語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【佐藤優】恐れるな

2018年08月31日 | ●佐藤優
 <からだを殺しても、魂を殺すことのできない者どもを恐れるな。むしろ、からだも魂も地獄で滅ぼす力のあるかたを恐れなさい。 --「マタイによる福音書」10章28節

 ここで示されているのは、「神様は恐い存在で、あなたの魂と体を地獄に送って滅ぼすことができる」という脅しではない。キリスト教徒は、自分が選ばれた存在であり、神によって地獄に送られ、滅ぼされることはないと確信している。もっとも、それはあくまで確信であって、このような確信的な人が必ず救われるという保証はないのである。具体的に誰を救うかというのは、全知全能な神の専管事項だ。そこに限定的な知力、能力しか持たない人間が介入することはできない。人間が神の意志にについて、完全に認識するということは、ありえないのである。
 キリスト教徒に対して、権力者がその肉体を物理的に抹殺することはできても、神の専管事項である魂には関与できない。それだから、相手が権力者であっても、アカデミズムやジャーナリズムの権威であっても、キリスト教徒は恐れることなく、自らの良心に従って、自由に発言し、行動することができるのである。>

□佐藤優『人生の役に立つ聖書の名言』(講談社、2017)の「苦難に負けない言葉」の「恐れるな」を引用

 【参考】
【佐藤優】迫害される人
【佐藤優】平和をつくる人
【佐藤優】心の清い人
【佐藤優】あわれみ深い人
【佐藤優】正しさを望む人
【佐藤優】柔和な人
【佐藤優】悲しんでいる人
【佐藤優】心の貧しい人
【佐藤優】地の塩となれ
【佐藤優】狭い門を選べ
【佐藤優】求めれば与えられる
【佐藤優】明日を思い悩むな
【佐藤優】思い悩むな
【佐藤優】まえがき ~『人生の役に立つ聖書の名言』~

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【佐藤優】「知の巨人」らの対談3本 ~『世界と日本と日本人』~

2018年08月30日 | ●佐藤優
★大江健三郎×柄谷行人『大江健三郎 柄谷行人 全対話 世界と日本と日本人』(講談社、2018)

(1)二人の対談は三本だけ
 <ノーベル文学賞受賞作家の大江健三郎氏(1935年生まれ)と国際的に活躍する哲学者である柄谷行人氏(1941年生まれ)の知的にエキサイティングな対談集だ。本書に収録されている3本(「中野重治のエチカ」1994年6月7日収録、「世界と日本と日本人」1995年3月7日収録、「戦後の文学の認識と方法」1996年5月21日収録)しか大江氏と柄谷氏の対談がないことに驚いた。2人はもう少し頻繁に会い、議論しているかと思っていたがそうではないようだ。作家も哲学者も、その作業は1人で行うものだ。頻繁に会って意見交換をすると、相手を批判したくてもできなくなってしまうことがある。それだから、一級の知識人は対談を避けるのだろう。>

(2)帝国主義とグローバリゼーションがあいまいな形で並存
 <3本の対談は、1994~’96年の2年間に行われている。日本ではバブル崩壊後の景気後退期に入ると共に、経済のグローバル化の中で新自由主義が全世界を席巻しているというのが標準的な見方だった。さらに国際関係については、東西冷戦に勝利したアメリカが全世界を自由、民主主義、市場経済といった「普遍的」(実際はアメリカ帝国主義的)世界観で覆うという見方が主流だった。大江氏、柄谷氏は、このような常識的見解が事柄の表層しか見てない謬見に過ぎず、むしろ今後、世界では国家の機能が高まり、帝国主義的な状況も生まれてくることを予測した。ただし、帝国主義によってグローバリゼーションが封じ込められるのではない。本来は両立し得ない原理に基づく帝国主義とグローバリゼーションがあいまい(両義的)な形で並存するのである。>

(3)文学形態の終焉
 大江氏も柄谷氏も小説という文学形態の終焉を強く意識している。大江氏が
 〈戦争直後、日本の文学者、たとえば野間宏や大岡昇平が、それぞれ違った側面から親鸞に思いを馳せたように、小説家は、日本の哲学者あるいは社会科学者たちが成し遂げたことを文学の側面でとらえ直す必要があっただろう、あるだろうと思う。「群像」のバックナンバーを見てもわかりますけれども、戦争直後には、哲学者や社会科学者の発言がいろいろ載りました。丸山眞男も文芸誌で文学について発言する、林達夫も書く、ということで、一種の知的共同社会がそこにあったように思うんです。そうしたものが、「群像」なら「群像」という雑誌の出発点を支えてもいた。日本の知識人が、まじめな対象として、哲学や社会科学とともに、文学についても考えていてくれたわけです。
 ところが、現在、どういう人が文学を読んでいるんでしょうね。日本の知識人は文学を読むんでしょうか。コンピューターの本が読まれる、インターネットの本はよく読まれる。『「超」勉強法』もよく読まれる。ところが、それこそまあ僕の記憶では1,500部売れた『白鯨』を読んだ同時代のアメリカ人みたいな感じの文学のとらえ方をする読者、あるいは哲学の読者は今いるんでしょうか。それが、今僕の一番大きい心がかりなんですよ〉
 と尋ねる。>

(4)読者の不在
 <大江氏の根源的な問いかけに対して柄谷氏があっさりと
 〈僕はいないという気がしています。先ほど『万延元年』のことをいいました。現在、日本文学の翻訳とかいわれますけれども、今から思うと、60年代は英語で日本文学が一番訳されて、しかも読まれた時期です〉
 と答える。>

(5)英語との関係における日本文学の可能性
 <大江氏の『万延元年のフットボール』(1967年)で、何かわからないが前に向かって突き進み、わからない事柄をテキストにしていく小説という文学形態が終焉したと柄谷氏は考えている。その後の小説は、既に起きたことを説明する形で書くようになっている。小説という文学形態が近代と共に始まったので、近代が終焉に近づいているという現実が、小説を閉塞状況に追い込んでいるという点で柄谷氏も大江氏も認識を共有していく。もっとも文学は、未だ死に果ててはいない。なぜならば、近代は終焉期を迎えているとはいえ、当面続くからだ。
 柄谷氏は、日本文学の可能性を英語との関係で考える。柄谷氏が、
 〈僕は世界資本主義といっても、国民経済はなくならないと言いました。世界貨幣というものはなくて、たとえば、アメリカ合衆国の貨幣であるドルがその役割をするだけです。言語も同じで、世界言語はなくて、どこかの国語がそのように機能する。英語を国語にするのは一国だけではありませんが、それ自体、イギリス・アメリカの政治・経済的な世界支配のなかで広がってきたものです。そういう不愉快さはありますが、僕自身は英語に依拠するほかありません〉
 と述べたのに対して、大江氏は同意した上で、
 〈円高、マルク高、それとの連想でいうと、英語安・日本語高という状態がいつの日か出てくるかもしれない(笑)。(中略)特権的でない英語があればいい。将来に。
 そういうふうにできるだけほかの国の言葉と、世界的に通用する言葉が共存すればいい〉
 と応じている。>

(6)日本から世界に飛び出していく必要性
 <日本語高に向けてよい作品を作ることが、小説家、ノンフィクション作家の双方にとっての責務だと痛感した。筆者の場合、英語、ロシア語、チェコ語、琉球語の学習に、現在、相当の時間を割いている。その目的は、同じ事柄についての表現する場合の各国語のニュアンスの差を理解し、作家としてできるだけ精確な日本語で表現するためだ。本書で通底したテーマとなっているのが、日本の知識人が、日本国内でしか流通しないような言語空間の中で閉塞していないで、普遍的世界に飛び出していく必要性についてである。このことは文学者や哲学者だけではなく、ビジネスパーソンにとっても大きな課題であるはずだ。>

□佐藤優「「知の巨人」らが語り合った貴重な「3本の対談」 ~ビジネスパーソンの教養講座第94回~」(「週刊現代」2018年9月1日号)

 【参考】
【佐藤優】“日本語高”に資する作品
【佐藤優】資本主義の本質が現れる定年後の再就職市場
【佐藤優】社会を覆う自己責任論が生んだ「発達障害ブーム」
【佐藤優】あのテロ事件の一級の史料
【佐藤優】幕末期思想家の影響力の源泉
【佐藤優】欧米列強 血みどろの20世紀
【佐藤優】「日中関係が好転」の理由
【佐藤優】「読書力」によって「知の天井」を形成せよ ~松岡正剛の千夜千冊~
【佐藤優】ポピュリズムに流されずに国会をウオッチする姿勢、「小さな政府」だった室町幕府、欧州諸国の外交における植民地支配の遺産
【佐藤優】内外政事情の全体像、読解術、精神科受診へのハードルを低くする努力
【佐藤優】理解し合えない家族という共同体の本質 ~細部の描写が秀逸~
【佐藤優】江戸時代の「鎖国」は反カトリシズムだった ~『「日本」論 --東西の“革命児”から考える』~
【佐藤優】「三回読み」という技法 ~『国語ゼミ AI時代を生き抜く集中講義』~
【佐藤優】外務省主流派による画策、バランスがとれた社会評論、社会変革に与える教育の重要性
【佐藤優】『日本を蝕む「極論」の正体』
【佐藤優】日本の政治エリートの本音、キリスト教の日本的変容、西部邁の思想書
【佐藤優】思考の「小島」を作る法、鬱病対策、自決・考
【佐藤優】哲学者でもある筒井康隆、福祉から排除された人が刑務所に、神学からの教育論
【佐藤優】「アイロニー」と「ユーモア」の弁証法的技法で「真の学知」を手に入れよ
【佐藤優】弱者の「疑似福祉施設」 ~『刑務所しか居場所がない人たち』~
【佐藤優】親の収入・学歴と、子どもの学力の関係 ~いま生きる「資本論」(1)~
【佐藤優】日本社会の矛盾が詰まった「団塊ジュニア」はこんな苦労を強いられている
【佐藤優】修験道の論理、教育改革、東京の問題を解決する商品
【佐藤優】「書く」鍛錬が現代社会で自由になるための方法 ~『小論文 書き方と考え方』~
【佐藤優】コラム傑作選、ロシアのことがよく分かる小説家、官僚の考現学
【佐藤優】『思考法 教養講座「歴史とは何か」』の「新書版まえがき」
【佐藤優】堕ちたエリート、小説という代理経験 ~『桜の森の満開の下』~
【佐藤優】うつ状態を克服する道、知識人の団結、医学部の現状
【佐藤優】正しいことをしていると思い込む者の暴力、組織が個人に責任をいかにかぶせるか、投獄経験を描いた自伝の傑作
【佐藤優】トランプvs.インテリジェンス・コミュニティー ~『炎と怒り』(その2)~ 
【佐藤優】日本はトランプ大統領に命運を託せるのか? ~マイケル・ウォルフ『炎と怒り』~ 
【佐藤優】収入格差と教育環境、女性の負担が却って増す懸念、生命医科学と倫理
【佐藤優】英EU離脱と北アイルランド、文科省が進める教育改革に対する批判的検討、イスラエル独自のミサイル防衛システム

【佐藤優】職場ハラスメントを生む土壌、外務官僚の機密費疑惑、キリスト教の教義と思想の基本事項
【佐藤優】われわれの思考の鋳型、沖縄をめぐる知的に富む対談、高校で全科目を学ぶと社会に出てから役立つ
【佐藤優】文語訳聖書 ~キリスト教の魅力は死生観にある~
【佐藤優】北朝鮮がソウルと東京を攻撃したら、ウィスキーの美味しさの秘密、明治新政府の権力奪取法
【佐藤優】よりましなポピュリスト、「普通の人」が豹変するストーカー、規格外のトランプ米大統領
【佐藤優】人工知能は意味をまったく理解できない/数学者が説く「シンギュラリティ」の不可能
【佐藤優】トップリーダーの孤独、紛争地域や犯罪組織への武器拡散、精神科医と諜報工作員の共通点
【佐藤優】混乱する現代との類似性 ~『応仁の乱』~
【佐藤優】自死した保守派論客の思想の根源 ~『保守の真髄』~
【佐藤優】「当事者にとって」と「学理的反省者として」の二重の視座 ~『世界の共同主観的存在構造』~
【佐藤優】テロ対策に関する世界最高レベルの教科書、宇野弘蔵の経済学を取り入れたユニークな社会学演習書、シンギュラリティ神話の脱構築
【佐藤優】憲法改正は見せ球に終わるか
【佐藤優】日本と米国の社会病理
【佐藤優】消費者金融のインテリジェンス
【佐藤優】官僚を信用していない国民
【佐藤優】中国が台頭しつづけたら、仏教の末法思想と百王説、時計の歴史
【佐藤優】子どもや孫の世代への重荷
【佐藤優】日本のレアルポリティーク
【佐藤優】巨大さを追求する近代的思考
【佐藤優】アナキズムという思考実験
【佐藤優】AIとの付き合い方を知る手引、宗教と国体論の危険な関係、若手官僚の思想の底の浅さ」
【佐藤優】伊藤博文の天皇観と合理主義、歴史の戦略的奇襲から得る教訓、「知の巨人」井筒俊彦
【佐藤優】教育費の財源問題で政局化か
【佐藤優】ホワイトカラーの労働者化
【佐藤優】指導者たちの内在的論理を知る
【佐藤優】世界規模のポストモダン現象
【佐藤優】宗教改革の物語 ~近代、民族、国家の起源~
【佐藤優】カネとの付き合い方の秘訣、野外で生きる雑種ネコの魅力、前科者に冷たい日本社会
【佐藤優】着目すべき北極海の重要性、日本の政治文化に構造的に組み込まれている「甘え」、文明論と地政学を踏まえた時局評論
【佐藤優】リーダーが知るべき文明観、資本主義後の社会構想、刑務所暮らし経験者の本音
【佐藤優】地図から浮かぶ歴史のリアル、平成不況は金融政策のミス、実証的データに基づく貧困対策
【佐藤優】ケータイによる日本語の乱れ、翻訳の技術、ロシア人の内在的論理
【佐藤優】武蔵中高の教育、ルター宗教改革の根幹、獣医師にもっと競争原理を導入
【佐藤優】社会に活力をもたらす政策、具体的生活の上に立つ民族国家、開発至上主義が破壊する永久凍土の生態系
【佐藤優】日本のフリーメイソン陰謀論、ユニークな働き方改革、自衛隊元陸将によるリーダーシップ論
【佐藤優】ハプスブルク帝国史の「もし」、最新の進化論、神童の軌跡
【佐藤優】知識を本当に身に付けるには、テロ戦争におけるドローンの重要な役割、帰宅恐怖症
【佐藤優】北朝鮮との緊張の高まりに対して必要な姿勢、時間管理と量子力学、時間がかかるのは損
【佐藤優】川喜田二郎『発想法』 ~総合的思考と英国経験論哲学~
【佐藤優】日本の思想状況の貧しさ、頑丈にできている戦闘機、東方正教会に関する概説書
【佐藤優】資本主義の根底にある「勤勉さ」という美徳の淵源 ~『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』~
【佐藤優】手ごわいフェイクニュース、国を動かす政治エリートの意志、欧州内部における紛争
【佐藤優】×奥野長衛『JAに何ができるのか』
【佐藤優】『戦争論』をビジネスに活かす、現実社会の悪と闘う、ロシア人の意識と使命感
【佐藤優】面白い数学啓発書、日本人の思考の鋳型、攻める農業への転換
【佐藤優】総合的思考と英国経験論哲学(2) ~川喜田二郎『発想法』~
【佐藤優】総合的思考と英国経験論哲学 ~川喜田二郎『発想法』~
【佐藤優】保守論客が見た明治憲法、軍事産業にシフトしていく電機メーカー、安全と安心を強化する過程に入り込む犯罪者
【佐藤優】就活におけるネット社会の落とし穴、裁判官の資質、象徴天皇制と生前退位問題
【佐藤優】痛みを無視しない、前大戦で「前線」と「銃後」の区別がなくなった、情報を扱う仕事の最大の武器
【佐藤優】海上権力を維持するために必要な要素 ~イギリスの興亡の歴史を通して~
【佐藤優】女性の貧困を追跡したノンフィクション、師弟関係こそ教育の神髄、イランは国際基準から逸脱した国
【佐藤優】2000年の時を経て今なお変わらないインテリジェンスの「真髄」 ~孫子~
【佐藤優】財政から読みとく日本社会、ラジオの魅力、高校レベルの基礎の大切さ
【佐藤優】嫌韓本と一線を画す韓国ルポ、セカンドパートナーの実態、日本人の死生観
【佐藤優】人間にとって「影」とは何か ~シャミッソー『影をなくした男』~
【佐藤優】文部省の歴史と現状、経済実務家のロシア情勢分析、中国の対日観
【佐藤優】学習効果が上がる「入門書」、応用地政学で見る日本、権力による輿論のコントロールを脱構築
【佐藤優】大川周明『復興亜細亜の諸問題』 ~イスラーム世界のルール~
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【佐藤優】ヨーロッパ宗教改革の本質、相手にわかるように説明するトレーニング、ロシア・エリートの欧米観
【佐藤優】なぜ神父は独身で牧師は結婚できるのか? 500周年の「革命」を知る ~マルティン・ルター『キリスト者の自由』~
【佐藤優】政界汚職を描いた古典 ~石川達三『金環蝕』~
【佐藤優】生きた経済の教科書、バチカンというインテリジェンス機関、正しかった「型」の教育
【佐藤優】誰かを袋だたきにしたい欲望、正統派の書評家・武田鉄矢、追い込まれつつある正社員
【佐藤優】発達障害とどう向き合うか、アドルノ哲学の知的刺激、インターネットと「情報犯罪」
【佐藤優】後醍醐天皇の力の源 「異形の輩」とは--日本の暗部を突く思考
【佐藤優】実用的な会話術、ユーラシア地域の通史、宇宙ロケットを生んだ珍妙な思想
【佐藤優】キブ・アンド・テイクが成功の秘訣、キリスト教文化圏の悪と悪魔、理系・文系の区別を捨てよ
【佐藤優】企業インテリジェンス小説 ~梶山季之『黒の試走車』~
【佐藤優】中東複合危機、金正恩の行動を読み解く鍵、「型破り」は「型」を踏まえて
【佐藤優】後世に名を残す村上春樹新作、気象災害対策の基本書、神学の処世術的応用
【佐藤優】地学の魅力、自分の頭で徹底的に考える、高等教育と短期の利潤追求
【佐藤優】日本人の特徴的な行動 ~日本礼賛ではない『ジャパン・アズ・ナンバーワン』~
【佐藤優】知を扱う基本的技法、ソ連人はあまり読まなかった『資本論』、自由に耐えるたくましさ
【佐藤優】後知恵上手が出世する? ~ビジネスに役立つ「哲学の巨人」読解法~
【佐藤優】トランプ政権の安保政策、「生きた言葉」という虚妄、キリスト教の開祖パウロ
【佐藤優】「暴君」のような上司のホンネとは? ~メロスのビジネス心理学~
【佐藤優】物まね芸人とスパイの共通点、新版太平記の完成、対戦型AIの原理
【佐藤優】トランプ側近が考える「恐怖のシナリオ」 ~日本も敵になる?~
【佐藤優】弱まる日本社会の知力、実践的ディベート術、受けるより与えるほうが幸い
【佐藤優】トランプの「会話力」を知る ~ワシントンポスト取材班『トランプ』~
【佐藤優】「不可能の可能性」に挑む、言語の果たす役割の大きさ、NYタイムズ紙コラムニストの人生論
【佐藤優】人生は実家の収入ですべて決まる? ~「下流」を脱する方法~
【佐藤優】ソ連崩壊後の労働者福祉軽視、現代も強い力を持つ観念論、孤独死予備軍と宗教
【佐藤優】米国のキリスト教的価値観、サイバー戦争論、日本会議
【佐藤優】『失敗の本質』/日本型組織の長所と短所
【佐藤優】世界を知る「最重要書物」 ~クラウゼヴィッツ『戦争論』~
【佐藤優】現代ロシアに関する教科書、ネコ問題はヒト問題、トランプ氏の顧問が見る中国
【佐藤優】日本には「物語の復権」が必要である ~反知性主義批判~
【佐藤優】サイコパス、新訳で甦る千年前の魂、長寿化に伴うライフスタイルの変化
【佐藤優】イラクの地政学、誠実なヒューマニスト、全ての人が受益者となる社会の構築
【佐藤優】外交に決定的に重要なタイミング、他人の気持ちになって考える力、科学と職人芸が融合した食品
【佐藤優】『ゼロからわかるキリスト教』の著者インタビュー ~「神」を論じる不可能に挑む~
【佐藤優】組織の非情さが骨身に沁みる ~新田次郎『八甲田山死の彷徨』~
【佐藤優】プーチン政権の本質、2017年の論点、ロシアと欧州
【佐藤優】国際人になるための教科書、ストレスが人間を強くする、日本に易姓革命はない
【佐藤優】ロシアでも愛された知識人の必読書 ~安部公房『砂の女』~
【佐藤優】トランプ当選予言の根拠、猫の絵本の哲学、人間関係で認知症を予防
【佐藤優】モンロー主義とトランプ次期大統領、官僚は二流の社会学者、プロのスパイの手口
【佐藤優】トランプを包括的に扱う好著、現代日本外交史、独自の民間外交
【佐藤優】デモや抗議活動のサブカルチャー化、グローバル化に対する反発を日露が共有、グローバル化に対する反発が国家機能を強化
【佐藤優】国際社会で日本が生き抜く条件、ルネサンスを準備したもの、理系情報の伝え方
【佐藤優】人生を豊かにする本、猫も人もカロリー過剰、度外れなロシア的天性
【佐藤優】テロリズム思想の変遷を学ぶ ~沢木耕太郎『テロルの決算』~
【佐藤優】住所格差と人生格差、人材育成で企業復活、教科書レベルの知識が必要
【佐藤優】数学嫌いのための数学入門、西欧的思考にわかりやすい浄土思想解釈、非共産主義的なロシア帝国
【佐藤優】ウラジオストク日本人居留民、辺野古移設反対を掲げる公明党沖縄県本部、偶然歴史に登場した労働力の商品化
【佐藤優】「21世紀の優生学」の危険、闇金ウシジマくんvs.ホリエモン、仔猫の救い方
【佐藤優】大学にも外務省にもいる「サンカク人間」 ~『文学部唯野教授』~
【佐藤優】訳・解説『貧乏物語 現代語訳』の目次
【佐藤優】「イスラム国」をつくった米大統領、強制収容所文学、「空気」による支配を脱構築
【佐藤優】トランプの対外観、米国のインターネット戦略、中国流の華夷秩序
【佐藤優】元モサド長官回想録、舌禍の原因、灘高生との対話
【佐藤優】孤立主義の米国外交、少子化対策における産まない自由、健康食品のウソ・ホント
【佐藤優】アフリカを収奪する中国、二種類の組織者、日本的ナルシシズムの成熟
【佐藤優】キリスト教徒として読む資本論 ~宇野弘蔵『経済原論』~
【佐藤優】未来の選択肢二つ、優れた文章作法の指南書、人間が変化させた生態系
【佐藤優】+宮家邦彦 世界史の大転換/常識が通じない時代の読み方
【佐藤優】人びとの認識を操作する法 ~ゴルバチョフに会いに行く~
【佐藤優】ハイブリッド外交官の仕事術、トランプ現象は大衆の反逆、戦争を選んだ日本人
【佐藤優】ペリー来航で草の根レベルの交流、沖縄差別の横行、美味なソースの秘密
【佐藤優】原油暴落の謎解き、沖縄を代表する詩人、安倍晋三のリアリズム
【佐藤優】18歳からの格差論、大川周明の洞察、米国の影響力低下
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【佐藤優】ねこはすごい、アゼルバイジャン、クンデラの官僚を描く小説
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【佐藤優】外山滋比古/思考の整理学
【佐藤優】何が個性で、何が障害か
【佐藤優】大宅壮一ノンフィクション賞選評 ~『原爆供養塔』ほか~
【佐藤優】英才教育という神話
【佐藤優】資本主義の内在的論理
【佐藤優】米国の戦略策定、『資本論』をめぐる知的格闘、格差・貧困問題の起源
【佐藤優】偉くない「私」が一番自由、備中高梁の新島襄、コーヒーの科学
【佐藤優】フードバンク活動、内外情勢分析、正真正銘の「地方創生」
佐藤優】日本の政治エリートと「天佑」、宇宙の生命体、10代が読むべき本
【佐藤優】組織成功の鍵となる人事、ユダヤ人の歴史、リーダーシップ論
【佐藤優】第三次世界大戦の可能性、現代東欧文学、世界連鎖暴落
【佐藤優】司馬遼太郎の語られざる本音、深層対話、米政府による暗殺
【佐藤優】著名神学者のもう一つの顔 ~パウル・ティリヒ~
【佐藤優】総理が靖国参拝する理由、NPO活動の哲学やノウハウ、テロ対策の必読書
【佐藤優】今後、起こりうる財政破綻 ~対応策を学ぶ~
【佐藤優】社会の価値観、退行する社会
【佐藤優】夫婦の微妙な関係、安倍政権の内在的論理、警察捜査の正体
【佐藤優】情緒ではなく合理と実証で ~社会の再構築~
【佐藤優】中曽根康弘、21世紀の資本主義分析、北樺太の石油開発
【佐藤優】日本人の思考の鋳型、死刑問題、キリスト教と政治
【佐藤優】中国株式市場の怪しさ、イノベーションの障害、ホラー映画の心理学
【佐藤優】普天間基地移設問題の本質、外務省犯罪黒書、老後に快走!
【佐藤優】シリア難民が日本へ ~ハナ・アーレント『全体主義の起源』~
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【本】残暑をしのぐために ~海堂尊『玉村警部補の巡礼』~

2018年08月29日 | 小説・戯曲
 累計1,000万部超のベストセラー「チーム・バチスタ」シリーズの最新刊。前作『玉村警部補の災難』に続き、加納警視正&玉村警部補コンビが主人公の短編集。
 今回の特徴は、四国霊場八十八ヵ所巡礼をBGMとしていること。最初の短編の冒頭で、弘法大師の波乱に充ちた生涯が、海堂尊一流のイキのよい文体で要約され、巡礼モードに引きずり込まれていく。
 玉村警部補はまじめに歩いて巡礼するつもりなのだが、型破りの加納警視正が勝手に割り込んできたせいで、文明の利器を援用し、かつ、弥次喜多的な旅になってしまう。しかも、事件が相次ぐ。
 本書もミステリーの片割れ。ネタバレにならない程度に結末に言及すると、海堂ドクターのライフワークらしいAi(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)が難事件解決に有力な役割を果たす。
 残暑をしのぐにもってこいの、軽快なテンポの喜劇的ミステリー。

□海堂尊『玉村警部補の巡礼』(宝島社、2018)

 
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【佐藤優】迫害される人

2018年08月29日 | ●佐藤優
 <義のために迫害されてきた人たちは、さいわいである、天国は彼らのものである。 --「マタイによる福音書」5章10節

 前にも述べたように義とは、正しいことを指す。イエス・キリストが示した正しい教えに従っているが故に迫害を受ける人を念頭に置いて、イエスはこの言葉を発している。
 イエスは、自らをユダヤ教徒と考えていた。それにもかかわらず、イエスが迫害されたのは、当時のユダヤ教の律法を無視して、神の愛を実践することが救済への道であると語り、実行したからだ。ユダヤ人社会は、寄留する外国人に対しては寛容であったが、ユダヤ人がユダヤ教の枠組みを超えるような発言や行為をした場合には、厳しく対処し、それが迫害に発展することもあった。
 ここで重要なのがパウロの役割だ。パウロは、最初、パリサイ(ファリサイ)派のユダヤ人としてキリスト教徒を迫害していたが、ダマスコ(ダマスカス)に行く途上で光に打たれて倒れ、幻の中でキリストと出会う。このことによって、キリスト教徒になり、今度はユダヤ人から迫害される側になった。いくら迫害されても、死後の復活を信じるキリスト教徒は、信仰を保持することで「神の国」に入ることができると信じているので、そう簡単に屈服しないのである。>

□佐藤優『人生の役に立つ聖書の名言』(講談社、2017)の「苦難に負けない言葉」の「迫害される人」を引用

 【参考】
【佐藤優】平和をつくる人
【佐藤優】心の清い人
【佐藤優】あわれみ深い人
【佐藤優】正しさを望む人
【佐藤優】柔和な人
【佐藤優】悲しんでいる人
【佐藤優】心の貧しい人
【佐藤優】地の塩となれ
【佐藤優】狭い門を選べ
【佐藤優】求めれば与えられる
【佐藤優】明日を思い悩むな
【佐藤優】思い悩むな
【佐藤優】まえがき ~『人生の役に立つ聖書の名言』~
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【南雲つぐみ】健康、保健、医療コラムの一覧 (4)

2018年08月28日 | 医療・保健・福祉・介護
 ※180828現在
(2)その他 (32)
【保健】梅雨明け~お盆は熱中症の季節 ~危ない人、予防と対応法~
相模の海は奥が深い
洋食器の日 ~7月12日~
夏のインフルエンザ
納豆の日 ~7月10日~
暑中見舞いとお中元
タナバタウオ(七夕魚)
スイカの薬効成分 ~シトルリン~
ゲリラ豪雨
スイカの栄養
首を冷やさないで ~扁桃の免疫機能~
タコの消費 ~7月2日は半夏生~
レム睡眠と過食
ビートルズと日本武道館 ~6月29日~
首を冷やさないで ~扁桃の免疫機能~
日本人の睡眠 ~世界で2番目に短い~
ウニの色と栄養
夏至 ~6月21日~
北見のハッカ油 ~毎月20日は「ペパーミントの日」~
足がつったとき ~こむら返り対症療法~
朝のグーパー体操
アイソメトリック・トレーニング ~家の中や職場で手軽に~
消費期限を守る ~ウイルス性の食中毒から細菌性の食中毒へ~
低コレステロール ~痩せ形の女性~
血糖値スパイクに注意
ストレスから救う方法 ~東洋の「感謝の原理」~
はやぶさの日 ~6月13日~
稲妻は農作物にいい
トマトをちょい足し
「落ちる」事故に注意 ~法の不備~
気になる汗の臭い
歯と口の健康週間 ~6月4日から~
旬のピーマンを生で味わう
梅雨時の熱中症 ~傾向と対策~
衣更え ~6月1日~
WHOが認めた耳のツボ ~耳鳴りの東洋医学療法~
ヴァージニア・ウルフが指摘するように ~食生活と行動~
夫婦の会話
ヒジキの栄養 ~今が旬~
禁煙を成功させる
小満 ~5月21日~
女性の健康検定 ~女性活躍推進法~
からしの味わい方 ~カラシナ~
地中海料理と健康
夏ミカンのにおい
ソラマメ ~美味しいのは3日間だけ~
神田祭 ~今年は陰祭り~
ナイチンゲールの誕生日 ~5月12日~
チューリップフェア ~富山~
長良川の鵜飼い開き ~5月11日~
ビタミンDの効果 ~筋力強化・抗鬱・抗癌~
呼吸の日 ~5月9日~
タケノコご飯
ちまき ~屈原の逸話~
ギョウジャニンニク(行者葫) ~アイヌネギ~
笑うヨガ ~体調回復~
スズランの毒 ~スズランを贈るフランスの風習~
子供の事故に注意 ~特に7歳児~
クルミとの組み合わせ ~果実と健康~
春キャベツとアサリ
手を振る気功術 ~貧乏ゆすりの精神衛生~
ちゅうりっぷ体操 ~表情を豊かに~
二日酔いの朝に
駅弁の由来 ~明治18年「白木屋旅館」~
歯周病と原因菌
口角炎のケア
ガガーリンはいかにして地球へ帰還できたか ~ソ連の宇宙衛星~
ビールの日 ~日本でもドイツでも~
「4月こと座流星群」 ~こと座流星群の名称変更~
チラシの読み方 ~「Zの法則」~
高齢者の事故防止 ~認知機能検査~
女性が美しく撮影してもらうテクニック
良い眠りのために ~「眠りの相談所」開設~
相手の視線からうそを見抜く
電動歯ブラシ ~大事なことは~
平熱は一定でない~年齢、一日の時刻~
桃源郷へ ~山梨県、福島県~
家電の省エネ ~冷蔵庫ほか~
スナップエンドウ
出会いはストレス? ~4月~
面倒でも試みよう ~認知症防止の第一歩~
軽度認知障害 ~その予防法~
あんぱんの日 ~4月4日~
散歩しながら会議
立って仕事 ~座り過ぎは喫煙と同じほど体に悪い~
カテキンの効果 ~殺菌・消臭・口内の衛生~
健康にいい食べ方
春休みの時差ぼけ
菜種梅雨 ~春雨、催花雨~
お花見 ~3月27日は「さくらの日」~
カテキンの効果 ~殺菌・消臭・口内の衛生~
冷えのぼせに注意 ~血行不良~
栄養はバランスよく ~若者より高齢者の方が健康的~
クロロゲン酸の効用 ~珈琲~
潮干狩り ~アサリの旬~
風が吹けば桶屋が儲かり、歯の数が減ると医療費がかさむ
春は突風に注意 ~飛来物・落下物・転倒事故~
春苗の植えどき ~ハーブ、青菜、花~
お彼岸 ~その心~
せきを抑えるツボ ~自衛法~
加齢黄斑変性とその治療法
頭痛が続く時 ~「気象病」~
クラゲの癒やし ~ストレス解消~
アレルギー性結膜炎 ~目の花粉症~
遺伝子検査と生活習慣
早春の香り ~匂いとセラピー~ 
白酒と甘酒 ~甘酒は栄養豊富~
背骨の新しい治療法
ビーナスベルトと地球影 ~西の空~
火災を防ぐ ~春季全国火災予防運動~
温泉かれい ~北陸~
がんと就労 ~仕事と治療の両立~
富士の笠雲
歩き方いろいろ ~室内でできるスロージョギング~
飲酒のメカニズム ~前頭葉を刺激~
ハリーアップ症候群 ~時間に追われると~
おでんの日 ~車麩~
フローズンショルダー ~肩関節周囲炎~
更年期女性と心疾患 ~微小血管狭心症~
梅の季節
皮膚の乾燥やかゆみ ~傾向と対策~
お菓子の日とビタミンB1
午の時刻、方位、初午の名物料理
添加物が気になる時 ~ワカメのみそ汁の効果~
揺さぶりに注意 ~赤ちゃんの脳震盪や硬膜下出血~
喉あめの効果 ~唾液分泌~
静電気を防ぐには ~綿や麻は電子を帯びにくい~
目の温浴 ~蒸しタオル~
海苔の日 ~「海の緑黄色野菜」~
大豆とエクオールは女性にとって健康の秘訣 ~今日は節分~
体の痛みが示すもの ~臓器の健康~
飲む乳酸菌の役割 ~明日2月3日は「乳酸菌の日」~
マスクで花粉症の予防 ~ダイエットにもなる~
寒灸の習慣 ~関節の痛みやこりを和らげる~
タイの天ぷら ~徳川家康の死因考~
アボカドの栄養とその調理法
フェリチンに注目 ~貧血対策~
ショウガを飲む ~その薬効~
ナマコとコノワタ ~三河湾では今が旬~
寒たまご ~1日2個以上も可~
安納芋の栄養価と味わい ~焼くか蒸す~
小正月には小豆がゆ ~むくみによる体重増の対策~
「おなかの風邪」の予防と事後処理 ~ノロウイルス、「ロタウイルス」~
食事制限だけのダイエットは危険 ~運動が大事~
温泉の安全な入り方
七草がゆ
ミカンのうんちく ~延命長寿の果実~
鍋で養生 ~今年1月5日は小寒~
お雑煮の食べ方 ~事故の防止法~

 【参考】
【南雲つぐみ】健康、保健、医療コラムの一覧 (1)
【南雲つぐみ】健康、保健、医療コラムの一覧 (2)
【南雲つぐみ】健康、保健、医療コラムの一覧 (3)
【南雲つぐみ】健康、保健、医療コラムの一覧 (4)
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【南雲つぐみ】健康、保健、医療コラムの一覧 (3)

2018年08月28日 | 医療・保健・福祉・介護
 ※180828現在
(2)その他 (2)
肩凝りに肩井のツボ
サトイモのデザート
柿渋色
体に良い起き方 ~脳貧血の対策~
魚焼きグリルの掃除
体重増加と関節の痛み
鴨南蛮
風邪を予防する条件
首や肩の凝りの原因、脳卒中の前触れ ~眼瞼下垂~
インフルエンザの予防
神在月 ~出雲市~
干し柿 ~栄養豊富~
「ながら聞き」は時間の無駄 ~聞こえにおける「図と地」~
ストレッチをするべき時、筋トレをするべき時
乾燥とかゆみ ~10~11月~
子どもの受動喫煙
嗅覚の低下
見た目と血管年齢
1日2食か3食か
コスモス ~「マザー牧場」や「ひたちなか海浜公園」~
紅葉の見ごろ ~北穂高、京都、日本三名瀑~
イシクラゲ ~JAXA宇宙センターの土産~
床屋の起源とその役割
紅葉のメカニズム
六十の手習い ~バイオリン~
キノコの季節に「キノコアドバイザー」
世界食料デー ~10月16日~
の記事一覧

葛根湯の効用 ~体を温める~
ショウガの保存
風水とスマホ
夏野菜と秋の果物 ~梨皮は漢方薬の材料~
マグネシウム ~心筋梗塞を防ぐ~
レモンの日
スマホは首の高さで ~身体不調の対策~
道路標識の整備 ~訪問外国人への配慮~
おでんのだし ~骨付きの鶏肉~
血圧が上昇する時期
膝の痛み ~軟骨のすり減り~
コスモス ~「マザー牧場」や「ひたちなか海浜公園」~
カリウムの役割
首の運動に注意
高齢者てんかん
地域診療と遠隔診療
相撲健康体操
獺祭忌 ~子規生誕150年~
平均寿命 ~現代、明治時代、縄文時代~
コーヒーの香り
コーヒーの入れ方
メール送信には一呼吸
サンマの栄養価 ~9月10日は目黒のさんま祭り~
オイスターソース
飲み残しのビールで美味な料理を
政治家が失言を予防するには
気圧と健康
ファイトケミカル ~8月31日は「野菜の日」~
シカ肉の栄養 ~高タンパク、低カロリー、ミネラル豊富~
自分の眠りを大切に ~睡眠手帳~
女性の指の痛み ~エストロゲンの効果~
ペスト菌の発見 ~8月25日~
大人から子どもにうつる虫歯菌
処暑のところてん ~8月23日~
夏座敷とカレイ
スマホ老眼
麦茶オレ
コロンブスと月食
蚊取り線香タイマー
1年の前半を総括する大掃除
着ぐるみの熱中症予防ルール
虫刺されの原因と予防法
盆の入り ~精霊馬~
秋のホタル ~お盆~
抜け毛と季節の関係
不可能とは可能性だ ~金メダリスト新田佳浩選手~
「ういてまて」の着衣泳 ~海や川に落ちたとき~
立秋 ~和服は季節を先取り~
あせも → あせもの
オノマトペで痛みを表現 ~早期診断の手がかり~
「明らか食品」?
痩せメタボ、隠れメタボ
バイキング料理 ~その由来~
水泳後の目の洗浄 ~昔と今~
冷蔵庫のお掃除を ~食中毒を予防~
白衣高血圧症
モヤシで夏を乗り切る
水出しのお茶 ~その味わいと作るコツ~
夏に起こりやすい頭痛
痔になりやすい仕事

 【参考】
【南雲つぐみ】健康、保健、医療コラムの一覧 (1)
【南雲つぐみ】健康、保健、医療コラムの一覧 (2)
【南雲つぐみ】健康、保健、医療コラムの一覧 (3)
【南雲つぐみ】健康、保健、医療コラムの一覧 (4)


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【南雲つぐみ】健康、保健、医療コラムの一覧 (2)

2018年08月28日 | 医療・保健・福祉・介護
 ※180828現在
(2)その他  (1)
胃の膨張感
乾癬の新薬
エアコンによる冷えをとる半身浴
ゴーヤーのウメ和え
カーペットとダニ ~アレルギー有症率~
「合法ドラッグ」「脱法ハーブ」は、「合成麻薬」 ~危険ドラッグ~
大逆転が生まれる理由 ~甲子園~
アロマオイルの事故
エアコンの連続運転 ~電気代との意外な関係~
足裏グッズ ~足裏に貼るシート~
室温の設定に注意 ~28度のウソ~
関節リウマチの新しい薬
入浴剤の効き目 ~皮膚の血流量が短時間で増加~
「養生訓」に叱られる ~食べないという健康法~

脂肪筋とやせメタボ ~体重を落とすよりも、筋肉量を増やせ~
朝食にトマト炒め ~前立腺がんの再発抑制~
乾燥肌と紫外線 ~対策は保湿~
窓枠のカビ取り ~掃除機の日~
小豆湯 ~中性脂肪・血糖値・コレステロールの改善~
食が体を作る ~食べ物を変えると体が変わる~
手の甲のツボ ~肩凝り・冷え・高血圧・耳鳴り・etc.~
花を食べる ~5月~
洗剤の事故 ~浴室などの黒カビ取り~

けがの応急措置 ~RICEという方法~
残留農薬の基準量 ~オオムギを含むシリアルの自主回収~
足の痛み・しびれ・むくみの傾向と対策 ~股関節をほぐす運動~
デュアルタスク ~認知症対策のポイント~
肩甲骨を動かす ~脳の活性化~
オキシトシン ~人間関係のホルモン~
大きなパプリカ ~「パレルモ」~
枕の選び方 ~肩凝りや頭痛対策~
尿酸値の上昇 ~ビール好きな人の痛風~
胸の痛みを感じたら ~狭心症と心筋梗塞~
喫茶去 ~喫茶養生記~
味覚の老化 ~味蕾~
春ニンジン ~出荷量最多は徳島県~
ボルダリング ~東京五輪新競技~
ドライアイを胃薬で治す
ヘルプマーク ~目に見えない難病、障害の見える化~
口内炎ができやすい人 ~傾向と対策~
足三里のツボ ~疲れやだるさ、胃腸障害、慢性腰痛、慢性鼻炎~
胃薬で治すドライアイ
簡単筋トレ ~「お手軽スクワット」が効果的~
目薬の使い方 ~必ず目から離してさす~
受診メモの利点 ~短い時間をうまく使うために~
疾患とタイプ ~心臓病を起こしやすいタイプ、ストレスを受けやすいタイプ~
足湯の効用 ~疲労困憊のとき・風邪気味のときは~
二の腕のたるみ対策のツボ ~「臂臑」と「肱中」~
春分の日 ~自然をたたえ生物を慈しむ日~
治療目標を話し合う ~関節リウマチ~
ウド ~漢方的効果~
急な歯痛への対応 ~歯痛に効くツボ~
春の睡眠健康週間
女性の睡眠不足と便秘
慢性便秘の悩み ~新しい薬~
目で見て分かる病気 ~フランク徴候、黄色腫~
胸が痛いとき ~最初に心臓疾患のチェック~
つまずかない工夫 ~転倒は住宅内で7割~
夜の運動 ~生活リズムとの関係~
タンパク源を大切に ~ゆで卵の殻を早業でむくコツ~
辛いシシトウの理由 ~クマ撃退用の催涙スプレーにも~
冬でも刺す蚊 ~チカイエカ~
タラの芽
頬のたるみを取るマッサージ
このごろ米国に流行る「コンブ茶」
梅の香り ~酢酸ベンジル、ベンズアルデヒド、etc.~
頭痛薬の使用法 ~2月22日は「頭痛の日」~
ツボで眠気覚まし ~太衡、井穴~
会合のツボ ~頭痛、歯痛、目の充血、耳鳴り、風邪のひき始めの喉~
頭痛にツボ押し ~疲れ、イライラの改善、ストレス解消~
鉄の在庫を増やす ~隠れ貧血~
色彩の工夫 ~マンションを住みやすく~
ケガをしにくい服装を ~子供服のひも~
戻り香 ~美味しく食べるコツ~
緊急時の対応 ~心筋梗塞~
鼻呼吸の重要性 ~睡眠時無呼吸症の防止~
高齢ドライバーの増加 ~軽度認知障害(MCI)~

眼瞼けいれん
果物と心疾患予防
人工関節の手術 ~その進歩~
ヘルシーの条件 ~マヨネーズの効用~

飛蚊症と光視症
節分のクジラ ~動脈硬化や認知症を予防~
女性が元気な理由
たい焼き ~たい焼きの頭は君に我は尾を~
法定相続情報証明制度 ~相続手続きの簡略化~
聞こえにくい音 ~傾向と対策~
音楽で歩行を整える ~リハビリらしくないリハビリ~
抹茶の効果 ~世界的なブーム~
腸内環境の検査
お染風 ~江戸のインフルエンザ~
風邪を本当に治したいとき ~薬よりも~
使い切りカイロ ~平均温度53度、最高温度は63度~
集中できる幸せ ~ワンダリングマインド~
保湿クリーム ~医薬部外品~
血栓予防の日 ~1月20日~
誤嚥予防が必要な理由とその方法
貧血と鉄の補給 ~必要に応じてサプリメントを~
お酒と入浴 ~心肺停止~
二日酔いへの対策 ~手のツボ~
冬こそうがいを ~風邪発生率が低下~
調身、調息、調心 ~呼吸を整える効果~
読み聞かせの効果 ~脳のトレーニング~
東京の七福神
青菜で健康に ~七草~
ちょい足しレタス ~野菜不足を補う~

耳垢塞栓
「見やすさ」再考 ~事故防止~
食べるラー油を自作する
豚まん ~肉まんとの違い~
年末の掃除 ~冷蔵庫~
正月飾り ~28日ごろまでに整えたほうがよい理由~
シュンギク ~冬の食材~
誤嚥性肺炎 ~早い人は40代から~
長寿の人たち
ヘスペリジン ~ミカンの皮~
健康食品を選ぶときのポイント
葉酸の摂取
手作りの即席みそ汁 ~「みそまる」~
健康食品を選ぶとき
うま味を感じる能力 ~グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸~
リンゴヨーグルト ~ポリフェノール+グルコン酸~

腰痛ベルト
てっぽう ~テトロドトキシン~

心が折れる ~世代による表現の違い~

湿布薬の特徴
深い睡眠と寝返り
ツキのある日 ~12月1日~
一過性脳虚血発作
ダイコンのユズ巻き

 【参考】
【南雲つぐみ】健康、保健、医療コラムの一覧 (1)
【南雲つぐみ】健康、保健、医療コラムの一覧 (2)
【南雲つぐみ】健康、保健、医療コラムの一覧 (3)
【南雲つぐみ】健康、保健、医療コラムの一覧 (4)

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【南雲つぐみ】健康、保健、医療コラムの一覧 (1)

2018年08月28日 | 医療・保健・福祉・介護
 ※180828現在
(1)体のツボ
手の甲のツボ ~肩凝り・冷え・高血圧・耳鳴り・etc.~
足三里のツボ ~疲れやだるさ、胃腸障害、慢性腰痛、慢性鼻炎~
二の腕のたるみ対策のツボ ~「臂臑」と「肱中」~
急な歯痛への対応 ~歯痛に効くツボ~
ツボで眠気覚まし ~太衡、井穴~
会合のツボ ~頭痛、歯痛、目の充血、耳鳴り、風邪のひき始めの喉~
頭痛にツボ押し ~疲れ、イライラの改善、ストレス解消~
目の疲れ取り ~目の負担を和らげるとされるツボ~
二日酔いへの対策 ~手のツボ~
肩凝りに肩井のツボ
WHOが認めた耳のツボ ~耳鳴りの東洋医学療法~

 【参考】
【南雲つぐみ】健康、保健、医療コラムの一覧 (1)
【南雲つぐみ】健康、保健、医療コラムの一覧 (2)
【南雲つぐみ】健康、保健、医療コラムの一覧 (3)
【南雲つぐみ】健康、保健、医療コラムの一覧 (4)

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【映画字幕】は翻訳ではない ~清水俊二の、要約術~

2018年08月28日 | □映画
 <スーパー字幕を仕事にするには語学のほかに三つの条件がどうしても必要である。
 1 映画を愛し、映画を理解する力をそなえていること
 2 日本語、とくに話し言葉に熟達していること
 3 百科辞典的な雑知識に好奇心をもっていること
 この三つのうち、1と2は当然のことだが、3の条件については案外忘れられている。この条件はスパー字幕をつくるときほどではないにしても、翻訳という仕事には多かれ少なかれ必要なことなのである。>【注1】

 <この“文法”--スーパー字幕づくりの“きまり”はふつうの翻訳の場合とだいぶ違う。(中略)

  JULIET:
   What's in a name? That which we call a rose
    By any other name would smell as sweet.

 ご存じ『ロミオとジュリエット』第二幕第二場のジュリエットの有名なせりふである。どの引用句辞典にも出ていて、ごまかしのきかぬせりふである。坪内逍遙から小田島雄志まで日本語訳はいろいろあるが、中野好夫訳は次のようになっている。

   「名前が一体何だろう。私たちがバラと呼んでいるあの花の、
     名前が何と変わろうとも、薫りに違いはないはずよ」
        
 『ロミオとジュリエット』は何回も映画につくられているが、われわれにはイタリーのフランコ・ゼフィレッリ監督がつくったのがもっとも印象に残っている。ジュリエットはこの映画で売り出したオリビア・ハッセー。歌手布施明と結婚したあおのオリビアで、彼女はこのせりふをおよそ8秒でしゃべった。したがって8秒で読みきれるスーパー字幕をつくらなければならない。入場料を払って映画を観にくる観客が8秒で読みきれなければならないのである。試写室で映画を見る先生がたの字幕を読む速度は標準にならないのだ。
 観客がスーパー字幕を読む速度を計算してみると、2秒で7、8字、3秒で10字、5秒で20字ということになる。8秒あれば30字は読めるわけである。中野好夫の日本語訳は49字になっているから、およそ三分の二の30字ほどに要約すればよいわけである。
 スーパー字幕は1行10字、2行までということにきまっている。「モロッコ」のときに1行13字だったのが、50年のあいだに1字ずつ減らされて、10字になったのである。私たちスーパー字幕屋が観客の反応を見ながら減らしていったわけだが、シネマスコープ、トッドAO、ビスタビジョン、シネラマなどという横に長い画面が多くなって、1行の字数を少なくした方が読みやすくなったのが大きな理由である。日本人の学力が低下して、文字を読む速度がおそくなったのだろうという人もいる。あるいはそんなこともあるかもしれない。
 1行10字にすると、30字の字幕をつくるには字幕を2枚か3枚にわけなければならない。
 俳優はせりふをしゃべるとき、一気にしゃべるのでなく、多くの場合、ところどころ間をおいてしゃべる。字幕をその間にしたがってわけると、しゃべられているせりふにぴったり合ったスーパー字幕ができ上がる。
 このジュリエットのせりふをスーパー字幕にすると、次のようになる。

   「名前が何なの?」  
   「バラという花が何と変
   ろうと」
   「香りは変わらないのよ」

 スーパー字幕は本を読むのとちがって読み直しがきかないのだから、一枚一枚の字幕を観客の立場に立って読みやすくつくらなければならない。意味がよくのみこめぬうちに次の字幕があらわれると、頭が混乱してきて、映画を満足に鑑賞できなくなる。字数が多くなりすぎたり、読みにくい字を使ったりすることは絶対に避けなければならない。“翻訳”の話をしているのにわき道にそれすぎるようだが、“字幕スーパーの文法”について語るからにはぜひと頭に入れておかなければならぬことである。>【注2】

 【注1】本書の「スーパー字幕よもやま話」から一部引用
 【注2】本書の「字幕スーパーの文法」から一部引用

□戸田奈津子/上野たま子・編、清水俊二『映画字幕は翻訳ではない』(早川書房、1992)

 【参考】
【映画字幕】の中に人生 ~戸田奈津子の、要約と達意~

 

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【映画字幕】の中に人生 ~戸田奈津子の、要約と達意~

2018年08月28日 | □映画
 <どの程度の文字を画面に入れるかも問題だった。ふつうの観客がどのくらいの文字数を読みきってゆけるか。その見当がつかなかったので、ごく平均的な日本人として新橋の芸者さん(!)に映画を観てもらい、とりあえず1秒に3、4文字、1行13文字というルールをつくった。フィルムはいわゆるスタンダード・サイズで、天地は現在と変わらないけれど、横が短いものだった。13文字というと、画面の上から下までぎっしりで、映写の状態によっては天地が切れてしまうこともあって、12文字、11文字とだんだん字数が減り、いまは縦1行10文字で落ち着いている。>【注1】

 <さて、平均的な日本人は映画館で意識を集中した状態でスクリーンを見ているとき、1秒3文字から4文字なら無理なく読みとれて、画面にも意識を配る余裕がある。この字幕の「物差し」はこの道の先輩たちが、試行錯誤のすえ算出したもので、だれにも無理なく文字の読みとれるスピードである。これを超えて文字数を多くすると、「字幕が忙しい」「読みきれない」という不都合が生じてくる。>【注2】

 <観客は瞬時に字幕を読み取るのだから、二つ以上の解釈が可能な文章であってはならない。百人なら百人に一つの同じことを理解してもらわなければならない。初歩的なこの例で言えば、「バスケットは籠のバスケット」「ナンシーという人物は私」であることをきちんと伝える字幕でなくてはいけないのである。>【注3】

 <字数が決められている以上、省略、意訳はやむをえないが、だからといって、それが過ぎてはいけない。
 “I haven't met her for six months.”
 これを「ずっと会っていないの」のようにしてしまう字幕はいけない。「彼女には半年会っていない」、つまり“six months”というディテールが大事なのだ。
 ディテールを大切に訳すことが字幕をリッチにし、その映画を観客にとって見応えのあるものにする。>【注4】

 【注1】本書「第1章 映画字幕というもの」の「三 映画字幕の生い立ち」から一部引用
 【注2】本書「第1章 映画字幕というもの」の「四 字幕が画面に入るまで」から一部引用
 【注3】本書「第3章 字幕という日本語」の「一 うまい字幕とへたな字幕」から一部引用
 【注4】前掲の章節

□戸田奈津子『字幕の中に人生』(白水社、1994)

 【参考】
【映画字幕】は翻訳ではない ~清水俊二の、要約術~

 

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【南雲つぐみ】胃の膨張感

2018年08月28日 | 医療・保健・福祉・介護
 食欲の秋。とはいえ「胃がもたれて、食べ始めるとすぐに胃がふくれた感じになり、食事が楽しめない」ということがある。
 内視鏡検査などで調べた結果、胃粘膜や食道に荒れや傷、しこりなどの異常がなく、「機能性ディスペプシア」と診断されることがある。これは慢性胃炎、神経性胃炎などと呼ばれていたもので、ストレスを抱えた人や、食べ過ぎ、早食いの傾向がある人に多いという。だから、まず食生活を改善し、規則正しい睡眠や運動、十分な心と体の休養を取って、ストレスからの解放を目指そう。
 現在、機能性ディスペプシアに対して保険適用のある治療薬に「アコファイド(一般名アコチアミド)」がある。胃腸の働きは、副交感神経を亢進させるアセチルコリンという神経伝達物質により活発になるが、この薬はアセチルコリンエステラーゼ阻害薬と呼ばれ、アセチルコリンを増やす働きがある。この薬と共にストレス解消効果のある漢方薬が処方されることもあるという。

□南雲つぐみ(医学ライター)「胃の膨張感 ~歳々元気~」(「日本海新聞」 2017年10月8日)を引用
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【佐藤優】“日本語高”に資する作品

2018年08月27日 | ●佐藤優
 ①池上彰『池上彰の世界を知る学校』(朝日新書 850円)
 ②宮崎学『山口組と日本 結成103年の通史から近代を読む』(祥伝社新書 860円)
 ③大江健三郎×柄谷行人『大江健三郎 柄谷行人 全対話 世界と日本と日本人』(講談社 1,800円)

 (1)①は、地政学に目配りをした優れた解説書だ。各国の地図を比較した上で、池上氏は、次のように指摘する。
 <イランの地図には、イスラエルという国が描かれていません。(中略)イスラエルの国があるはずのところには「パレスティン」と表記されています。日本語で言えば、「パレスチナ」です。単純に「ここはパレスチナ人の土地である」と書いている。この地図表記から、「イランは、イスラエルという国の存在を認めていない」ということがわかります>
 イランもイスラエルも国連に加盟する。イランが国連加盟国であるイスラエルの存在すら認めないのは常軌を逸している。

 (2)②は、山口組にとどまらず、日本のヤクザ組織の伝統がコンパクトにまとめられている。
 <ヤクザの歴史とは、ケンカの歴史である。
 かけあしで山口組の103年をたどったが、改めて多くの血が流されてきたことには頭を垂れるしかない。
 一方で、ヤクザは日本社会に根差してきたことも、改めて認識した。
 一般の世間と裏社会は別個に存在しているのではなく、メビウスの輪のようにつながっており、表裏の区別はつかないのである。ヤクザが登場する映画や書籍に人気が集まるのは、裏社会が世間と無関係ではないからであろう>
 この宮崎氏の指摘はその通り。法律や条例によって暴力団を規制しても、アウトロー組織は巧みに生き残る。もともとヤクザ組織にとって最大の脅威は、急速に新自由主義化が進む中で、経済的に成功しなければ、組織が生き残れないことだ。今後、日本にも欧米やロシアのマフィアのような組織が根付くかもしれない。

 (3)③では、国際語としての英語に関する議論が興味深い。柄谷氏が
 <僕は世界資本主義といっても、国民経済はなくならないと言いました。世界貨幣というものではなくて、たとえば、アメリカ合衆国の貨幣であるドルがその役割をするだけです。言語も同じで、世界言語はなくて、どこかの国語がそのように機能する。英語を国語にするのは一国だけではありませんが、それ自体、イギリス・アメリカの政治・経済的な世界支配のなかで広がってきたものです。そういう不愉快さはありますが、僕自身は英語に依拠するほかありません>
 と述べたのに対して、大江氏は同意した上で、
 <円高、マルク高、それとの連想でいうと、英語安・日本語高という状態がいつの日か出てくるかもしれない(笑)>
 と応じている。“日本語高”に向けて良い作品を作ることが、小説家、ノンフィクション作家の双方にとっての責務だ。

□佐藤優「“日本語高”に資する作品 ~知を磨く読書 第260回~」(「週刊ダイヤモンド」2018年8月25日号)

 【参考】
【佐藤優】資本主義の本質が現れる定年後の再就職市場
【佐藤優】社会を覆う自己責任論が生んだ「発達障害ブーム」
【佐藤優】あのテロ事件の一級の史料
【佐藤優】幕末期思想家の影響力の源泉
【佐藤優】欧米列強 血みどろの20世紀
【佐藤優】「日中関係が好転」の理由
【佐藤優】「読書力」によって「知の天井」を形成せよ ~松岡正剛の千夜千冊~
【佐藤優】ポピュリズムに流されずに国会をウオッチする姿勢、「小さな政府」だった室町幕府、欧州諸国の外交における植民地支配の遺産
【佐藤優】内外政事情の全体像、読解術、精神科受診へのハードルを低くする努力
【佐藤優】理解し合えない家族という共同体の本質 ~細部の描写が秀逸~
【佐藤優】江戸時代の「鎖国」は反カトリシズムだった ~『「日本」論 --東西の“革命児”から考える』~
【佐藤優】「三回読み」という技法 ~『国語ゼミ AI時代を生き抜く集中講義』~
【佐藤優】外務省主流派による画策、バランスがとれた社会評論、社会変革に与える教育の重要性
【佐藤優】『日本を蝕む「極論」の正体』
【佐藤優】日本の政治エリートの本音、キリスト教の日本的変容、西部邁の思想書
【佐藤優】思考の「小島」を作る法、鬱病対策、自決・考
【佐藤優】哲学者でもある筒井康隆、福祉から排除された人が刑務所に、神学からの教育論
【佐藤優】「アイロニー」と「ユーモア」の弁証法的技法で「真の学知」を手に入れよ
【佐藤優】弱者の「疑似福祉施設」 ~『刑務所しか居場所がない人たち』~
【佐藤優】親の収入・学歴と、子どもの学力の関係 ~いま生きる「資本論」(1)~
【佐藤優】日本社会の矛盾が詰まった「団塊ジュニア」はこんな苦労を強いられている
【佐藤優】修験道の論理、教育改革、東京の問題を解決する商品
【佐藤優】「書く」鍛錬が現代社会で自由になるための方法 ~『小論文 書き方と考え方』~
【佐藤優】コラム傑作選、ロシアのことがよく分かる小説家、官僚の考現学
【佐藤優】『思考法 教養講座「歴史とは何か」』の「新書版まえがき」
【佐藤優】堕ちたエリート、小説という代理経験 ~『桜の森の満開の下』~
【佐藤優】うつ状態を克服する道、知識人の団結、医学部の現状
【佐藤優】正しいことをしていると思い込む者の暴力、組織が個人に責任をいかにかぶせるか、投獄経験を描いた自伝の傑作
【佐藤優】トランプvs.インテリジェンス・コミュニティー ~『炎と怒り』(その2)~ 
【佐藤優】日本はトランプ大統領に命運を託せるのか? ~マイケル・ウォルフ『炎と怒り』~ 
【佐藤優】収入格差と教育環境、女性の負担が却って増す懸念、生命医科学と倫理
【佐藤優】英EU離脱と北アイルランド、文科省が進める教育改革に対する批判的検討、イスラエル独自のミサイル防衛システム

【佐藤優】職場ハラスメントを生む土壌、外務官僚の機密費疑惑、キリスト教の教義と思想の基本事項
【佐藤優】われわれの思考の鋳型、沖縄をめぐる知的に富む対談、高校で全科目を学ぶと社会に出てから役立つ
【佐藤優】文語訳聖書 ~キリスト教の魅力は死生観にある~
【佐藤優】北朝鮮がソウルと東京を攻撃したら、ウィスキーの美味しさの秘密、明治新政府の権力奪取法
【佐藤優】よりましなポピュリスト、「普通の人」が豹変するストーカー、規格外のトランプ米大統領
【佐藤優】人工知能は意味をまったく理解できない/数学者が説く「シンギュラリティ」の不可能
【佐藤優】トップリーダーの孤独、紛争地域や犯罪組織への武器拡散、精神科医と諜報工作員の共通点
【佐藤優】混乱する現代との類似性 ~『応仁の乱』~
【佐藤優】自死した保守派論客の思想の根源 ~『保守の真髄』~
【佐藤優】「当事者にとって」と「学理的反省者として」の二重の視座 ~『世界の共同主観的存在構造』~
【佐藤優】テロ対策に関する世界最高レベルの教科書、宇野弘蔵の経済学を取り入れたユニークな社会学演習書、シンギュラリティ神話の脱構築
【佐藤優】憲法改正は見せ球に終わるか
【佐藤優】日本と米国の社会病理
【佐藤優】消費者金融のインテリジェンス
【佐藤優】官僚を信用していない国民
【佐藤優】中国が台頭しつづけたら、仏教の末法思想と百王説、時計の歴史
【佐藤優】子どもや孫の世代への重荷
【佐藤優】日本のレアルポリティーク
【佐藤優】巨大さを追求する近代的思考
【佐藤優】アナキズムという思考実験
【佐藤優】AIとの付き合い方を知る手引、宗教と国体論の危険な関係、若手官僚の思想の底の浅さ」
【佐藤優】伊藤博文の天皇観と合理主義、歴史の戦略的奇襲から得る教訓、「知の巨人」井筒俊彦
【佐藤優】教育費の財源問題で政局化か
【佐藤優】ホワイトカラーの労働者化
【佐藤優】指導者たちの内在的論理を知る
【佐藤優】世界規模のポストモダン現象
【佐藤優】宗教改革の物語 ~近代、民族、国家の起源~
【佐藤優】カネとの付き合い方の秘訣、野外で生きる雑種ネコの魅力、前科者に冷たい日本社会
【佐藤優】着目すべき北極海の重要性、日本の政治文化に構造的に組み込まれている「甘え」、文明論と地政学を踏まえた時局評論
【佐藤優】リーダーが知るべき文明観、資本主義後の社会構想、刑務所暮らし経験者の本音
【佐藤優】地図から浮かぶ歴史のリアル、平成不況は金融政策のミス、実証的データに基づく貧困対策
【佐藤優】ケータイによる日本語の乱れ、翻訳の技術、ロシア人の内在的論理
【佐藤優】武蔵中高の教育、ルター宗教改革の根幹、獣医師にもっと競争原理を導入
【佐藤優】社会に活力をもたらす政策、具体的生活の上に立つ民族国家、開発至上主義が破壊する永久凍土の生態系
【佐藤優】日本のフリーメイソン陰謀論、ユニークな働き方改革、自衛隊元陸将によるリーダーシップ論
【佐藤優】ハプスブルク帝国史の「もし」、最新の進化論、神童の軌跡
【佐藤優】知識を本当に身に付けるには、テロ戦争におけるドローンの重要な役割、帰宅恐怖症
【佐藤優】北朝鮮との緊張の高まりに対して必要な姿勢、時間管理と量子力学、時間がかかるのは損
【佐藤優】川喜田二郎『発想法』 ~総合的思考と英国経験論哲学~
【佐藤優】日本の思想状況の貧しさ、頑丈にできている戦闘機、東方正教会に関する概説書
【佐藤優】資本主義の根底にある「勤勉さ」という美徳の淵源 ~『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』~
【佐藤優】手ごわいフェイクニュース、国を動かす政治エリートの意志、欧州内部における紛争
【佐藤優】×奥野長衛『JAに何ができるのか』
【佐藤優】『戦争論』をビジネスに活かす、現実社会の悪と闘う、ロシア人の意識と使命感
【佐藤優】面白い数学啓発書、日本人の思考の鋳型、攻める農業への転換
【佐藤優】総合的思考と英国経験論哲学(2) ~川喜田二郎『発想法』~
【佐藤優】総合的思考と英国経験論哲学 ~川喜田二郎『発想法』~
【佐藤優】保守論客が見た明治憲法、軍事産業にシフトしていく電機メーカー、安全と安心を強化する過程に入り込む犯罪者
【佐藤優】就活におけるネット社会の落とし穴、裁判官の資質、象徴天皇制と生前退位問題
【佐藤優】痛みを無視しない、前大戦で「前線」と「銃後」の区別がなくなった、情報を扱う仕事の最大の武器
【佐藤優】海上権力を維持するために必要な要素 ~イギリスの興亡の歴史を通して~
【佐藤優】女性の貧困を追跡したノンフィクション、師弟関係こそ教育の神髄、イランは国際基準から逸脱した国
【佐藤優】2000年の時を経て今なお変わらないインテリジェンスの「真髄」 ~孫子~
【佐藤優】財政から読みとく日本社会、ラジオの魅力、高校レベルの基礎の大切さ
【佐藤優】嫌韓本と一線を画す韓国ルポ、セカンドパートナーの実態、日本人の死生観
【佐藤優】人間にとって「影」とは何か ~シャミッソー『影をなくした男』~
【佐藤優】文部省の歴史と現状、経済実務家のロシア情勢分析、中国の対日観
【佐藤優】学習効果が上がる「入門書」、応用地政学で見る日本、権力による輿論のコントロールを脱構築
【佐藤優】大川周明『復興亜細亜の諸問題』 ~イスラーム世界のルール~
【佐藤優】女性と話すのが怖くなる本、ネット情報から真実をつかみ取る技法、ソ連とロシアに共通する民族問題
【佐藤優】ヨーロッパ宗教改革の本質、相手にわかるように説明するトレーニング、ロシア・エリートの欧米観
【佐藤優】なぜ神父は独身で牧師は結婚できるのか? 500周年の「革命」を知る ~マルティン・ルター『キリスト者の自由』~
【佐藤優】政界汚職を描いた古典 ~石川達三『金環蝕』~
【佐藤優】生きた経済の教科書、バチカンというインテリジェンス機関、正しかった「型」の教育
【佐藤優】誰かを袋だたきにしたい欲望、正統派の書評家・武田鉄矢、追い込まれつつある正社員
【佐藤優】発達障害とどう向き合うか、アドルノ哲学の知的刺激、インターネットと「情報犯罪」
【佐藤優】後醍醐天皇の力の源 「異形の輩」とは--日本の暗部を突く思考
【佐藤優】実用的な会話術、ユーラシア地域の通史、宇宙ロケットを生んだ珍妙な思想
【佐藤優】キブ・アンド・テイクが成功の秘訣、キリスト教文化圏の悪と悪魔、理系・文系の区別を捨てよ
【佐藤優】企業インテリジェンス小説 ~梶山季之『黒の試走車』~
【佐藤優】中東複合危機、金正恩の行動を読み解く鍵、「型破り」は「型」を踏まえて
【佐藤優】後世に名を残す村上春樹新作、気象災害対策の基本書、神学の処世術的応用
【佐藤優】地学の魅力、自分の頭で徹底的に考える、高等教育と短期の利潤追求
【佐藤優】日本人の特徴的な行動 ~日本礼賛ではない『ジャパン・アズ・ナンバーワン』~
【佐藤優】知を扱う基本的技法、ソ連人はあまり読まなかった『資本論』、自由に耐えるたくましさ
【佐藤優】後知恵上手が出世する? ~ビジネスに役立つ「哲学の巨人」読解法~
【佐藤優】トランプ政権の安保政策、「生きた言葉」という虚妄、キリスト教の開祖パウロ
【佐藤優】「暴君」のような上司のホンネとは? ~メロスのビジネス心理学~
【佐藤優】物まね芸人とスパイの共通点、新版太平記の完成、対戦型AIの原理
【佐藤優】トランプ側近が考える「恐怖のシナリオ」 ~日本も敵になる?~
【佐藤優】弱まる日本社会の知力、実践的ディベート術、受けるより与えるほうが幸い
【佐藤優】トランプの「会話力」を知る ~ワシントンポスト取材班『トランプ』~
【佐藤優】「不可能の可能性」に挑む、言語の果たす役割の大きさ、NYタイムズ紙コラムニストの人生論
【佐藤優】人生は実家の収入ですべて決まる? ~「下流」を脱する方法~
【佐藤優】ソ連崩壊後の労働者福祉軽視、現代も強い力を持つ観念論、孤独死予備軍と宗教
【佐藤優】米国のキリスト教的価値観、サイバー戦争論、日本会議
【佐藤優】『失敗の本質』/日本型組織の長所と短所
【佐藤優】世界を知る「最重要書物」 ~クラウゼヴィッツ『戦争論』~
【佐藤優】現代ロシアに関する教科書、ネコ問題はヒト問題、トランプ氏の顧問が見る中国
【佐藤優】日本には「物語の復権」が必要である ~反知性主義批判~
【佐藤優】サイコパス、新訳で甦る千年前の魂、長寿化に伴うライフスタイルの変化
【佐藤優】イラクの地政学、誠実なヒューマニスト、全ての人が受益者となる社会の構築
【佐藤優】外交に決定的に重要なタイミング、他人の気持ちになって考える力、科学と職人芸が融合した食品
【佐藤優】『ゼロからわかるキリスト教』の著者インタビュー ~「神」を論じる不可能に挑む~
【佐藤優】組織の非情さが骨身に沁みる ~新田次郎『八甲田山死の彷徨』~
【佐藤優】プーチン政権の本質、2017年の論点、ロシアと欧州
【佐藤優】国際人になるための教科書、ストレスが人間を強くする、日本に易姓革命はない
【佐藤優】ロシアでも愛された知識人の必読書 ~安部公房『砂の女』~
【佐藤優】トランプ当選予言の根拠、猫の絵本の哲学、人間関係で認知症を予防
【佐藤優】モンロー主義とトランプ次期大統領、官僚は二流の社会学者、プロのスパイの手口
【佐藤優】トランプを包括的に扱う好著、現代日本外交史、独自の民間外交
【佐藤優】デモや抗議活動のサブカルチャー化、グローバル化に対する反発を日露が共有、グローバル化に対する反発が国家機能を強化
【佐藤優】国際社会で日本が生き抜く条件、ルネサンスを準備したもの、理系情報の伝え方
【佐藤優】人生を豊かにする本、猫も人もカロリー過剰、度外れなロシア的天性
【佐藤優】テロリズム思想の変遷を学ぶ ~沢木耕太郎『テロルの決算』~
【佐藤優】住所格差と人生格差、人材育成で企業復活、教科書レベルの知識が必要
【佐藤優】数学嫌いのための数学入門、西欧的思考にわかりやすい浄土思想解釈、非共産主義的なロシア帝国
【佐藤優】ウラジオストク日本人居留民、辺野古移設反対を掲げる公明党沖縄県本部、偶然歴史に登場した労働力の商品化
【佐藤優】「21世紀の優生学」の危険、闇金ウシジマくんvs.ホリエモン、仔猫の救い方
【佐藤優】大学にも外務省にもいる「サンカク人間」 ~『文学部唯野教授』~
【佐藤優】訳・解説『貧乏物語 現代語訳』の目次
【佐藤優】「イスラム国」をつくった米大統領、強制収容所文学、「空気」による支配を脱構築
【佐藤優】トランプの対外観、米国のインターネット戦略、中国流の華夷秩序
【佐藤優】元モサド長官回想録、舌禍の原因、灘高生との対話
【佐藤優】孤立主義の米国外交、少子化対策における産まない自由、健康食品のウソ・ホント
【佐藤優】アフリカを収奪する中国、二種類の組織者、日本的ナルシシズムの成熟
【佐藤優】キリスト教徒として読む資本論 ~宇野弘蔵『経済原論』~
【佐藤優】未来の選択肢二つ、優れた文章作法の指南書、人間が変化させた生態系
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【佐藤優】18歳からの格差論、大川周明の洞察、米国の影響力低下
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【佐藤優】ねこはすごい、アゼルバイジャン、クンデラの官僚を描く小説
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【佐藤優】資本主義の内在的論理
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佐藤優】日本の政治エリートと「天佑」、宇宙の生命体、10代が読むべき本
【佐藤優】組織成功の鍵となる人事、ユダヤ人の歴史、リーダーシップ論
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【佐藤優】司馬遼太郎の語られざる本音、深層対話、米政府による暗殺
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【佐藤優】総理が靖国参拝する理由、NPO活動の哲学やノウハウ、テロ対策の必読書
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【佐藤優】社会の価値観、退行する社会
【佐藤優】夫婦の微妙な関係、安倍政権の内在的論理、警察捜査の正体
【佐藤優】情緒ではなく合理と実証で ~社会の再構築~
【佐藤優】中曽根康弘、21世紀の資本主義分析、北樺太の石油開発
【佐藤優】日本人の思考の鋳型、死刑問題、キリスト教と政治
【佐藤優】中国株式市場の怪しさ、イノベーションの障害、ホラー映画の心理学
【佐藤優】普天間基地移設問題の本質、外務省犯罪黒書、老後に快走!
【佐藤優】シリア難民が日本へ ~ハナ・アーレント『全体主義の起源』~
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【佐藤優】平和をつくる人

2018年08月26日 | ●佐藤優
 <平和をつくり出す人たちは、さいわいである、彼らは神の子と呼ばれるであろう。 --「マタイによる福音書」5章9節

 平和とは、単に戦争がないという状態を指すのではない。社会的にも、人間の精神においても、満たされた安らかな状態が維持されることを意味する。
 しかし、現実的に考えた場合、このような平和を人間の力によって実現することは不可能だ。なぜなら、繰り返し述べていることであるが、人間が原罪を負っているからだ。罪から悪が生まれる。その悪には、人間の精神を錯乱させること、社会に騒擾をもたらすこと、戦争を行うことなどが含まれている。とにかく、この世界の平和は人間が引き起こす悪事で簡単に壊されてしまうのである。平和を実現するために、神のひとり子で、罪を持たないイエス・キリストが十字架の上で死ぬ必要があった。このイエスの犠牲としての死があったおかげで、人間は平和を享受できるようになったのである。
 もっとも真の平和は、イエスが再臨し、最後の審判を行った後に実現する。このような終末論的平和観がキリスト教の基本だ。>

□佐藤優『人生の役に立つ聖書の名言』(講談社、2017)の「苦難に負けない言葉」の「平和をつくる人」を引用

 【参考】
【佐藤優】心の清い人
【佐藤優】あわれみ深い人
【佐藤優】正しさを望む人
【佐藤優】柔和な人
【佐藤優】悲しんでいる人
【佐藤優】心の貧しい人
【佐藤優】地の塩となれ
【佐藤優】狭い門を選べ
【佐藤優】求めれば与えられる
【佐藤優】明日を思い悩むな
【佐藤優】思い悩むな
【佐藤優】まえがき ~『人生の役に立つ聖書の名言』~
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【フェルメール】《牛乳を注ぐ女》 ~赤瀬川源平『フェルメールの眼』~

2018年08月26日 | □旅
 路上観察学を開拓した赤瀬川源平が、フェルメールの全作品36点の観察を集約したのが本書。たとえば、《牛乳を注ぐ女》についてこう書く。
 ちなみに、この作品は2018年のフェルメール展(8作品)の一つ。
---(引用開始)---
 壺から流れ出る牛乳は地球重力を適格にあらわしている。それは垂直に垂れる牛乳の描写だけで可能だったのではなく、その重さを支える腕の筋肉、腕を保持する人体の緻密なバランス、それらをコントロールしながら牛乳を見守る女の眼差し、そういうすべての微細な力の描写のネットワークがあってこそのものなのだ。
 *
■流れ出る無限の時間
 傾けた壺の口からは、時間が流れ出ている。白い絵の具で描かれているのは、流れ落ちる牛乳である。でもその牛乳にぴたりと時間が張りついて、いっしょに流れ出ている。
 とろとろとろと、いつまでも時間は流れつづけ、牛乳も流れつづける。
 壺の中には無限の時間が詰まっていて、無限の牛乳も詰まっているのか、この絵をじーっといつまでも見ていても、牛乳時間は流れつづける。
 でもこれは絵である。キャンバスに油絵具で描かれている。流れ出る牛乳の白は、幅広の面積から一本の棒になり、白い垂直線として引かれている。つまり流体の牛乳は、そこで一本の棒として展示されて、牛乳に張りついた時間だけがそのままとろとろと流れつづけて、そうやって17世紀以降300数十年の歳月が流れた。
 時間の枝分かれである。フェルメールのセットした時間と、それをセットした世の中の時間と。
 フェルメールが塗った、単なるふつうの油絵具が、永遠の瞬間といわれる時間の枝分かれを現実の物にしてしまった。
 それを可能にしたのは、フェルメールの奇跡的な描写力だと、いってしまえばそれだけのことになるが、描写力そのものの不思議さについて、これだけ考えさせられる画家は他にいないのである。
 でもそういう考えを表に出さなくても、この絵はフェルメールの絵の中でも「デルフトの眺望」に次ぐ大勢の人気をかちえて居る。
 *
 牛乳という流体に張りついた時間をあらわすためには、固体に張りついた時間の包囲が必要である。パンも籠も壺も、重力的安定を得たところでじっとして、流れる時間に道を開けている。
 *
 陰の中で照り返る真鍮の輝きをあわらす絵筆もさることながら、壁に一端を留められた籠が、その編み目をやんわりと斜めにずらしながら下に傾く。そのわずかな重力を見つめるフェルメールの眼差しに、自分の心まで見透かされていくようだ。
 *
 流れ落ちる牛乳を見つめる女の眼差しには、牛乳を見守る暖かさがある。でもそんな微細な暖かさを適確にに描き出してしまうフェルメールの透明な力に、いわゆる人間をちょっと超えた、神の位置エネルギーのようなものを感じてしまうのである。 
---(引用終了)---

【資料】
 (1)フェルメール展・東京会場
  期間:2018年10月5日(金)~2019年2月3日(日)
  会場:上野の森美術館

 (2)展示作品
  1)牛乳を注ぐ女 1660年頃/アムステルダム国立美術館
  2)マルタとマリアの家のキリスト 1654-1656年頃/スコットランド・ナショナル・ギャラリー
  3)手紙を書く婦人と召使い 1670-1671年頃/アイルランド・ナショナル・ギャラリー
  4)ワイングラス 1661-1662年頃/ベルリン国立美術館【日本初公開】 
  5)手紙を書く女 1665年頃/ワシントン・ナショナル・ギャラリー
  6)赤い帽子の娘 1665-1666年頃/ワシントン・ナショナル・ギャラリー【日本初公開】※12/20まで
  7)リュートを調弦する女 1662-1663年頃/メトロポリタン美術館
  8)真珠の首飾りの女 1662-1665年頃/ベルリン国立美術館

□赤瀬川源平『[新装版]赤瀬川源平が読み解く全作品 フェルメールの眼』(講談社、2012)の「15 牛乳を注ぐ女」を引用

 【参考】
【フェルメール】赤い帽子の娘 ~赤瀬川源平『フェルメールの眼』~
【フェルメール】の秘密情報 ~赤瀬川源平『フェルメールの眼』~
【フェルメール】《ぶどう酒のグラス(紳士とワインを飲む女)》 ~赤瀬川源平『フェルメールの眼』~
【フェルメール】《兵士と笑う娘》 ~赤瀬川源平『フェルメールの眼』~
【フェルメール】《牛乳を注ぐ女》 ~『20世紀最大の贋作事件』~
【フェルメール】の青はどこから来ているか? ~『フェルメール 光の王国』~

 
 《牛乳を注ぐ女》(1657-1658年頃)/アムステルダム国立美術館

 
 本書
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【井伏鱒二】音響の伝播について ~荻窪風土記~

2018年08月25日 | エッセイ
 音響は、地形や天候により微妙に違って伝播するらしい。井伏鱒二は悠然たる筆致で、大正期の時代性も併せて伝える。音響の伝播にも時代という環境条件が伴うのである。

---(引用開始)---
 音響といふものは、どんな伝播の仕方をするか、容易に我々の推測を許さない。音は種類によつて、一つ一つ別途な伝播の仕方をするかもしれぬ。昔の人の書いた記録によると、山伏の法螺貝の音は岡を通り越して岡の向側まで聞え、尼さんの団扇太鼓の音は岡で行きどまりになるさうだ。また一説に、山寺の釣鐘の音は、谷間伝ひではなくて尾根から尾根に伝はつて、山越えで峠まで聞えて行くと言はれてゐる。すると、法螺貝の音と釣鐘の音を混ぜ合せたやうな汽笛の音は、森や林を越えて街の上空を流れて来るかもしれぬ。障害物となるものは何であるか。
 「しかし弥次郎さん、物理学的に言つて、曇つた日や灰色の湿つぽい日は、遠方からの物音が、却つてよく伝はるといふことだね。関東大震災後、汽笛の音の伝播を阻害したのは何だらう」
 この質問に、弥次郎さんは言つた。
 「いや、品川の汽笛の音は、大震災後、晴雨にかかはらず聞えなくなつた。たしかにさうだ。府中の大明神様の大太鼓の音も、もとは祭の日に荻窪まで聞えたもんだ。大震災後、やがてこれも聞えなくなつた。この辺の澄んでた空気が、急にさうでもなくなつたといふことぢやないのかね」
 何かプラス・マイナスの関係で、汽笛の音を消すやうになつたのだ。
 大正十二年が関東大震災で、弥次郎さんは大正十三年に徴兵検査を受けた。そのころはもう汽笛の音が聞えなくなつてゐたが、府中大明神の大太鼓の音はまだ微かに聞え、お祭の当日は六の宮の御輿が出て、一番から六番までの大太鼓の音が聞えたさうだ。
 「ところが大震災後も、品川の汽笛は、鳴子坂あたりでならまだ聞えてゐた」と弥次郎さんが言つた。
 荻窪から京橋のヤッチャ場へ車を曳いて行く途中、たまたま鳴子坂の上に出ると早朝の汽笛の音を聞くことが出来たといふ。その後、また暫くすると、鳴子坂の上からも汽笛は聞えなくなつたさうだ。
---(引用終了)---

□井伏鱒二(『井伏鱒二自選全集 第12巻』(新潮社、1986)の「荻窪風土記--豊多摩郡井荻村」の「荻窪八丁通り」から一部引用

 
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