火星への道

有人火星探査の実現を夢見て!火星ミッションの情報を提供しています。

待ち遠しい~

2011-04-26 23:26:03 | Weblog
4月25日、火星通信CMO 日本語版 第384号が発表されました。
内容は、以下の通りです。

・巻頭文: OAA火星課の2011/2012年の火星 (村上 昌己、中 島 孝、西田 昭徳)

・09/10 CMOノート(12):春分後のアルバの像のリスト (村上 昌己、南 政次)

・Ten Years Ago (188): CMO#242

・ LtE(和文)

・ 編集後記 (火星課長:村上 昌己)

記事によりますと、今度の最接近は2012年の3月5日17時GMT(「衝」は3月3日20時GMT)と言うことです。
2012年は、小接近の為、最接近距離が10,078万km(336.2光秒)、最大視直径が13.89″となります。
再接近でも光の速度で行って5分36.2秒掛かる訳です。
一般の観測者は、12月1日辺りから観測可能となるとのことです。視直径7″
CCD画像だと8月中旬から可能性があるとのこと。視直径4.5″
まあ~12月1日から視直径7″以上を狙っても6月19日くらいまで観測可能なので十分楽しめそうです。
今回の接近は、小接近ではありますが、火星の季節がλ=037°Lsからλ=127°Ls辺りを観測できることになります。
この季節を観測できるのは、1995年、1997年、2009年以来となり、貴重な機会となります。
火星の暦でλ=037°Lsは、4月下旬。λ=127°Lsは、7月下旬となります。
見所は、
北極冠が縮小していく様子、黄塵の発生、オリンパス山・タルシス三山・アルバモンスへかかる雲
そしてヘラス平原が白くなる様子(南極冠の一部との見方も・・)
等々
火星通信の皆様のご活躍を期待してます。

火星儀購入しました。勉強してます。(効果の程は・・・知力・体力降下中)頑張ります!
火星通信さんではアルバモンスが火星儀では、アルバパテラとなっています。火星通信さんによりますと2007年以前は、アルバパテラとなってます。
この火星儀で勉強して大丈夫なんでしょうか?

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地球は青かった!

2011-04-12 22:05:58 | Weblog
1961年の今日4月12日、ソ連のユーリ・ガガーリン飛行士が人類初の宇宙飛行を成し遂げました。
ロシアはもちろん、世界中で様々なイベントが行われていることと思います。

日本では、4月23日に相模原でYuri’s Night 2011 相模原が予定されています。
概要:4月23日12:30~16:00
場所:相模原市立博物館 大会議室


ボストークの打上や飛行中の様子は、スペースサイトさんのサイトに詳しく載っています。
臨場感溢れる内容です。
下記は、1例です。読み応え満点ですよ。
「東方という名の宇宙船1」

3月8日の当ブログ「ロシアのシナリオ」で伝えましたが、4月5日のBloombergのニュースでも、ロスコスモスのペルミノフ長官がインタビューに応えて「政府が初めてしっかりした予算を割り当てた」と語ったとのことです。
記事によりますと、「ロスコスモスの11年予算は35億ドル(約3000億円)で1991年のソ連崩壊後では最高」とのことです。
2011年度のJAXAの予算が2099億円となっているのと比較すると多いですが、NASAの2011年度予算$19billion=1兆5984億円(本日のレート84.13円/ドル)から見れば、少ないですね。

有人探査には、批判も多いですが、人類は一度は火星の地を踏むこととなると思います。
資金面も含めいろいろ問題点や課題がありますが、克服できないことはないでしょう。

1961年4月12日 ガガーリンが初めて宇宙へ飛び出し
1969年7月20日 アームストロングが初めて月へ降り立ちました。
次の栄誉は、火星へ降り立つことです。
ロボットに任せて良いんでしょうか?こんな楽しそうなことを・・・
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ロシアのシナリオ

2011-03-08 22:44:26 | Weblog
3月7日のロシアの声で10時30分からの科学と技術というコーナーを初めて聞きました。
その中でロスコスモスのノアナトリイ・ペルミノフ長官が2050年までの太陽系開発のシナリオを話しています。

事務局の技術では、音声を貼り付けられないのでラジオをじっくり聴いてみてください。
(せっかく友人がmp3形式で送ってくれたのですが・・・申し訳ない)

それによりますと、下記の方向で検討しているとのことです。

2020年代の半ばに、月へ向けてスタートをする
2030年代は、月面基地の創設
2040年代に火星開発が始まる予定

実現のためには、1国では経済的に難しく、国際的協力が必要となるという見解です。
もうひとつ、原子力エンジンの開発が必須ということを言ってます。
放射線と無重力の影響から宇宙飛行士を守る必要があるということです。
原子力エンジンを使えば、現在の化学ロケットに比べて十分の一の時間で火星へ行くことが可能になる様です。
現在のロケットですと最適条件でも180日掛かる見込みですが、18日で行けるとなればかなり楽になりますね。
また、宇宙ホテルの建設へも参加する意欲を示しています。
事務局としても、宇宙ホテルの実現は、10年以内に実現するのではないかと思います。
費用は掛かるでしょうが、人気も高いものとなると思います。一度は、宇宙から地球を眺めてみたいものです。
4月半ばには、NASAのボールデン長官を含む大型代表団がモスクワを訪問する予定です。
話し合いの中身に太陽系共同開発も含まれているとのことです。

火星入植に向けて前進を期待してます。

3月7日の放送には、上記の他にPhobos-Gruntに関連して宇宙線の影響についてのコメントがありました。
人類の胚を実験することは、国際的に禁止されていますが、人類以外の胚について実験が進められています。
ISSに持っていった桜やトマトなどが突然変異をしていることやウズラの卵やショウジョウバエの目や羽が突然変異しており、宇宙線の影響は無視できないようです。
ロシアでは、トマトをLEOで6年間保存したことがあるようで、その結果は大きな変化が観察されて新品種となったとのことです。
ねずみなども生まれてくる子供に異常が認められたとのこと。
Phobos-Gruntでは、米惑星協会の実験で微生物を10種類カプセルにつめて地球-Phobos間を移動させて生存の可能性等を確認する予定です。

大きな障害がありますが、人類の英知で克服できることだと思います。
恐いのは、時間や資金の不足または、人類自らが破滅の道を選んでしまうことだけです。
みんなで火星の地を踏める日が来ることを夢見て今日は寝たいものです。
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三位一体!

2011-02-11 19:26:20 | Weblog
2月9日のMarsTodayに質量分析計(Mass spectrometry)を火星探査機のロボットアームに直接取り付けて岩石などのサンプルを分析する技術が紹介されてます。
質量分析計とレーザーとイオン漏斗の組み合わせで、サンプルの前処理なしに分析可能とのこと。
詳細は、the journal Planetary and Space Scienceに載っています。
NASAのJPL(Jet Propulsion Laboratory)のPaul Johnsonさんたちの論文です。

通常、質量分析計でサンプルを分析する場合、下記の様な工程をする必要があります。

岩などを砕いて→ローバーのサンプル室に運び→更に砕いたり分離して必要な量に分け→高熱で熱して→発生したガスなどを分析する

更に質量分析計は、減圧容器内で扱う必要があります。

ところが、質量分析計とレーザーとイオン漏斗の組み合わせであれば、ロボットアームに取り付けて手当たりしだい分析が可能になるというわけです。
測定したい岩石などの表面をレーザーで焼いて、発生したガスなどをイオン漏斗を通して質量分析計で計るということです。
これは、火星だから出来ることでもあります。
なぜなら、火星には大気があるにしても大変薄く5torr(5mmHg)の気圧しかないため、質量分析計が露出していても大丈夫ということです。
これで生命探査の効率が格段と良くなります。

このアイデアは、Energy's Pacific Northwest National LaboratoryのKeqi TangさんとDick Smithさんたちの発明が寄与しています。

こちらこちらも参考になります。

質量分析計は、1970年にVikingで初めて使われました。また、MSL(Mars Science Laboratory)にも改良されたものが搭載されています。
今回の発明は、MSLには間に合わないようですね。残念!
でも、サンプルリターンの計画もあるので、質の良いサンプルの選定にも役立つことを期待してます。

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イナゴの大群!

2011-02-06 00:13:08 | Weblog
2月3日のMarsDailyにMars Hopperの続報が載ってましたので紹介します。
画像を見るとより具体的になりますね。
詳しくは、ここにて




Idahoにある米国の研究所CSNR(the Center for Space Nuclear Research)の研究者Sandra Chungさん(INL Research Communications Fellow
)の発表です。
ユタ州のIdaho大学、Oregon州立大学の研究者が協力しており、イギリスのLeicester大学とも共同でやっているということです。
2010年12月5日の当ブログでイギリスのLeicester大学の研究を紹介しましたがその時のHopperの重量は400kgで一回の跳躍は1kmとなっていました。
CSNR directorのSteven Howeさんによると今回は、10-200kgのHopperを沢山作って一度に火星へ送り込むことを考えているようです。
一番小さいHopperだと5-7日毎に15km移動できるし、中位のHopper(米国の男性程度と言ってますので、60-70kg位か)で一回の跳躍で5-6km程度飛ぶことが出来るとのこと。
各Hopperに観測機器、カメラ、ドリル等を搭載でき、サンプルの収集も出来るということです。
サンプルをいろんな場所から集めることが出来るので、研究者にとっては堪らんことになりそうです。
世界中の10-20程度の大学の参加を求めてHopperに何をさせるかコンペさせる構想もあるようです。
2年後には、INL desert siteでHopperの試作機が最初の跳躍をする予定ですので楽しみですね。

William Taitanoさん(INL nuclear engineer)によると実現性は、200%とのことですので、期待して待ってましょう。
上手くすれば、2013年には火星へ向けて打上げられるかも・・・
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食べるのではなく食べられた?

2010-12-26 20:52:45 | Weblog
12月23日のMarsTodayにOpportunityに搭載されているpanoramic camera(Pancam)からの情報でOpportunityから見た夕日と太陽をPhobosが横切る様子が紹介されています。

詳しくは、下記にて
http://www.marstoday.com/news/viewpr.html?pid=32373

太陽が沈む様子は、2010年11月4日~5日の情報から作った17分の画像を30秒に短縮したものです。

また、Phobosが太陽の前を通過する様子は、見ていただけば分かるとおり、Phobosが小さいので地球上で見られる日食とは違います。
それで、transits(通過)とかpartial eclipses(部分食)と言うそうです。
この画像は、2010年11月9日の日没前に撮られた画像です。




元ネタは、下記にて
http://www.nasa.gov/mission_pages/mer/news/mer20101222.html

これらの画像は、rover science team memberのMark Lemmonさん(Texas A&M University)PancamのLead Scientistの Jim Bellさん(Cornell University)たちがOpportunityから得られた画像等を利用して作成したものです。

地球で見る日食と全く違って通過する感じですし、なんだか小学生の時に顕微鏡で見たミジンコのお腹の中を思い出しました。

でも、 Lemmonさんはフランスの作家マルセル・プルース(Marcel Proust)の下記の言葉を引用してPancamに敬意を表してます。
「The real voyage of discovery consists not in seeking new landscapes, but in having new eyes.」
本当に地球で温く温くしながら火星の景色を見られるわけですから、改めてありがたいことと思いました。
それにしても幻想的な画像ですね。太陽を中心にして青色のグラデーションが神秘的です。
なんだか簡単に移住でも・・と思ってしまうのは、私だけでしょうか?
いや、地球上に何人かは居そうですね。
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着地は大丈夫なのか?

2010-12-05 22:56:11 | Weblog

11月28日のMarsTodayによりますとイギリスのLeicester大学で火星探査用のHopping Roversを開発中とのことです。
Leicesterは、人口約30万人のイギリスで10番目に大きな都市です。

Mars Hopperは、約400kgで一回の跳躍で1km移動出来るようです。
重量の内訳は、
本体が326kg
推進剤が43kg
radioisotopeが4.22kg
radioisotope (a mixture of plutonium oxide PuO2 and americium sesquioxide Am2O3)
*ただ難点は、着陸のたびに、より多くのCO 2を集めるため、少なくとも数日間その場に留まる必要があるということです。その間にその場の調査をすれば良い訳ですが、、、移動手段としては、今後の進化に期待しましょう!

放射性同位元素の電力を使用して、火星の大気を圧縮してそのガスで跳躍するアイデアです。
数年に亘って、数百の場所を調査出来ると言ってます。
過去の火星探査車は、固定式とホイールを使用したローバーであったが、狭い範囲しか探査できていないと言ってます。
過去の事例として下記の探査車が挙げられています。
Lunokhod 1→8輪車、金属製(メッシュ構造)
Apollos →4輪、タイヤ
Mars 3Prop-M rover→2枚のスキー板
Mars Pathfinder →6輪車、金属製
Spirit and Opportunity→6輪車、アルミホイール

過去の地上探査車は、移動速度が遅かった。
Mars Hopperは、その欠点を解決するために考えられている訳ですね。

MarsTodayの記事は、下記にて
http://www.marsdaily.com/reports/Hopping_Rovers_For_The_Red_Planet_999.html

Leicester大学の記事は、下記にて
http://www2.le.ac.uk/news/blog/2010-archive/november/exploring-the-red-planet-in-leaps-and-bounds
*記事の中に、このアイデアは、「2000年ころ、火星協会のロバートズブリン氏らが NASAの研究契約の一部として「ガスホッパー」の実用的な試作品(Wordドキュメント)を開発した。」とあります。

YouTubeは、下記にて
http://www.youtube.com/watch?v=grffBimdwUg

現在、火星地表上で稼動しているのは、NASAのOpportunityです。
Opportunityの移動速度は、1日で100m程度。
Victoria craterから Endeavour craterまでの12kmを2年がかりで移動しているのですが・・・
このレポートで触れられていますが、12kmといえば地球上の自動車だったら15分足らずの移動距離なんです。
Mars Hopperの場合、400kg程度の重量の探査車が1回の跳躍で1km進めるので、広い範囲を移動しながら、必要な場所の探査や実験に時間を掛けることが出来るようになる訳です。
Mars hopping vehicleのアイデアは、‘gashopper’ という形で火星協会のRobert Zubrin会長が出していたそうです。
もちろん、現在開発中のものは、材質、システム等新しく考えられているものです。

当ブログの10月14日「密着取材も可能」において、火星で飛行機を飛ばして広範囲の地域を詳細に観測するアイデアを紹介してますが、火星探査は、一段と効率的かつ精密な調査にレベルアップしていくことが求められる段階になってきたということですね。
水の存在は、確認されており、次は生命(微生物)の発見と有人探査→長期滞在→入植→更なる深宇宙への基地作りとなるのでしょうか?
ロボット探査で効率よく調査することが必要ですね。
太陽系外に生命に満ちた地球型惑星を発見するのも時間の問題となっています。
究極は、そこへ人が行かなくては・・・握手も出来ない!

下の画像は、本文とは関係なく静かな冬の朝の風景です。

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片道切符は格安

2010-10-30 23:25:48 | Weblog
10月25日のMarsDailyによりますと片道切符で火星へ行く提案をしている人達がいるようです。



詳しくは、下記にて
http://www.marsdaily.com/reports/A_One_Way_Trip_To_Mars_Would_Be_Affordable_999.html

今月の「Journal of Cosmology」で発表しています。
題名は、「To Boldly Go: A One-Way Human Mission to Mars」で、Washington State UniversityのDirk Schulze-Makuch, Ph.D.さんと Paul Davies, Ph.D.さんの共著です。
Dirk Schulze-Makuch, Ph.D.さんは、ワシントン州立大学の地球環境科学の先生です。
Paul Davies, Ph.D.さんは、アリゾナ州立大学のBeyondセンターの先生です。

火星は、大気も水もあり、そして地球に距離的にも環境的にも最も近い惑星である。
植民する価値がある惑星であるが、いざ計画を立てる段になるとコストが膨大に嵩んでしまう。
でも、片道切符で行くとすると劇的にコストが下がり、植民の実現性も高まるということが大筋のようです。
最初の入植者は、2機の宇宙船に2人がそれぞれ乗って行く計画ですね。
彼らには、十分な補給とサポートがされます。
しかしながら、入植者を増やしていく過程で地球からの補給物資に頼らず、火星で物資や食料を現地調達する体制を作るとのこと。
最終的には、火星で自給自足できるようになると予想してます。
でも、洞窟に住むことになりそうですね。
また、コロンブスなどを引用して、死の危険を厭わない冒険家が過去にもいたことに触れています。
火星に植民することで、地球に大規模な災害(小惑星の衝突など)があった場合の人類の種の保存の安全弁が増えることや、更に遠くの太陽系外縁部への進出の基地にもなるとも言ってます。
そして、地球以外の世界が出来ることで地球社会へ良い影響を与え、人類の統一と未来への高揚をもたらすと期待してます。
片道切符での入植の計画は、現時点での技術と予算で実現可能であるということです。
現在の技術の集約で火星へ行くことができるという点は、火星協会の「MarsDirect」と同じ見解で心強いです。


Journal of Cosmologyのサイトは、下記にて
http://journalofcosmology.com/


「To Boldly Go: A One-Way Human Mission to Mars」の記事は、下記にて
http://journalofcosmology.com/Mars108.html

AOLニュースでNASAエイムズ研究センター(NASA Ames Research Center)のPete Worden所長が、「Hundred Year Starship initiative」を紹介してます。
概略は、2030年までに火星への片道飛行に出発し、地球に帰還することなく、永住するというプロジェクトです。

http://www.aolnews.com/surge-desk/article/nasa-hopes-to-send-astronauts-on-one-way-mission-to-mars/19692279

イギリスのDailyMailでもNASAの計画の紹介記事がありました。
NASAのAmes Research Centreは、このプロジェクトの作業開始のために100万ドルの資金を受けているそうです。
また、研究チームは、追加で10万ドルも受け取っているとのこと。
この記事では、上記の「To Boldly Go: A One-Way Human Mission to Mars」も取り上げています。

http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-1324192/Hundred-Year-Starship-Mars-mission-leave-astronauts-planet-forever.html

「To Boldly Go: A One-Way Human Mission to Mars」と「Hundred Year Starship initiative」との関係がよく分かりませんが、同じような研究なのでしょうか?
ヨーロッパからアメリカに移民した人や日本からブラジルに移民した人たちを考えると片道切符覚悟で行ったのでしょう。
もちろん、挫折して帰国したり、成功して故郷に錦を飾った人たちもいましたが。

最初は、片道切符覚悟で火星へ入植して、その後、火星での農業や工業の発展を待って地球への帰還船を建造するということも有りかなと思います。
結構、このアイデア気に入ってます。
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世界はひとつ!ビバ!チリ!

2010-10-15 00:32:12 | Weblog
チリの落盤事故から33人が全員無事で生還されたことを心からお祝いします。
本当に良かった!!
13日午後9時55分(日本時間14日午前9時55分)、最後に救出された現場監督のルイス・ウルスアさん(54歳)の落盤事故発生当時の最初の判断が生死を分けたと思います。
時間が12時間違っているので、地球の正反対に日本とチリがあることが改めて思い起こされます。
淡々と進む順調な救出の手際をみて、チリの技術の高さが印象的でした。
また、鉱山労働者の皆さんの団結の固さが素晴らしいと思いました。
救出の様子を見ていると自然に感動が湧き出てきましたね。
それにしても救出のために救助隊員が6人地下へ降りていたんですね。その勇気も称えられるべきでしょう。
救出された33人のうち17人の方が病院に搬送されて、1人の方が肺炎だとのこと。
今後のケアも十分されることを望みます。
NASAの専門家による現地入りしての閉鎖空間でのノウハウとか、JAXAも宇宙食の差し入れをしましたし、世界中が何らかの支援の手を差し伸べましたね。
そして、世界は、ひとつになれることを証明しました。
素晴らしいの一言です。
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いつも君を追いかけているのさ

2010-09-28 23:27:17 | Weblog
9月25日にCMO 日本語版 第376号が発表されました。
今回は、「国際火星観測者協会(仮称)」(ISMO)という形での第2回目です。

詳しくは、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmo/S3_J_index.html

内容は、下記のとおりです。
①巻頭論文解説: ビル・シーハン氏の“Mars above the Dreaming Spires: John Phillips and the First Globe of Mars” の解説

②09/10 CMOノート(4): 夕方のニロケラスの衝前後の變化

③CMO 2009/2010 Mars Report #20: 16 August 2010 (λ=134°Ls) ~ 31 August 2010 (λ=142°Ls)

④Ten Years Ago (181):この号は「第8回CMO惑星観測者懇談会」の様子を伝える特集号である。
この催しは2000年9月に横浜桜木町の紅葉坂にある「神奈川県立青少年センター」で開催されました。

⑤火星課だより: 松本達二郎氏の中村鏡と火星

①は、ジョン・フィリップス(1800~1874)さんの業績を解説しています。ダーウインと同時代の人です。
火星の観測の先駆者のようです。スケッチを残していますし、火星儀を150年前に作っていたとのことです。
「シーハン氏はフィリップスが、火星の海から太陽の光の反射を觀測可能とし、荒っぽいながら少なくとも反射が垂直に起こった場合にフレアの検知を論じた最初の人物であるとしている」
面白いですね。衝の時の観測の指標でもあったのでしょうか。
惑星を観測する場合は、常に太陽の位置を頭に入れてしかるべきですね。

②は、南さんが「衝を挾んで、夕没するニロケラスの濃度が違って見えるということ(衝前は濃いのに、衝後は目立たなくなる)」を今回の観測から論じています。
ニロケラスは、カセイ谷からクリュセへと下った低地です。
下記にHiRISEの画像を示します。(ESP_017094_2095)
この場所は、北緯29.1°、東経55.1°です。
http://hirise.lpl.arizona.edu/ESP_017094_2095



素人考えですが、地形を見ると東側に口を開けた河口のような形なので、西側が高くなっているためではないかと思われますね。
衝前は、地球が火星を追いかける形で太陽は西側から射していて、衝の後は地球が火星を追い越すので東側から照らすような感じになるので影が薄くなるのでは・・・
もしくは、崖の影の部分が衝のあとでは、地球から見えなくなるためかも・・・
ニロケラスの画像は、1月29日のカスキニア氏の画像、1月30日のローレンス氏の画像そして1月31日のプーポー氏の画像がかなりハッキリしています。

詳しくは、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2009/f_image.html

衝の前の画像は、2009年10月30日の森田氏、11月19日のゲルシュトハイマー氏、12月4日の阿久津氏と森田氏の画像。
衝のあとの画像は、2010年2月14日の阿久津氏、3月7日のゴルチンスキー氏の画像など。

③が今回の観測です。
8月16日から8月31日までで、いよいよ最終回とのこと。
視直径は、4.5″→4.4″
視赤緯は、4°S →8°S
中央緯度は、25°N →24°N

今回、森田氏がぎりぎりまで追っていてくれてCCD画像は、8月22日まであります。
最後は、北極冠が観測できない状態です。
よく頑張ったな~と頭が下がります。

今期の総括では、CCDでは森田氏が一番活躍して223組の画像を得たそうです。
一方、スケッチでは南氏がやはり最高で518枚だったそうです。
皆様、お疲れ様でした。
次回は、2012年3月5日が小接近となります。
探査機も飛んでいくので忙しくも楽しい日々が待ちどうしいです。
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まだまだやってます

2010-08-28 23:53:25 | Weblog
8月25日にCMO 日本語版 第375号が発表されました。
今回は、「国際火星観測者協会(仮称)」(ISMO)という形での第一回目です。

日本の私達は、下記の東亜天文学会 火星課のCMOを見れば必要な情報は充足するとのことです。

http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmo/S3_J_index.html

内容は下記のとおりです。

①巻頭論文:クリストフ・ペリエ: 火星の赤い表面を菫色で観測する事の意味(2005年接近の經驗から)

②09/10 CMOノート(3): 北半球春分後の朝の蒼い模様

③CMO 2009/2010 Mars Report #19: 16 July 2010 (λ=119°Ls) ~ 15 August 2010 (λ=133°Ls)

④Ten Years Ago (180)

⑤2010年度版『天文年鑑』火星項を糾弾する (『天界』8月号より転載)


それと英文でのCMO#375を見れば、補完し合えますね。
私は、CMOで使われているカタカナの地名が私の親しんでいるのと少し違うことがあるので英文で確認してます。

http://homepage3.nifty.com/~cmomn4/CMO375.pdf

①はかなり専門的で、私には理解不能です。
②は、今回の小接近での朝方のシルチス・マイヨル、アエテリア、マレ・アキダリウムの観測での朝霧の影響を考察しています。
ブルークリアリングなるものは、否定してます。
③が今回の7月16日から8月15日までの観測報告です。今回は、4人の方の報告のみです。
視直径は4.9"から4.5"に落ちており、特に視赤緯は4°Nから3.6°Sとなったとのことです。
かなり見にくいと思います。
中央緯度φは26°N、位相角ιは33°から28°となっています。

詳しくは、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmo/375/Report19.htm

まだ、結構観測できていますね。
いよいよ次回は、8月の後半を報告するとの予告がされているので、次回で観測は終了しそうです。
次回の接近は、2012年3月5日ですが更に小接近となります。
地球との距離が10,078万km(2003年の倍近い距離です。)
最大視直径が13.89秒です。今年の接近時が14.1秒でしたから更に小さいということです。
火星通信の方々の活動を見ていると、改めて「継続は、力なり」という言葉が実感されますね。
この蓄積されたデータは、実際に火星に行った時に更に有効な情報となると思います。
今までの活動に敬意を払うと共に、今後の活動にも期待しております。
若手(小中学生辺り)の育成もお願いしたいですね。

下記は、全く関係ないですが、イタリアで見かけたジャックラッセルテリアです。
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今回は、これまででしょうか?

2010-08-01 22:35:49 | Weblog
7月25日にアップされました火星通信のCMO#374を紹介します。
今回は、6月16日から7月17日までの報告です。
視直径は、δ=5.6″から4.9″まで小さくなりました。
中央緯度Φは、24°Nから26°Nへとなり北極冠が良く見えるということです。
かなり報告も減っています。
今回の報告では、6月19日の森田さんの画像が良くわかり面白かったです。
ヘラス平原が夕方で北極冠より大きく明るく盛り上がって見えてます。
また、リビア山地とアエリア地域が明るく見えているとのことです。
フィルターによってかなり印象が違うことがハッキリ分かるので是非、見てください。

画像は、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2009/f_image.html

詳細は、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmomn5/CMO374.pdf

あと南さんがオリンポス山とタルシス三山が朝霧の中に暗点として観測されることを過去の観測も合わせて纏められています。
今回の火星接近中の観測でもありましたね。

また、今回をもって組織を見直すとのことです。
「火星通信」CMOは、OAA火星課の刊行物として役割を果たしてきたのですが、もっと国際的な組織として「国際火星観測者協会(仮称)」(ISMO)という形で8月から活動をする予定とのことです。
OAA火星課は、ISMOと連携すると共に国内ホームページを新たに開くことを考えておられるようです。

もっと具体的になってからでないと、コメントの仕様がありませんが、より国際的に発展した活動をされることと期待しております。

今回の報告の最後には、「誠文堂新光社刊2010年版『天文年鑑』火星項を糾弾する!」という一文が掲載されております。
どちらがどうとかは、今のところ控えますが、学問の追及と普及のために真摯な議論が尽くされるべきだと思います。
私を含め多くの人たちが「天文年鑑」で勉強していると思います。
ぜひ、私心を捨てて真理を追究する立場で議論が進むことを期待してます。
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北より来たりて・・・

2010-07-04 23:03:38 | Weblog
遅くなりましたが、6月25日にアップされました火星通信のCMO#373を紹介いたします。
今回は、5月16日から6月15日の1ケ月間の報告です。
この間の火星の季節は、λ=091°LSから105°Ls(天文年鑑の火星暦で7月5日頃ですね)までです。
視直径は、δ=6.6″から5.6″まで小さくなりました。
中央緯度Φは、20°Nから25°Nへとなり北半球がかなり地球を向いています。
7月末位まで更に北半球が良く見えるようになるようですが、如何せん視直径が5″以下になるので観測はどうでしょうか?

詳しくは、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmomn5/CMO373.pdf

画像は、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2009/f_image.html

ヘラス平原が良く見えています。
森田さんの5月16日のω295°W、300°W、304°Wなど。北極冠に比べると青味が掛かっているようですが、なぜなんでしょうか?
5月17日にもω301°Wでも撮影されてます。
5月27日になってヨーロッパでも夕端にPeachさんが322°W、332°Wと撮影しています。

朝霧の観測では、5月20日のPeachさんのω027°W~ω039°Wなどクリュセ辺りの朝霧がきれいだとの事です。
バイキング1号の着陸点ですね。

下記の画像は、バイキング1号が着陸して30日目(30Sol)のクリュセの夕日です。
現地時間で19:13 (10:40:31 on 20 August 1976 (UTC))



森田さんは6月2日、5日、10日、11日と朝霧を追求してます。
11日の朝霧は眼視でも強烈だったとの事です。
タルシスで朝霧が濃い時は、テンペ・テラから西南にかけては霧が消えているとのこと。
前回ご紹介した1997年5月のHSTの画像ではっきりわかります。 

http://photojournal.jpl.nasa.gov/catalog/PIA01246    

エリシウム山の山岳雲についてはParkerさんの6月14日画像で明瞭です。

今回は、南さんが2009年11月初旬(λ=004°LS)から2010年2月初旬(λ=049°LS)までの北極冠周辺の黄塵の様子をまとめられています。
興味のある方はぜひ読んでみてください。
火星通信の皆さんの努力の美しい結晶の一例ではないでしょうか。
私は、何度も読み直して少し理解できましたが、貴重な情報であると感じました。
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淡水炭酸塩岩って・・・

2010-06-30 23:33:52 | Weblog
1週間ばかり旅行に行ってましたので、ご無沙汰です。
仕事もそこそこ溜まっており、サッカーも見なくてはならず・・・寝不足の日々ですが、徐々にペースを上げて行きたいと思います。

梅雨の最中ですが、夏も近いので海ネタがありましたので紹介します。

6月のMarsTodayによりますとNASAとカナダ航空宇宙局は、今年の夏にPavilion湖(カナダのBritish Columbiaにある)でPavilion Lake Research Project (PLRP)teamの訓練を計画しており、マスコミへの公開を予定しています。

詳しくは、下記にて
http://www.marstoday.com/news/viewpr.html?pid=31098

Pavilion Lake Research Project (PLRP) は、3人の宇宙飛行士によってPavilion湖に多く見られる淡水炭酸塩岩構成の起源を調査研究することを目的としています。

彼らは、水中の乗り物とスキューバダイバーを使用して極限環境での生命の研究を行います。
研究計画は、宇宙生物学の知識を増進させること、および、月と火星で如何に有人探査を行うかを調査することを目的としています。

科学者は、microbialitesとして知られている炭酸塩岩石構造が、25億年前には微生物によってすでに形成されていたと信じています。
今日、microbialitesが豊かな環境は初期の地球、および他の惑星の生物学的、地質学的、そして、化学の過程を再現する類似環境と考えられます。

ニュースメディアには、2010年7月6日火曜日太平洋夏時間午前8時から午後3時までにNASAとCSAの3人の宇宙飛行士を含むPLRP科学者にインタビューする機会があるようです。



詳しくは、下記にて
http://www.pavilionlake.com/#

それにしても、いろいろ考えるもんですね。行動力に頭が下がります。
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来期、再来期も課題がある!

2010-05-31 23:02:56 | Weblog
5月25日に火星通信のCMO#372がアップされました。
今回は、4月16日から5月15日の1ケ月間の報告です。
この間の火星の季節は、λ=078°LSから091°Ls(天文年鑑の火星暦で6月21日頃で丁度夏至になったあたりですね)までです。
視直径は、δ=8.2″から6.6″まで小さくなりました。眼視での観測は、限界に近いとの事です。

詳しくは、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmomn5/CMO372.pdf

画像は、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2009/f_image.html

ヘラス平原は、全体が見えず、南部が少し見えている状態のようです。
靄が掛かっている様子と輝点が観測されてますね。
Peach氏の4月20日の315°W、DELCROIX氏の4月24日の293°Wなど。

アルギュレ平原は、見えにくいとの事。

赤道帯霧の観測では、大シルチスが霧の影響を受けている様子が観測されています。
DELCROIX氏の4月24日の293°W、Peach氏の4月20日の315°Wなど。
AMADORI氏の4月18日の341°Wは、大シルチスが夕方になったときの良い例だとの事。
赤道帯霧と大シルチスについては、下記を参照のこと。
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmomn0/97Note02.htm

オリンポス山が山岳霧をかぶっている様子は、PEACH氏の5月3日、4日で見ることが出来ます。
朝霧の中のタルシス山は、PEACH氏の5月11日、12日、15日で「鮮やかに捉えられており、白眉である」と南さんが絶賛されています。
北極冠の縮小状態でオリンピアとボレエールカズマが観測されています。
PEACH氏の5月11日、12日では、ボレエールカズマの切れ目が明確に出ています。
また、1997年5月のHSTの画像でも下記のとおり見えています。
http://photojournal.jpl.nasa.gov/catalog/PIA01246



エリシウム平原については、森田氏の4月17日の画像でエリシウムとケブレニアがアエテリアの暗部をはさんでハート型に現れている姿を捉えています。

今年は、小接近でもあり、雨の多い天候にも拘わらず、皆さん頑張っておられます。
私も、毎回見させて頂くたびに少しずつではありますが、南さんのコメントが結構理解できるようになったと思いますので、楽しさ倍増です。
本文中で、来期(2012年)、再来期(2014年)の課題にまで触れられており、強い熱意を感じました。
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