どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

まだ20世紀なのだろうか

2016-06-26 00:54:25 | 日記

 

朝起きると、予想通りの展開になっていた。ポンドとユーロが売られドルも下がり、円が高くなった。世界同時株安になり、各国の国債へ資金が移動した。その中でイギリス国債はトリプルAから脱落する可能性が出てきた。不思議なのは予想以上に大きく振れたことだった。これは直前の世論調査で、僅差でユーロ存続が決まると誰もが思っていたからだ。そしてほとんどの評論家も記者もアナリストも、そう考えていた。ただ、50%で均衡している予想だ。その意味ではヘッジをかけていなかったというのは考えにくい。このような極端に難しい条件では、人は見たいものしか見ない。なって欲しい方にしか賭けない。そういった心理が働いていたのかもしれない。

とはいえブックメーカまでもが残留と考えていたのだ。いかに誰も考えられなかったかというのがわかるだろう。

現実的にはイギリスの首相が脱退を宣言してから、最短で2年の交渉を経てから正式に脱退になる。宣言をしてからすぐに撤回することはできない。その意味ではキャメロン首相の辞任宣言は、10月までは脱退を宣言しないということなのかもと考えている。次期首相に宣言させるのがふさわしいからだ。キャメロンには交渉する意欲はないし、この投票が事実上の不信任表でもあるからだ。

問題はEUから出るというその交渉作業だ。現在のヨーロッパ内部での極右の成長が著しい。そして極右たちはほとんどがEU独立を言っているのだ。オランダの極右政党、自由党のヘルト・ウィルダース党首はオランダのEU離脱の是非を問う国民投票の実施を呼び掛けた。(私見だが、今後イギリスのシティの能力はアムステルダムやブリュッセルに移る。そこがEUだからだ。そこから独立する意味は全くない。)そう、イギリスと同じことになりかねない国が出てくる。スペインのカタルニャーのように独立のための住民投票を言い出しているところもある。こういった動きを牽制するために、特にフランスが懲罰的な交渉をしてくることがすでに予想されている。ドイツとしても今までのイギリスとの妥協を考えれば、優しく振舞えないだろう。ましてや極右が問題になっている国は全て厳しく当たることになるだろう。そしてスペインのように独立運動を抱えている国もそうだ。



最も問題なのは、グレート・ブリテンだ。今回の投票の詳細はまだ分析されていないが、やはり老人が投票し、若者は投票しなかったと考えられる。そして地域差がある。イングランドで突出して離脱派が多いのはわかっている。だが前回独立の住民投票したスコットランドでは、存続派が多かった。結果またスコットランドはEUに残るための存続運動として、独立運動を起こすという。まだ動きは伝わっていないが英領ジブラルタル、ジブラルタル海峡に面したスペイン半島にある、そこがEU離脱を嫌って独立するかスペインに帰属するのかになる可能性があるという。英領ジブラルタルは金融の町として発達したのだ。人口3万2千人の小さなところだ。めぼしい産業があるわけではない。そこにEU離脱となれば金融はEUにアクセスできなくなり一気に潰れると考えられる。変なところでは、フォークランド諸島が独立する可能性も出てきた。なぜならフォークランド諸島の産品はEUに6割輸出しているからだ。その上イギリス領だからアルゼンチンと交易できないということもある。独立してEUに加盟ということになってもおかしくない。アルゼンチンとも関係改善できる可能性もある。

北アイルランド問題もある。アイルランドとイギリスが和解することで北アイルランドにはEUから産業振興の補助金が出ている。これがなくなる可能性があれば、また北アイルランド独立運動が再燃する可能性がある。



なぜキャメロン首相はEU離脱への国民投票を約束したのか。これに関しては、今ほとんどの評論家が、いやもう公約にした当初から酷評していた。その流れは2013年1月に15年の総選挙で政権維持できれば17年までにEU残留の是非を問う国民投票を行うといったところから始まる。これはイギリス独立党の躍進に保守党員が流れそうなのを阻止するためだった。だが実際には14年に欧州議会選でイギリス独立党がトップになり24議席を獲得する。そして15年の総選挙では保守党が単独過半数になる。ここでこの国民投票が法的な裏付けがないにもかかわらず約束されたのに、実施しなければいけない状態に陥ったわけだ。

キャメロン首相はエスタブリッシュだから、国民の声が聞こえなかったというのはあるかもしれない。確かにイギリス保守党は労働党のサッチャー元首相より大胆に新自由主義を実現しようとした。結果福祉予算を削減したりしたのだが、例えば障害者アスリートへの補助金を増やしたが、スポーツをやらない(できない)障害者の補助金は削減したりと、歪みが目立っていたようだ。そこが国民の不満になり、現政権よりはEUへの不満につながっていた。だが、残念ながら保守党の政策よりEUのほうが労働者や弱者保護を考えていた。そこがイギリスとEUの対立点でもあった。決して予算配分だけのものではない。そういった口うるさいEUに対して、イングランド人のプライドが傷つけられてきたというのはある。

だが最も大きいのは、EUからの移民問題だと言われている。拡大したEUの東欧からの移民がいっぱい来て仕事を奪っているというのだ。ここで大きな矛盾が出てくる。イギリスは田舎に行けばどうかはわからないが、イギリスの失業率は5%程度だ。2%という数字もある。イギリス人の仕事を移民が奪っているという状況ではない。それでも奪われていると感じるのは、低層の仕事なのだろうか。移民は仕事熱心でもある。そこがカンに触るだけなのかもしれない。

ただ。ここで中東からの移民受け入れ問題が出てくる。アラブの春から始まった大騒動と大量の移民、そして繰り広げられるイスラム過激派との戦争、ISに同調するイギリス人、そういった諸々がイギリス的ではないと反発した、というのがこの移民問題なのだろう。イギリスも島国だ。どこか大陸とは違うということを自負している。この今後起きる移民騒動を回避したい、そうイングランド人が考えたというのは確かだ。

世界史を見れば、この中東の問題を招いたのはイギリスだ。そのイギリスが他人顔をするのは如何ともしがたい。だが、多分なのだがEUがこの問題に対応すればするほど、イギリスの問題が浮き彫りになるわけで、ここが虎の尾だった可能性はある。

 

 

実はこの国民投票にはナゾがある。労働党がなぜか積極的ではなかったと思われることだ。多分EUに近い概念を持っていたからだと思われる。だが自分たちが一番近い階級の人たちの意見をなぜ取りこぼしたのか、もしくは説得できなかったのかというのは不思議だ。

エリートの怠慢とも言える。

だがもっと不思議なのは、マイケル・ゴーブ司法相とボリス・ジョンソン前ロンドン市長(現・下院議員)の離脱支持宣言だった。一般市民、特に老人がどういった影響があるのかわからずにプライドだけで投票する行動はわかる。だが特ボリス・ジョンソン前ロンドン市長には、純然たるエリート、イギリスの誇るエスタブリッシュメントなのだ。それがあのデマゴークに乗ったというのが信じられない。だが乗ったのだ。

あの風貌は、確かにアメリカのトランプ氏より強烈だ。だが中身は全く違う。

まさかだと思うのだが、実はキャメロン首相とオックスフォード大学同期で、カレッジが違った。キャメロンはブレーズノーズで、ボリスはベリオールだ。どうも格が違うらしい。そして共に首席で卒業ということだ。だがキャメロンは首相になりボリスはロンドン市長になった。その上ボリスはオスマン・トルコの内務大臣のアリ・ケマルの子孫であり、庶子の血統とはいえジョージ2世の血統に連なっている。キャメロンとは確実に一線を画しているのだ。

このライバル心がこの騒動を引き起こしたのか。その可能性は高い。



ポストモダン理論の最大の欠点は、解決策が絶対ないというところにある。島宇宙化した社会の中では、どんなに世界が広がっても島宇宙は島宇宙でしかなくなる。そこが拡大するためにはなんらかの動機が必要になる。この辺りを宇野常寛の「ゼロ年代の想像力」に書かれている。もちろんこの本に書かれていることはほとんど正しくない。だが一つだけ、怒りというのがあるのを提示した。そしてこの一点に向けて書かれた本だから、今でも存在感がある。

ただ、コジェーヴの中回帰説をわかりやすく説明した東浩紀の「動物化するポストモダン」より応用が全く効かないという欠点がある。東への批判として書かれた分だけ、瑣末なところに力点が移ってしまったのだと思う。怒りというのは、だいたいのところはいい結果を生まない。

解決策のない社会に対して、怒りで解決法を探そうとした動きだとすれば、今回の結果は、実際のところもっと大きなムーブメントになる可能性がある。いやムーブメントなんて生易しいものではない。そこは今の世界だ。

引退したはずのソロス氏が動き出したという話が出ている。高齢なのだが大丈夫なのかはわからない。だが、この噂には信憑性がある。巨大な資金を動かせる投資家にとっては最大のチャンスが到来したのだ。

そう、国家の信用とか国家とはとか、そういったものを飲み込むほどの巨大な資金が奔流のように世界を駆け巡っている。彼らを助けるように資本主義が整備され、流通が整備され、関税が撤廃され、金融自由化になった。だがこの奔流の中ではイギリスであろうと(イギリスはこの奔流に逆らって痛い目にあった)アメリカであろうと、日本であろうと少し間違っただけで溺れ死ぬくらいの流れになってしまった。70年代のオイルマネーが懐かしい。今現在の世界中での金融緩和時代では、奔流なんて生易しい。濁流だ、滝だ。

だからこその反逆としての右であって、全く50年前の左のような目標がある。革命だ。多分そういった意識がないと、いやないと思う。

自分が書いたことをすっかり忘れていた。これはイングランド対ドイツのサッカーなのだ。だからスコットランドはもう逃げようとした。アイルランドはもしかすると統合できるかもしれない。グレート・ブリテンから独立するということでね。

縮小されて猥雑化されるからこそ、大きな物語を喪失した時代だからこそのカオスが今始まった。共産主義の実験も、EUの実験も、イギリスの多民族主義も大きな物語になってしまった。怒りという感情が、物語の主人公になる時代が到来した。

理性が負けたのだ。そして怒りで分断された国家は、元に戻ることは難しい。それは今のスコットランドで証明されている。

誰がパンドラの匣を開けたのかは、今後の調査で明らかになるだろう。ただわかっているのは、オックスフォード出身者のトップエリートがいたのは間違いがない。


何かがてんこ盛り、特に劇団よしこの無期限休止

2016-06-24 21:48:09 | 日記

 

今日は少し涼しかったが、午後に蒸してきて気分が悪かった。

そこに劇団よしこから電話があった。「くるくる哀歌」の撮影依頼だ。ヒャホーだ。だが同時に悲しいお知らせでもあった。この公演以降、活動を無期限で休止するという。ついにきたかというのが本音だ。社会人演劇は、その登場人物の人生模様で変化してゆく。それを今までものすごい努力で、高度に維持し続けたのだ。だが変化に耐えられる個人はいない。それがついにきたということなのだろう。

無期限休止なので、いつかは再開するかもしれない。だがそれはいつかはわからない。だからこそ、今見ないといけない演劇なのは間違いない。

2016年7月22日(金)開演19:30、23日(土)開演19:00、24日(開演)14:00、会場は盛岡劇場タウンホールです。前売りチケットは1800円、当日2500円です。

確実な劇団の、確実な公演です。間違いなく外すことはないでしょう。その意味で格安チケットです。

 

 

アマゾンのオススメはなかなか理解しがたいものがある。ただ今過激なものを聞きたい、できればクラシックかバロックかで。そう思っていたらGiardino Armonicoのボックスセットが格安で出ていた。評価では過激な演奏だという。

ポチッた結果は、演奏は過激だが中身は保守的というものだ。つまりはイタリア人なのだ。もうどうしようもないくらいに、根っこが深い。どうしようもなくテクニシャンでどうしようもなく華やかでどうしようもなく歌いまくる。もちろん古楽器演奏だというのはある。技術的には難しい。だが彼らから見たら、たかだか300年前の技術だ。そうゆうことなのだろう。

真面目に思うが、オランダ人の方が革命的な解釈をしている。そこには土地それぞれの何かがあるのだろう。そう、ウート・ウーギのバイオリンのように。

 

 

昨年の山はブナのみが豊作で成体の死亡も少なく、出産率も高いとみなされているからだ。クマが増えて人と遭遇する率が上がっている。そこでツキノワグマ注意報が岩手県内に出た。秋田の4件の事件が特に響いている。殺人クマではないのかという問題だ。このため岩手県では大々的にクマ注意報を出したのだと思う。

今自然保護派に苦悩があると思っている。

以前は人による開発が原因で野生動物が減少していると考えられた。農産物の鳥獣被害もその文脈で捉えられていた。だが今では増えているのだ。理由は農家が減少し里山の手入れも少なくなり、逆に野生動物の生息域を広げた。人が作った便利な道路は動物にも便利で、生息域の拡大につながった。

それでは適度に間引きをしながら推移を見ましょうと思っても、今度は猟師が減った。高齢化だ。猟師が減るのと猟犬の減少も一致する。新たに猟師を増やそうとしても、法規制で時間がかかる。ここでは、野生動物を保護する法案がないとして、話をする。

一番の問題は、増えすぎた野生動物を利用しましょうと言っても、それを流通させる方法がないのだ。例えばジビエ料理という店があっても、個人からの素材購入か、数少ない業者からしか手に入らない。理由は肉の流通に関する法が、家畜を前提にしているからだ。家畜のと場に関しては各県で整備されているが、そこでの野生動物の持ち込みは基本的にできない。野生動物が何を持っているのかわからないからだ。それでは野生動物専用のと場が作れるかといえば、難しい。

なお野生動物に関してはトレーサビリティが理論上できない。できるけど、書面上ではもうどうしようもない。どこで生まれたかどうかすらもわからない動物は、そもそもなのだ。偽装の温床にもなる。トレーサビリティのない農産物の流通は基本的に認められていない。

私が猟銃免許を今とったとして、そこにかかるコストを無視したとして、哺乳類を取れる散弾銃の免許までは10年かかる。空気銃では苦しい。罠の免許は最初っから取れるが、それは見回りの時間がかなり必要だ。狩猟を専門にする人が欲しいところだが、流通が阻害している。と場は個人のものでしかない。個人契約できる名人以外のものはなかなかに外に出て行かない。

全くお金にならないのだ。だから後継者もいなくなるし猟犬もいなくなる。

 

 

増えた野生動物は食べればいい。これは真実だ。だが野生動物保護法がこれに制限をかけている。頭数制限がかけらていたりする。鹿やイノシシは群れごと一括で捕えなければ、拡大は防げない。

ここにもう一つの問題がある。ジビエとして流通させるためには程よい年齢のが必要だということだ。美味しい年齢と美味しい時期の野生動物でないと流通しない。ここにもう一つの問題がある。野生動物駆除には補助金が出る。だがその金額は使った玉のことを考えれば、足が出ることになる。そして夏場のクマとかになれば、もう価値がない。猟友会は義務的に出てくるが、こういったクマは焼却処分される。毛皮ですら価値がないものとみなされる。

野生動物保護の人たちからすれば、これほど厄介な問題はない。

 

 

今日は岩手大学落語研究会が初めておこなった寄席、つまり漫才のない演目ということだ。全部落語、だから寄席なのだ。ようやく落語研究会も落語になれたという瞬間でもある。以前も紹介したが、出演したのは超個性派の2年生のみだ。だから仕方がない。でもこれだけの個性だと楽しめた。

だがな、話は伝わっていないぞ。

 

 

ということで、イギリスの国民投票はEU離脱になった。知らんぞと言いたい。なおこのあたりの株式と為替変動に巻き込まれることはないので言い切る。

どうもイギリス、特にイングランド人はこの問題をサッカーと混同していないか?なんでドイツをそんなに敵視したのか。確かに移民問題ではドイツのメルケル首相のあの崇高な人道主義が影響はしていた。だが以外とドイツとイギリスは経済では協調路線だぞ。もちろん新自由主義に走るイギリスと、フランスの共和制との中間で動いていただけなのだが、ドイツ主導の硬直したEUという概念はどうも変なところがある。ドイツは硬直した国ではない。

いろいろ考えた。だがよくある報道の、いやCNNからニューズウイークからニューヨークタイムやフィナンシャルタイムズの無料版だとしても間違っていたことがあった。

あの国民投票は、サッカーだったのだ。多分その程度の意識でしかない。ドイツに勝てればいいのだ。フランスのことなんてすっかり忘れている。その程度のEUだったのだ。サッカーリーグとEUを完全に混同しているからこその、この結果だと思っている。

勝った後のことを考えているとは思えない。

 

 

それでは暗雲漂う参議院議員選挙だ。岩手選挙区は最悪だ。実はいい人がいる。だがその人は間違いなくいいからダメなのだ。いい人すぎるのだ。そして彼はラグビー閥だ。

参議院でなんでこの3回ラグビー閥を持ってくるのかね。いや彼は二度目の立候補だが、やっぱりもったいないから他行ってくださいとしか言いようがないのだ。2度目の挑戦は立派です。でも、でもだ。

私は森元首相を評価している。とても。だが彼がある意味落下傘であるのも間違いがなく、森さんの影響下にあると思えば、やっぱりダメなのだ。

ラグビーをやっている人や、そのOBたちも立派な人がとても多い。だが政治家として選ぶとなると少し違う。先輩の意見を聞かざるを得ない人には新しい道を作る可能性がない。そういった人である可能性がある限り、彼を国政に送り出したいとは全く思わない。

だが岩手選挙区は、今現在最悪なので、全員落選するという奇跡がない限りは、どうしようもなく彼が最高となる。

相対的で選びたくないものだ。 


1日雨でした

2016-06-24 01:14:56 | 日記

 

1日雨だった。24時間で50.5ミリ降ったようだ。1時間最大13ミリ、10分間最大で4ミリの激しい雨もあった。大体これは3時半のあたりの記録だろう。この時はさすがに外の写真を撮る気力もなかった。

大粒の雨が降るのではなく、小さな雨が密集して降ってくる、そんなイメージだ。激しい雨音はしないが、密度が高いので一気に濡れてしまう、そういった雨だった。

今回気が付いたのだが、1時間当たり1ミリ以上の雨だと屋外で写真を撮るのが困難になるということだ。もちろん完全武装していればもう少しは行けるのだろうが、傘をさして荷物を抱えてでは、だいたいここが限界。

 

 

3時頃といえば、イギリスのEU残留か離脱かの国民投票が始まった頃だ。盛岡から見れば雨が最悪な時に始まった。どうなるのかはわからない。

ただ、報道で言われているより深い問題のようだ。イギリスは金融国家でもありEU離脱の影響は大きい。だがロンドンから見た景色と地方都市から見た景色は違うようだ。さらに工業都市だったところと農村のママのところではさらに景色が違う。若者と老人でも見えているものが違う。移民は残留支持が多いという。ここには人種的な問題もあるが、移民の多くが若者ということも重なってるようだ。

はっきりとわかっているのは、離脱派は陰謀説やデマゴーグにかなりな影響を受けているということ。ただここには右翼的なものもあるが、その前にイギリス人の生活が苦しくなっている、というのがある。特にロンドンでは家賃の高騰が激しい。ここにチャイナマネーの問題があったりする。まあそれだけではない。世界有数の金融都市であれば富裕層が集まりそれなりに家賃は高い。都市景観について保守的で厳しいイギリス人だからこそ招いた高騰でもある。

かといってマンションだらけになる日本はどうかとも思う。

このイギリスの問題は、日本と同じように感じる。ただ一番違うのは多元論的な国家で起きたことが問題であって、それが先鋭化しているという問題だ。日本は多元論ではない。単一民族という幻想を持っている。正確に言えば血統・同化主義だ。ただそこがすでに多元論的になっているのをごまかしているから、先鋭化しないだけだ。たとえとしては不適切かもしれないが、かつての民主党のマニュフェストに手を入れて実行しているのが今の自民党だ。対立する前に吸収してしまう。それでも残ったものは、無かったことにしてしまう。

最悪の事態になっても白黒つけようとしているイギリスは、ある意味健全だと思う。だが多元論を無理矢理二項対立にしてしまっている時点で、本来は無理筋の話だった。

 

 

二項対立にするのはわかりやすいからだ。だが調停者としての政治家の手を縛ることになる。

ドナルド・トランプに熱狂するアメリカ人の気持ちはわかる。だが二項対立での結果は、争いにしかならない。血が流されないと、いや血が流されたがゆえに激化することの方が多い。

 

 

JBPressに面白い記事があった。「なぜプーチンは腐敗を許しているのか」という記事だ。

プーチンが腐敗闘争を宣言しない最も重要な理由は、反腐敗運動は国民に変化を要求させることになるからである。それは国民の怒りとともに願望にも働きかける。中国のように、明日はよりよくなるとはロシアは約束できない。それに経済が天然資源に頼り、企業家精神に頼る度合いが小さい。ロシア政府は、腐敗は人生の一部で自然現象のようなものと考えている。ウォッカ同様、害はあるが、ロシアはそれなしには考えられない。」

実は透明化されていない中国では反腐敗運動が起きて、透明性の多少あるロシアでは逆のことをやっているという、その分析だ。

中国は反腐敗で2項対立の軸を持ち込んだ。結果強化し続けなければいけなくなった。ロシアは曖昧にした。そこが面白い視点だ。



私の経験上、とても頭のいい人がこの2項対立に走るように見える。特に頭のいい人が苦境にあるときに走るような気がする。例としてはロンドン市長ボリス・ジョンソンかもしれない。容姿はともかくとして全てにおいてエリートなのだが、キャメロン首相と同じ大学で彼の方が成績が良かった。

ロンドン市長というのもかなりすごいのだが、なにかそういったニュアンスがある。

そういったつまらなさが、歴史を作るのだが、できれば止めていただきたい。それが庶民の希望だ。

 

追記

舛添氏は、その意味でマトモだったぞ。エリートすぎて鼻持ちならないだけだ。そして歴代都知事がどんだけ豪遊していたのかと。

人を簡単に潰すのは、とてもよくない。とはいえ舛添氏はすぐに復活するだろう。


足にきたような

2016-06-23 01:26:53 | 日記

 

おととい夕方タヌキを見た。そして昨日もタヌキを見た。残念ながら今日は見なかった。ただおとといのはやけに細くて足が短かったのだアナグマじゃないのかと思っていた。野生動物に詳しい人に聞くと、「アナグマだったらおいしいからいいですね」と訳のわからない答えが返ってきた。「足がえらく短くてしっぽっが短く、胴がズングリしています。骨もかなり太いので、短い足が太くてさらに短く見えます」だそうだ。なのでおとといのはタヌキだったようだ。「ハクビシンもこの辺りまできていますし、アナグマだったら実験圃場への被害も考えられますねえ。でもタヌキですかねえ」。アナグマだったら捕獲する気満々だったようだ。

 

 

仕事のピークも明日で過ぎる。とはいえ足にきている。どうも荷物を抱えて歩きたくない。いや、すでに24ー70ミリF2.8なんて持ちたくない。カメラ単体と単玉だけでももう嫌な気がしてきている。階段は登りたくないし、坂道も嫌だ。

多分普通の50歳よりは丈夫だとは思うが、さすがに機材の重さで身長も縮むようだ。フと身長を測ったら2センチ縮んでいた。

 

 

参議院選挙が行われる。これでNHKFMの番組が変更になって、その特集になっていた。論点が錯綜して結果何が論点になるのかも不可解な選挙に成ってしまった。保守派は革新的な政策を打ちまくって、革新は逆に保守に回っている。この状況ではそもそも論点がない。その上良識の府と言われた参議院は、自民党政権の長さですっかり骨抜きになってしまった。この状況でどうすればいいのかはわからない。

ただどの政党も「安楽死法案」を出さない。これは是非出していただきたい。条件はベルギーなどと同じように、病状が重く他の医師からの診断でも回復は認められず、本人の苦痛が大きすぎる場合に認められるもの。そして「重度の痴呆で、セカンドオピニオピニオンから全てが回復を予想できなく、本人が健常だった時に希望した書面が存在し、看護している家族が同意している場合に限って、安楽死が行われる。尊厳死という言い方のほうがいいと思う。この場合は自殺ではなく、法的に自然死と同等とされる。生命保険等で多少の齟齬は出そうだが、生命保険はある一定期間加入していれば自殺でも保険は降りるので、基本的には問題がない。

なぜこんな極論を言うのかといえば、ニーズがあるからだ。多分ここは戦前と戦後の最大の違いだ。あまりにも多くの人が死んだ時代を、生き延びてきた負い目がある人たちは、生きなければいけない。そこの執着は大きい。だが戦後生まれは、ボケてまで生きていたくないという。自分が自分で無くなるほうが恐ろしい。避けられないのであれば、怯える前に人生をどう楽しむのかを考えたい。

とはいえ、なかなかうまくいかないのがこの法案だ。理由は簡単だ。人は簡単には死ねない。これは自分で体験した。足を骨折したらその場で自殺するとずっと考えていた。足のない私は考えられない。だが、骨折した時にした行動は全て真逆だった。そして車椅子だろうが仕事をするということができると証明してしまった。

危機に対して人はできることは全てやるのだ。だからぼけた人が以前に言ったことでその条件が全て揃っても、死を受け入れるのは相当の根性がいるのだ。で、その根性は大体の人は持っていないし、持てない。だからこんな法案はできるわけもない。だが誰かが言うべきだろう。政治家が言うべきだろう。政治家で言ってちょっとでも共感を得られれば、多分それだけで大成功だ。ニーズはこれから増大するからだ。

そして現在日本の既存の宗教基盤が崩壊しつつある。それでいて新興宗教がのし上がっているわけではない。

まあニーズがあるのにこれすらも議論できない。それでは憲法9条なんて議論もまともにできない。そもそも自民党案の惨憺たるものと幸福実現党の超現実的な法案程度しかない。そんな連中に人生を委ねたくない。

もっと法的に「日本が嫌だから自殺します」法案なんてできないものかね。そんなバカバカしいことを真剣に考えている政党があれば、支持したい。

 

 

赤城乳業のガツっとぶどうだったと思うが、食べた。赤城乳業は主力商品の「ガリガリ君」の値上げをした。当然販売数は落ちるだろう。だが製品のシェイプアップがすごい。とても美味しい。

こんな体験があれば、消費税が上がっても誰も文句は言わないのだよ。消費税が上がっても他が全く変わらなければ、何にも意味がないんだよ。

多分官僚がこれを一番わかっている。


平時になる

2016-06-21 23:45:21 | 日記

 

今日はお昼まで快晴だったが、徐々に曇った。13時には知り合いの自転車が盗まれた。早く戻ることを祈る。

 

 

北水の池でミドリガメが甲羅干しをしていた。誰が放したんだろう。

ただこの個体、見たことがない。ということはまだカメがいるということか。なお高松の池にはスッポンがいる。

 

 

15時後半からパラパラと降った雨は、16時には大雨になった。そして17時半には日が出てきた。

 

 

機動隊の車が、また通り過ぎてゆく。茨城県警の車のようだ。お疲れ様と言いたい。もう少し過激にリップサービスをしよう。「あなたたちのおかげで、わたしらは不名誉なテロ勃発事件に巻き込まれずに済みました。感謝いたします。」

だがこれは洒落でもない。起きた日には東北は危険だとかなんとかかんとかケロヨンバハハ〜イケロケロバッハッハ、とかなって、岩手県「エンガチョ」に成ってハブられてしまうのだ。そうすると私のこの穏健なブログさえも当局の監視に置かれて、警備範囲の画像を流出させたとかで、犯罪者になるのだ。

というのは全くの冗談だが、このところの東京都知事いじりの報道を見る限り、何が隙になるのかはわからない。とはいえ、あれはやりすぎではない。民進党政調会長の山尾志桜里衆議院議員のガソリン問題の方が悪質だ。


 

 

高松の池のキンクロハジロだが、2度目の目撃だ。えけ

毛色から考えれば、これはここで繁殖するのか?そういった色だ。これは楽しみだ。あと300年以上たつときっと手乗りキンクロができる可能性がある。お風呂にキンクロの日は近い。