ニッケイ新聞 2013年8月28日
トカンチンス州パウマスにあるトカンチンス連邦大学(UFT)医学部で23日、第一期生の卒業式が行われ、2007年に入学したインディオ(先住民)のウィルセス・デ・ソウザ・タパジョースさん(44)も満面の笑顔で卒業証書を受け取った。
卒業式は誕生日の前日で、ウィルセスさんの部族の酋長であり兄でもあるフランシスコ・クロドヴァウド・タパジョーズさんらも出席。卒業証書をウィルセスさんに手渡してくれたのもフランシスコさんだった。
ウィルセスさんは、90年代に地元のパラー州立大学の看護科を卒業しており、看護婦として仕事もしていた。
トカンチンス州の公務員試験に受かったため、1998年に同州北部のアラグアイナに転居。UFTが2006年にブラジル北部では最初となる先住民向けの特別枠の適用を認めたため、UFTの医学部を受験。見事に合格して07年から6年間学び続け、今回は晴れて卒業となった。
ウィルセスさんは、パラー州サンタレンのカブラ・グランデ先住民保護区にあるカリダーデ内にある公立小学校を卒業。ポルトガル語は難しいとは思わなかったといい、大学にも進んだが、私立校で学んだ学生なら当然知っている生物学の知識さえない事などに気づき、「自分はここにいていいのか」と思った事もあったという。
医学部での6年間は決して楽ではなかったが、学友達の助けを得て何とか卒業までこぎつけたというウィルセスさんは、昼間は大学で学び、夜はパウマスの公立病院で夜勤という生活を続けた。医学部在学中に大学院進学を決め、先住民特有の病気や健康管理などについて、2年間のオンラインの講座で学び始めた。
仕事などで日中は勉強できないから未明に勉強するウィルセスさん。3人の子供もおり、大学と専門コース、仕事に家族と4足のわらじを履く生活はストレスも大きく、精神科で抗うつ剤の投与も受けたが、今後は先住民の医療のために尽くしたいと言う。
ウィルセスさんは連邦政府の医師派遣計画である「マイス・メジコス」に応募する意向で、出来る事ならトカンチンス州の先住民特別衛生区の医師として派遣されたいと望んでいる。(26日付グローボ局サイトより)
http://www.nikkeyshimbun.com.br/2013/130828-02topic.html
トカンチンス州パウマスにあるトカンチンス連邦大学(UFT)医学部で23日、第一期生の卒業式が行われ、2007年に入学したインディオ(先住民)のウィルセス・デ・ソウザ・タパジョースさん(44)も満面の笑顔で卒業証書を受け取った。
卒業式は誕生日の前日で、ウィルセスさんの部族の酋長であり兄でもあるフランシスコ・クロドヴァウド・タパジョーズさんらも出席。卒業証書をウィルセスさんに手渡してくれたのもフランシスコさんだった。
ウィルセスさんは、90年代に地元のパラー州立大学の看護科を卒業しており、看護婦として仕事もしていた。
トカンチンス州の公務員試験に受かったため、1998年に同州北部のアラグアイナに転居。UFTが2006年にブラジル北部では最初となる先住民向けの特別枠の適用を認めたため、UFTの医学部を受験。見事に合格して07年から6年間学び続け、今回は晴れて卒業となった。
ウィルセスさんは、パラー州サンタレンのカブラ・グランデ先住民保護区にあるカリダーデ内にある公立小学校を卒業。ポルトガル語は難しいとは思わなかったといい、大学にも進んだが、私立校で学んだ学生なら当然知っている生物学の知識さえない事などに気づき、「自分はここにいていいのか」と思った事もあったという。
医学部での6年間は決して楽ではなかったが、学友達の助けを得て何とか卒業までこぎつけたというウィルセスさんは、昼間は大学で学び、夜はパウマスの公立病院で夜勤という生活を続けた。医学部在学中に大学院進学を決め、先住民特有の病気や健康管理などについて、2年間のオンラインの講座で学び始めた。
仕事などで日中は勉強できないから未明に勉強するウィルセスさん。3人の子供もおり、大学と専門コース、仕事に家族と4足のわらじを履く生活はストレスも大きく、精神科で抗うつ剤の投与も受けたが、今後は先住民の医療のために尽くしたいと言う。
ウィルセスさんは連邦政府の医師派遣計画である「マイス・メジコス」に応募する意向で、出来る事ならトカンチンス州の先住民特別衛生区の医師として派遣されたいと望んでいる。(26日付グローボ局サイトより)
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