満喫することができました。
もう、この熱い湯に浸かっているのも限界かなと思ったら、新しいお客が続けて入ってきました。
すると、このおじいさんがまた、
「先に、そこの説明を読め!」
と、来る人来る人に注意する。
このおじいさんがいなかったら、この熊の湯、みんなたちまち「あちちちっ」て
この深い味わいを堪能することなく退散してしまうのだろうか。
じいちゃん、ありがとうね。