先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

禁書となった絵本が「文化戦争」の最前線を描き出す。堂本かおる『絵本戦争』が1月28日刊行

2025-01-23 | 先住民族関連

 

CINRA 2025.01.22 Wed

ニューヨーク在住のライター・堂本かおるの著書『絵本戦争 禁書されるアメリカの未来』が1月28日に刊行される。

2021年、アメリカで突如始まった禁書運動。ターゲットになっているのは、禁書運動を推進する保守派の親や政治家が理想とする「古き良きアメリカ」にとって都合の悪い、マイノリティを描いた絵本だという。非営利団体「ペン・アメリカ」によると2023-2024学校年度に前学校年度の2.7倍にあたる4231種類の本が禁書指定となった。

同書では「黒人」「LGBTQ」「女性」「障害」「ラティーノ/ヒスパニック」「アジア系」「イスラム教徒」「アメリカ先住民」の8つのトピックにわけて禁書運動の犠牲となった数々の絵本を1冊ずつ見ていくことでマイノリティの苦難の歴史、その中で力強く生きる姿、深刻化している政治的な対立「文化戦争」の最前線を描き出す。

『Where Are You From?』(HarperCollins)
著:Yamile Saied Méndez
画:Jaime Kim
「どこから来たの?(Where Are You From?)」は、移民が頻繁に浴びせられる質問だ。いまや黒人の人口を抜き、アメリカで最大のマイノリティグループとなったラティーノ/ヒスパニック。冒頭の問いを繰り返し尋ねられたラティーノの女の子が、自身のアイデンティティについておじいちゃんに尋ねる絵本。これも禁書となった絵本の一冊だ。

『and Tango makes three』(Simon & Schuster Books for Young Readers)
著:Justin Richardson, Peter Parnell
画:Henry Cole
オスのペンギンカップルが、卵を温め孵化させ、生まれたヒナと家族になったという実話に基づく絵本。同性愛を思わせることを理由に禁書となっている。日本では、ポット出版から『タンタンタンゴはパパふたり』として出版されている。

『HAIR LOVE』(Kokila)
著:Matthew A. Cherry
画:Vashti Harrison
父親が苦心して自身の娘の髪をセットする様子が描かれた絵本。黒人は、白人と同じ髪形を強要されてきた歴史がある。黒人文化にとって髪がいかに重要であるのかを知ることができる。しかしこれも一部地域で禁書対象となっている。

https://www.cinra.net/article/202501-whn-ehonsensou_edteam

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« トランプ米大統領、アラスカ... | トップ | 「カキの血」が抗生物質の効... »
最新の画像もっと見る

先住民族関連」カテゴリの最新記事