二の酉も過ぎ、11月も終盤。いよいよ歳の瀬に向かっています。
そろそろ各地で歳の市が開かれる季節です。
浅草の観音様裏手で開かれる「ガサ市」や多くの人出でにぎわう「羽子板市」、世田谷のボロ市などを含め、いろいろな市が開かれますが、新年を前に、臼や杵、笊や箕などの調理器具、神棚やお神酒の徳利、〆縄などの飾りに混ざって、必ず恵比寿大黒の二福神や七福神のお姿が並ぶ光景に出会います。
これら福神の姿は、一刀彫風の木彫のものや真鍮や唐金製のもの、張り子製やセルロイド製もありますが、今戸焼で作られたものもかなり出回っていたようです。その種類は大小はじめどれだけの数があったのか数えきれないほどです。今戸焼の人形の中でたくさん作られたものとしては稲荷の鉄砲狐や裃雛と並んでベスト3に入るものではないでしょうか?
その多くは、まがいの金泥(真鍮粉)一色で塗られたもので、神棚に長年お祀りされて真っ黒になってしまったものが多いので、見た目が地味ですがモデリングや彫など比べてみるといろいろなバリエーションの幅があり面白いと思います。そのすべてをご紹介するのは種類が多すぎて不可能ですが、そのいくつかをご紹介したいと思います。
「枡入りの恵比寿大黒」。この形式の飾りは現在でも材質を変えて作られているものではないでしょうか?セルロイド製の恵比寿大黒になっているものは時々見かけられるような気がします。昔は今戸焼のものが多かったかと思います。半面のお姿の木地を今戸焼屋さんから仕入れ、色塗りして枡に貼りつけて販売するのは際物屋さんの仕事だったのではないでしょうか?恵比寿大黒の背後に見える小判の山積みもまたよく見られた型です。
枡は本物の枡のこともあるのでしょうが、画像のものは底板はほとんど経木のように薄い板でできていていかにも際物といった感じです。枡のところどころに「福」「寶」「壽」などのめでた尽くしの焼き印が押されています。面白いと思うのは、恵比寿大黒は青口の真鍮粉で塗られ、後ろの小判の山は黄土色にきら(雲母)を混ぜたような顔料で塗り分けれれていることです。こうした塗り分けのきまりが一定してあったのかそれともその時々で流動的だったのでしょうか。
こうした半面の恵比寿大黒には赤や群青などの顔料で塗られたものも見かけます。
枡と恵比寿大黒との取り合わせは「枡々繁盛」→「ますます繁盛」という語呂合わせの願いを込めたものでしょう。枡の内側対角線に仕切りをいれたものもあり、枡を半分に仕切って「半枡」→「繁盛」と念入りなのも見られます。
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