絵本のロングセラー『100万回生きたねこ』(佐野洋子・作)を読みました。
100万年も死なない(虎)猫がいました。。と物語は始まります。
最初は王さまの猫でした。戦争で流れ矢に当たって死んでしまいました。次に生まれ変わって船乗りの猫になりましたが船から落ちて死ぬ。その次はサーカスの猫に、今度は事故で・・。
いろいろな環境で生きたり死んだり、その数なんと100万回にも。 やがて誰からも飼われない自由な野良猫になりました。 美しい白猫と所帯を持ち子猫たちに囲まれます。
やがて愛妻の白猫が亡くなり、そして後を追うように虎猫も。もう虎猫は、決して生き返りませんでした・・。
飼われていた不自由な100万回と自由に生きたさいごの1回。どちらが幸せだったでしょうか。そんな問いかけを読むものに投げかけているように感じました。
「ひょっとすると大人のための絵本かもしれない」との書評も。 100万回も生きたということは、死んでも死にきれない無念さが復活させたようにも思えます。やがて命は再び「生まれ変わる」の輪廻の死生観・・。
一方で、一度だけの「生き方」を、今のこの時を、愛をもって大事に過ごすという命の在り方。 とても意味の深いテーマがこの絵本から感じ取れました。
この本、わが家に2冊もあったこと気づきませんでした。
100万回生きた猫