水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・185」

2014-04-20 19:08:18 | Weblog



カルテ番号 そ・6 (4)

その地域には幾つもの神社がある。
治療院がハズレでも神社巡りをしてくればいい、と思った。
そして予約の電話をした。
あまりにこちらの症状などを訊いてこないので、少し拍子抜けした。
やる気がない治療者なのかもしれない。

当日、朝から気が乗らない。
何となく行きたくないのだ。
それでも予約という約束を破るのは自分の生き方に反する。
宗田泉は約束を誠実に守るのが、自分のこだわりでもあった。
会いたくない相手でも、約束したからには会う。

治療院はすぐ見つかった。
だが、ますます入りたくない気持ちが強くなった。
反面、矛盾するのだが、早く会いたいという気持ちもあった。
何?この気持ちは?
宗田泉は自分の内部で対立している意識がある事に気付いていた。

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・184」

2014-04-19 19:14:54 | Weblog



カルテ番号 そ・6 (3)

2、3日の不調なら気にもしないが、さすがに今回は自分でも気になる。
自分であって自分でない、そんな違和感がつきまとっていた。
だが、病院は嫌いなのだ。
親戚が病で倒れ、病院に何度も見舞いに行ったことがあった。
病院の不手際が重なったとしか思えない出来事があり、結局そのまま帰らぬ人となった。

理性ではわかっている。
病院の不手際か精一杯の治療と看護かは判断し難い。
また、仮にその病院に不手際があったとして、全ての病院がダメなわけがない。
それでも、不信感が強くて、病院の検査でさえ信じられない。
身体の不調と病院への不信感の間で心は揺れていた。

そんな時に山好きな友達から情報があった。
有名な岩山がある県境の山裾に気功の治療院があるという。
宣伝などしていないから、知る人からだけの情報らしい。
今の状態も診てくれるし、回復も早いらしい。
半分怪しげだが、気になるなら行ってみれば、ということだった。


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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・183」

2014-04-18 19:29:14 | Weblog



カルテ番号 そ・6 (2)

現役選手から引退してもスポーツは好きだった。
運動神経の良さから何でも出来るが、チームを組むスポーツは好みではなかった。
一人でするスポーツが好きだった。
相手に気兼ねし、力をセーブしながらなど物足りないのだ。
通常はジョギングから、時には個人でマラソン大会にも参加する。
そして、最近は登山するようになった。
登山と言ってもトレッキング程度で、岩や沢、そして冬山もしなかった。

休みの日は、一人で時間の余裕を取って、ゆっくり目的の山を登った。
写真を撮る事も兼ねて、楽しむ登山であり体力勝負はしなかった。
やがて、山岳神社に興味を持ち、山登りはしないで山裾の神社巡りをする事もある。
半日、人もほとんど来ない神社の境内で過ごすこともある。
そして、日本には神社がとても多い事を知った。

以前は休み明けの月曜日などは、リフレッシュして張り切っていられた。
それが2か月前くらいから、月曜日が憂鬱に感じられるようになった。
前日、たっぷり充実した時間を過ごしたのに。
特に、神社巡りした翌日は仕事がおっくうに感じられる。
境内で過ごしている時は、とても心が落ち着き、いい感じなのに・・・
それが不思議でならない。

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・182」

2014-04-17 19:43:45 | Weblog



カルテ番号 そ・6 (1)

宗田泉が変わったのは2か月前からだった。
それまでの明るくキビキビとした動き方は、長年のスノーボードの選手だったからだろう。
30歳になり現役引退した後も、明るさ、積極性、スタミナは人並みからはかなり高かった。
それらは仕事に反映され、誰からも信頼されていた。
それが急に変わったのだ。

37歳の今になり、本人曰く、スタミナ切れ。
一応の人当りは明るく振る舞うが、以前と違い無理が感じられる。
顔や身体全体からの生気が乏しいのが、周りの人からでもわかる。
スタミナが無くなったのも明らかだ。
会話の端々に消極的な言葉が入るようになった。

「泉さん、ちょっと病院で診てもらったら」
「大丈夫、少し疲れているだけだから」
そんなやりとりが幾度かおこなわれていた。
家族と離れ、一人暮らしが長い。
現役時代に広い地域を渡り歩いて様々な人々に出会った。
言い寄る男性は多かったが、物足りなさしか感じられなかった。
それに、ほとんどの事は何でもこなせる自信もあって、結婚など考えられなかった。

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・181」

2014-04-16 19:07:28 | Weblog



カルテ番号 せ・14 (15)

次の休日も関谷夫妻は気功治療院に向かった。
そして、やはり前回と同じように深い眠りに落ちてしまった。
それを見ていて、妻は今日訊ねてしまおうと思った。
誰にも言えない相談なのだ。
イビキをかく夫のそばで妻は声を小さくして言った。
「あの・・・実は夫婦の事ですが・・・」
妻は勇気を出して言ったつもりだった。


「大丈夫ですよ」
それだけで何も聞かずに院長は言った。
「元気になりますよ」
何故、わかったのだろう。
あるいは、本当にわかっているのだろうか?
でも、こう言われたら話の続きが出来ない。

「元気になりますが、これから先を考えると、少しいろいろ理解された方がいいでしょうね」
妻はやはり何度か通って勉強しようと思った。
ここは身体を治すだけではなく、勉強する場でもあるのだと思った。
子供が巣立って、その後の夫婦のあり方はとても大切だ。
まだまだ長い期間を過ごすのだ。
いつまでも元気で健康でありたい。
帰りの運転は妻だった。
そして「また、来よう」と夫婦で言った。


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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・180」

2014-04-15 19:26:46 | Weblog



カルテ番号 せ・14 (14)

やがて依頼した時間が来てしまった。
「気持ちよかったです。でもまだまだ聞きたい事があります。
次もまたお話しながらよろしくお願いします」
身体は確かに軽くなっていた。
運転に気を付けて帰って下さいと言われ、丁寧な運転を意識しながら帰った。

仕事から帰った関谷守は妻の表情が明るい事に気付いた。
「気功、よかったみたいだな。顔が明るいぞ」
「あら?私も暗かったのかしら?」
「暗くはなかったけど、何だかそんな気がしたんだ」
いつも妻の表情とか態度に気付かない夫が、そう言ってくれた事が嬉しかった。

「また、行ってみようと思うけど、いいかしら?」
「今度は二人で申し込むか」
「行くのは一緒でもいいけど、私が受ける日は一人の方がゆっくりできるわ」
「ん。わかった」
この夫は、そういう事に執着しない。そこがいいところだ。

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・179」

2014-04-14 19:06:26 | Weblog



カルテ番号 せ・14 (13)

身体全体が気持ち良くて意識がやわらかくなってしまう。
考える力が湧いてこない。
それでも話の内容が興味あるから、少し無理して意識を取り戻している。
「気功で若くなれるのですね」
「う~ん・・・。一時的にはなれますが、身体も心も若さも老いも本人の選択です」

「誰でも元気でいたい、若くいたいと思っていますよ。
でも現実はどんどん老いの症状が出ているんです」
風間陽水は少し考えながら話し出した。
「思っているだけでは選択ではないのです。
この世は物質世界、肉体世界ですから、行動で変わります。
通常、行動は意識からですから、思いというのは変わる為の前段階になります。
また、思いがあって行動しても行動が間違いなら思いと違う変化となります。
つまり思いに沿う行動するかどうかが鍵となるわけです」

何やら話が難しくなってきた。
それを感じたのか風間陽水が言葉を続けた。
「理屈で話すと難しそうですが、実は単純な話なのですよ。
若くいたいなら若くいられる事をすればいい。
思っていても何もしなかったり、勘違いな行いをすればそれなりになってしまいます。
その勘違いな行いの多くは、常識とか固定概念などから、しています。
思うようにならないのは、最初から勘違いであり、知らないだけなのです」

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・178」

2014-04-13 19:20:19 | Weblog



カルテ番号 せ・14 (12)

本当に訊ねたい事はまだだが、話の内容が関係していそうなので興味深く聞いている。
「さて、老いということですが、これも勘違いがあります。
生物の生命力のピークは成人直後で、そこからは老いが始まっています。
人間ならば25歳前でしょう。その後は全て衰退しています。
肉体的には細胞が少しずつ衰えているのです。
40歳になったから、50歳になったから、60歳になったからではありません」

「そうでしょうけど、やはり老いという言葉は50歳以降のような・・・」
「今の社会ではそうですね。でも例えば平安、戦国、江戸時代ではどうでしょう。
女性なら20歳過ぎれば年増、25歳過ぎれば中年増、30歳過ぎれば大年増です。
40歳過ぎれば老人の仲間にされていました。
でも業界によっては50歳は、はな垂れ小僧でもあります。
つまり、人社会では時代によって概念が違うというわけです」

ここで風間陽水は微笑んで言った。
「概念、つまり意識は行動や肉体細胞にも影響します。
今70歳で肉体的にも意識も行動もお年寄りもいれば、とても若い人もいますね」
「信じられないくらい若い人もいるから、私も少しでも若くなれるかなぁ、と・・・」
「そんな事、誰でもなれますよ」
「若くなれるのですか?」
「もちろん」

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・177」

2014-04-12 18:56:53 | Weblog



カルテ番号 せ・14 (11)

風間陽水の話し方は時々止まって、言葉を選びながら話すようだ。
「人間だけが特別ということではないようです。
寿命が短い生物は種の存続の為に生きると寿命が尽きてしまいます。
寿命が長い生物は種の存続期間が終わっても生きている期間があります。
だから偉いとか貴いとか特別な役割がある、というのは勝手な解釈だと思いますが」

この先生は自分が人間から離れているかのように話す。
「人間の場合、生物としての役割が終わっても、更に2倍の生存期間があるようです。
生物は成体、人でいえば成人になって次世代を作ることができます。
人間は産んだだけでは成人になれないので育てる期間が必要です。
大雑把にいうと、50歳前くらいで子離れとなるわけです。
それが女性の更年期の正体です。
ここから種としての生物から個としての生物の期間が始まるわけです。
それが、それまでの2倍、つまり100年はあります。
つまり、全部で人間の寿命は150歳になるわけです」

どこかで人間の本当の寿命は150歳というのを読んだことがあった。
細胞学者だと思ったが、生物の仕組みとしても150歳あるのかもしれない。
「先生、でも150歳まで生きる人はいないでしょ」
「いないわけではないですが、少ないですね。
人は生き急いでいるのです。未だに殺し合いしている人間社会ですよ。
まだ、本来の生き方が出来ていないともいえますね」


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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・176」

2014-04-11 19:40:14 | Weblog



カルテ番号 せ・14 (10)

「あの~、私も近いうちに更年期になります。
すると一気に老けたりしますか?」
風間陽水は少し黙って、やがてゆっくり答えた。
「関谷さんが何を訊きたいのか判りませんが、更年期について私の考えを話しますね。
更年期は老いの入り口だと一般のイメージがあるようですが、間違いだと思います。
ですから、更年期になると老けるというのは勘違いです」

今度はうつ伏せにして、背中に手を当てながら話が続いた。
「男女共に更年期はありますが、簡単にいうとホルモンの変調時期ということです。
特に女性は生物としての母体から雌に変わる時期だと思っていいでしょう。
一般的に更年期イコール女が終わる、などという大きな勘違いがありますが、逆だと思って下さい。
つまり、更年期は女の始まりともいえます」
そんな言い方は聞いた事がなかった。
やはりこの先生は変わっている。

話は続いた。
「人間も生物の一つの科目にすぎません。基本は全て同じで、種の存続です。
だから生命のつらなりという点からはオスメスは同等、同格ではなく中心は雌です。
例えば樹木でいえば女性が幹であり、男性は枝か葉っぱです。
枝や葉っぱは消耗品と同じだと思っていいですよ。
オスの価値はメスの20分の1程度しかありません。
ほとんどの動物は、母体の時期が雌といってもいいでしょう。
でも人間は女性とはいえ、母と女の時期があります」


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