(私は介護のため同行できなかったが)先週末から、相方が台風14号による被害状況を確認するため、宮崎入りした。今回の台風で被害の大きかった椎葉村では孤立状態が続いていたが、今週、3週間ぶりにすべての孤立が解消された。その椎葉村の南に位置するのが西米良村。相方によれば、西米良村から西都市までの一ツ瀬川沿いでは、至る所で台風の爪痕が見られたとのことだった。うちの山(西都市)では、樹齢50年程の杉や樫の木が根こそぎ倒れるなどの被害が出ていた。一ツ瀬川沿いにある亡義父の小屋に被害はなかったものの、小屋のすぐ下まで水が迫っていたようで、痕跡が見られた。近くの一ツ瀬川と岩井谷川との合流地点では、大量の流木が川を堰き止めていた。
一ッ瀬川は九州山地を源とし、板谷川、尾八重川、小川川、銀鏡川など米良山中の水を集めて東南に流れ、さらに西都市に入って三納川、三財川を合わせ、河口から日向灘に注ぐ、全延長 91.3kmの二級河川である。その中流域に、総貯水容量2億6131万㎥の一ツ瀬ダム(九電管理)がある。総容量は五ケ山ダムの約5倍。そこが、満水になった。一ツ瀬川の源流域(椎葉)や上流域(西米良)で記録的な豪雨となったことが要因と考えられるが、九電は満水になって慌てて大量の水(3000㌧/s)を放流しており、三財川上流の立花ダム(宮崎県管理)の緊急放流とほぼ同時だったことから、下流域の西都市で大きな被害が出たと推測している。
今回、一ツ瀬川流域で人的被害がなかったのは幸いだった。そこで生まれ育った相方によれば、小屋のすぐ下まで水に浸かったのは初めてだと。多分、10mは上昇していただろうと話していた。一ツ瀬ダムから岩井谷川合流付近までは川幅が狭いため、水位は急激に上昇する。速開都比売(はやあきつひめ)神社あたりは大きくカーブしており、遠心力により破壊力も増す。現地では、ご先祖様が大事にされていた祠が流されていた。ひとまず危険な木を撤去できた(大変だったらしい)が、作業はこれから。ぼちぼちやっていくしかないと。
撮影日:10月7日~10日 ※写真を撮ってる場合ではなかったらしく、一ツ瀬ダム直下の写真はありません。
一ツ瀬川と岩井谷川の合流地点
山のような流木
西米良村・越野尾付近(一ツ瀬ダム上)
流木が浮遊している
木の下あたりまで水に浸かった跡が見える(このあたりは流木は見当たらない)
219号線沿い、落石防止対策で丸裸にされたうちの山
だからこうなる、、
小屋裏 目の前に一ツ瀬川が流れる(水は茶色になったところまで上昇、あと50㎝で浸水していた)
ここもうちの山(この木は撤去)
旧219号線、ほとんど車は通らない(この木も撤去)
湯之内吊橋(水は橋付近まで到達)橋を渡って右にいくと速開都比売神社がある
橋から見る(この先に岩井谷川との合流地点がある)
一ツ瀬川と岩井谷川の合流地点(赤い橋の右に岩井谷川)
赤丸が合流地点(手前のカーブのところに吊橋がある)
向こうの橋が旧219号線、手前の橋が219号線
流木で堰き止められて
岩井谷川の水とダム湖の水(濁った水がもとに戻るには1年くらいかかる)
見あげると、、
流水の威力😲
《参考資料》