東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

今戸焼⑬ 真塗りの灰器(白井半七作)

2010-04-14 17:32:04 | 今戸焼(浅草 隅田川)

2007_0101_000000p1010293 この灰器にも「白井半七」の印があります。箱があり、うこん色の裂でくるんでありまして、裂には別の半七の印が押してあるので、これは、関東大震災に遭って関西に移った「7世白井半七」の製品だとわかります。ただ、震災前の今戸時代のものなのか、関西で開窯後のものなのかまではわかりません。灰器は先の「半田焙烙」も含めて、炉や土風炉に灰を盛り、ならす時に使うお茶の道具で、炉によって素焼きを磨いたもの、釉薬を施したもの、この画像のように磨いてから黒漆を施したもの、それに備前焼などのものもあるようですが、私はお茶の事は皆目わからないので、どういう時にどれを使うといった決まりごとは全然わかりません。

画像に見えるように、松葉を散らした模様が刻まれていて、素焼きして磨いて、黒漆で仕上げた上に松葉の沈線の上を金の漆で装飾してあります。黒漆のつやは、前述んの真塗りの土風炉ほどには光沢はなくて、鈍い光沢を放っています。

痛ましいのは、口縁の部分に2か所、欠けがあるんです。だからこそ、私のような貧乏人の手元にあるわけですが、金継ぎとかしたほうがいいんだか、いや金継ぎだと松葉の金色を邪魔してしまうようで、金ではない漆の継ぎ方はないんだろうか、、とああでもない、こうでもないと考えているんです。

私はお茶のことはわかりませんし、ただ今戸焼のことを知りたいばかりに、こうした品物を手元で眺めているわけで、実際に使うことはないと思っているんですが、、。


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2 コメント

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あっ、これ彫ってある中に金が入っているのですねー。 (magg)
2010-04-15 18:23:04
あっ、これ彫ってある中に金が入っているのですねー。
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maggさま (いまどき人形)
2010-04-15 19:49:03
お越しくだりありがとうございます。
はい。松葉の彫りに金を施してあります。
黒字に金なので、金継ぎだと松葉を殺してしまわないかと思っているんです。
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