語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【南雲つぐみ】ミカンのカロテノイド

2019年02月05日 | 医療・保健・福祉・介護
 ミカンなどのかんきつ類を食べ過ぎると手が黄色くなる。カロテノイドという色素成分がたくさん含まれているからだ。この成分は、抗酸化作用があるとされる。最近、ミカンに含まれるカロテノイドの中でも、強力な健康効果を持つとされているのが「βークリプトキサンチン」だ。
 農研機構(国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構)では、静岡県浜松市でミカンを食べる人の健康状態につて1千人を10年間追跡調査した結果、温州ミカンをよく食べる人ほど血清中βークリプトキサンチン濃度が非常に高く、お酒をよく飲む人が上昇しやすいγーGDPの数値が下がって、肝機能障害のリスクが低くなるという結果が出たという。
 毎日ビール大びん1本相当以上飲んでも、毎日およそ2、3個以上のミカンを食べている人はγーGDP値が低いというデータが出たのだ。
 このほか、βークリプトキサンチンの血中濃度の高い人は、2型糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病の予防にも有用である可能性が高いという研究も同機構で発表している。

□南雲つぐみ(医学ライター)「ミカンのカロテノイド ~歳々元気~」(「日本海新聞」 2019年1月9日)を引用

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