カルテ番号 ろ・1(2)
出来れば、一人だけの研究者などが理想だった。
一日中、誰とも会わずに仕事が出来れば、満足だろう。
それが、小さいとはいえ公務員として役場務めだった。
それなりに話をしなくてはならない。
人と人との間の仕事だった。
毎日が我慢だった。
自分のように人との交わりが嫌いな人もいるだろう。
だが、社会は一人では暮らしていけない。
無人島暮らしは理想だが、実際には不可能に近い。
それなりのスキルが必要だ。
蝋山辰雄は一人が好きだが、何でも出来るタイプではなかった。
普通の人のように結婚して、家庭を持った。
結婚は見合いで、相手を知らないうちから断るつもりはなかった。
結婚が目的で、相手を好きとか嫌いとか関係なかったのだ。
思えば失礼な話である。
言葉にせずとも雰囲気が出る。
妻が辰雄から離れるのも当然かもしれない。
経済的な理由だけで離婚しないでいるのも理解している。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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