語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【南雲つぐみ】シナモンの効用

2017年04月19日 | 医療・保健・福祉・介護
 NHKの連続テレビ小説「べっぴんさん」では、主人公の少女時代の思い出の味として、シナモンティーが登場した。
 シナモンはクスノキ科植物の樹皮を剥いで、乾燥させたもので、紅茶を棒状のものでかき回すと、スパイシーで甘い香りの飲み物になる。
 ニッキ(肉桂)も同じ植物の根皮を使っているものだ。どちらもお菓子や飲み物に使用される。生薬名は「桂皮」といい、体を温める作用はショウガよりも強いとされる。桂皮は、血管の健康に役立つという「Tie2(タイツー)」というタンパク受容体としても最近話題になっている。
 シナモンには、甘くて刺激的な香りの元であるシンナムアルデヒドという成分が含まれる。抗酸化物質であるポリフェノールの一種で、毛細血管を修復する作用があるという。手足の先や皮膚表面に近い血流がよくなり、体が温まり、肌つやもよくなるということだ。また抗酸化作用にも優れているそうだ。
 一方で、取り過ぎるとクマリンという成分が肝障害を起こすという報告がある。サプリなどは摂取量に注意が必要だ。

□南雲つぐみ(医学ライター)「シナモンの効用 ~歳々元気~」(「日本海新聞」 2017年1月25日)を引用
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